ぽかぽか陽気の今日。
お昼休み、またオフィスを飛び出してノリタケの森へ。
公園に入ると目の前に桜の大木。
1年に1度きりのものすごい自己主張だ。
迫力ある。
季節はもう、端午の節句。
こいのぼりがヒラヒラ。
この公園、サイズもちょうど良くていい。
名駅勤務人にとってのオアシスです。
(この映像はテーマとは関係ありません)
2010年に始まった坂本教授のスコラもシーズン4。
今回のテーマは、「20世紀の音楽編」。
最も苦手な分野。。。
シェーンベルクとか、ヴェーベルンとか、メシアンとか。
コンサートで聞いて何度気分が悪くなったことか。。。
その、胸くそ悪い(失礼!)音楽にも
生まれるべくして生まれた必然性があったってことが、
先生方のわかりやすい説明で腑に落ちました。
19世紀末ワーグナーによる調性音楽の崩壊。
20世紀初頭シェーンベルクによる『無調』音楽の発見。
調性音楽の流れを知的に脱構築する試みから無調音楽というものが確立していった過程。
(岡田先生)「ワーグナー、ドビュッシーの響きに慣れてしまった結果、音楽家たちは『もう少し大きな毒が欲しい、もっと強い禁断の実が欲しくなり、
それがエスカレートした結果、このような音楽になったのではないか。
しかし、それが健全な精神でないのは確かで、人間がそういうものを求めるようになったということ自体世も末だった」
(坂本教授)「第一次世界大戦前、不安な時代であったことが、時代背景にあった」
なるほど。。
そして、「12音技法」という1オクターブの中に含まれる12音を一音一音を重複することなく使用する作曲技法について話が進むと、
(浅田先生)「12音技法って、聴いていると頭が痛くなる、難しい音楽だって思われるが、よく聴くと機械的でごちゃごちゃした中にも、すごく強烈な情緒が入っている。絶望であったり、その向こうにある虚無感だったり。実はたまらなくいいものだ」
へー。
そうなんだ。
(小沼先生)「シェーンベルクが12音を平等に考えたことと、ソビエト社会主義共和国連邦が共産主義を唱えたことがパラレルだ」
この発想すごい!
(岡田先生)「ただ、音楽の世界ではその平等を実現した途端、カオスが生まれてしまう。それは不思議であり当然のことでもある」と岡田先生。
(坂本先生)「中心がないわけだから当然なことだ」
つまり、完全な平等主義はカオスになる、ってこと?
目からうろこ。
音楽と世界がこれほどまで密接な関係があったとは。
音楽の哲学的アプローチ。
『スコラ 坂本龍一 音楽の学校 シーズン4“20世紀の音楽”編(1)』
NHK Eテレ 3月13日(木)後11:25~11:55
講師 : 坂本龍一
ゲスト講師 :
小沼純一(早稲田大学文学学術院教授)、
星川京児(音楽プロデューサー)、
岡田暁生(京都大学人文科学研究所助教授)
演奏 :坂本龍一・藤原真理