番組を見て、再読したくなり本棚を探す。
あった!
一昨年のダイナミックな断捨離を潜り抜け残ってました、
佐渡先生の「僕が大人になったら」。
CDジャーナル(1997年5月号〜2001年4月号)に連載されていたエッセイ集。
前書きは「大人になったらベルリンフィルの指揮者になりたい」
という小学校卒業文集のコメント。
当時、中心に活動されていたコンセール・ラムール管弦楽団、
他、パリ管、シュツットガルト放送交響楽団、ミラノ、チェコ等々
で振った自らの経験を、自らの言葉で、「素直に」綴った、
これこそ、指揮武者修行紀行文。
かつて訪れたことのある劇場や、ポゴレリッチなんかのプレイヤーの名がストーリーに登場すると、
遠いヨーロッパの話でも、ぐっと親近感が沸いてきます。
フランスやドイツのオケ(音)に対する佐渡先生の認識なんかも、
普段聞くことのできない貴重なお話。
「もっとも大切な才能とは、好奇心、探究心、勇気である」とのこと。
佐渡先生の文章は、
佐渡先生の作り出す音楽と同様、
読む人に勇気と元気を与えてくれるエネルギーで溢れてます。
僕が大人になったら 若き指揮者のヨーロッパ孤軍奮闘記 |
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(PHP文庫) | |
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