名古屋するめクラブ

~名古屋発くうみるあそぶ~

人待ち顔の加藤さん。

2011年11月13日 23時15分15秒 | コラム

1ヶ月ぶりの散歩道。

堤防沿いを歩き、

伊藤さん宅を左に曲がれば、

加藤さんの活動エリア。

今日は会えるかな?

と、見渡すと、

電柱のそば、

まるで私を出迎えるように人待ち顔の加藤さん。


加藤さ~ん!




駆け寄る加藤さん。

おー

加藤さん、ひさしぶり~

「元気だった~?」

「ニャ~」


  


と、お互いの顔色でお互いの最近の様子を伺いながら、

私たちだけにしか分かり合えない、あうんの呼吸。


私は元気だよ。

加藤さんも足取りも軽やか、

元気そうでなにより!


そろそろ寒くなるから、

あったかくして冬を乗り越えようね。

じゃ、また!


  


あぁ、

あっという間に日が暮れるようになったねぇ。


Jo Stafford - "Midnight Sun"

 

 


11月の散歩道。

2011年11月13日 22時39分39秒 | Nature

約1ヶ月ぶりの散歩。

もう11月。


久しぶりの散歩、足が重いかと思いきや、

意外と体は軽かった。

天気がよかったからかな。






すがすがしい日曜日の午後。

先月はいろんな花に出会ったけど

今日の出会いは、


  


紅葉になりかけの木々と、ケイトウ、

そして、




四季桜だけ。


そろそろ冬支度かな。





外山滋比古著「思考の整理学」

2011年11月12日 15時55分55秒 | 読む

秋の読書週間最終回。

高校の大先輩、外山滋比古先生、

2007年のベストセラー「思考の整理学」。


初刊は1986年。

最近は、入試問題によく使われているようです。

まるで、私たちのころの小林秀雄先生の「考えるヒント」みたいな?

この本を書くことになったきっかけは、

卒業論文をどう書いていいかわからないと苦労している大学(院)生のために、

自分の頭で考えて書かせるにはどうすればいいか、

考え出す力というのはどうすれば得られるのか、悩んだこと。


人はいかに「思考」すべきか、断片的「思考」をどのように整理し系統立てるか、

自らの試行錯誤を具体的に紹介していく、といういかにも先生の講義を聴いているかのような本。

いろんなアプローチが紹介されているから、自分に合ったものを選んで試してみるのもいいかもね。


あとがきも英文学者ならでは。

日本人の「think」好き論。

thinkという動詞は、I think, therefore I am(われ考う、ゆえにわれあり)にあるように、

思考が相当はっきりしていて、

結末への見通しも立ち、完結した思考を叙述するべきで、

日本人がよく使う「思う」は、It seems to me に近いという。

I supposeではなく、It seems to me なのですね、なるほど。


『I think のエッセイが試論であるとするなら、

It seems to me のエッセイは随筆、随想ということになる。

エッセイストはもっとも身近なところで思考の整理をしているのである。

何か考えたら書いてみる。その過程において考えたことが

It seems to me から、少しずつI think へ向かっていく。』

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思考の整理学


なるほど。

つまり、備忘のため、なんとなく続けているこの拙ブログも、

自分にとってなんらかの思考の一助となっているってことかな。なんちゃって。

ちがうか。

それにしても、

私の読書嗜好はかなり偏りがあるな。。。

グライダー型人間代表。



谷川俊太郎と100人の仲間たち「生きる」

2011年11月11日 00時05分05秒 | 読む

友人が全快祝いに送ってくれた

谷川俊太郎先生の「生きる」。



生きているということ

いま生きているということ

それはのどがかわくということ

木もれ陽がまぶしいということ

ふっと或るメロディを思い出すということ

くしゃみすること

あなたと手をつなぐこと


生きているということ

いま生きているということ

それはミニスカート

それはプラネタリウム

それはヨハン・シュトラウス

それはピカソ

それはアルプス

すべての美しいものに出会うということ

そして

かくされた悪を注意深くこばむこと


生きているということ

いま生きているということ

泣けるということ

笑えるということ

怒れるということ

自由ということ


生きているということ

いま生きているということ

いま遠くで犬が吠えるということ

いま地球が廻っているということ

いまどこかで産声があがるということ

いまどこかで兵士が傷つくということ

いまぶらんこがゆれているということ

いまいまが過ぎていくこと


生きているということ

いま生きているということ

鳥ははばたくということ

海はとどろくということ

かたつむりははうということ

人は愛するということ

あなたの手のぬくみ

いのちということ


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PS.O君、本ありがとう。お互い、愛する(愛してくれる)人のために生きましょうね。ま、私の場合、親なんだけど。トホホ。


サン=テグジュペリ著「人間の大地」

2011年11月10日 22時33分33秒 | 読む

秋の読書週間、買い溜め本消化中。


みなさんは、この本なんで買ったんだろう、てことないですか?

買ったことすら記憶にない、みたいな・・・


サンテグジュペリ「人間の土地」。

堀口大学先生訳。


星の王子様のファンでもないし、

ファンタジーが好きなわけでもなく、

フランス文学に興味があるわけでもない。

ここ数年の間に自分で買ったのは間違いないんだけど、

この本なんで買ったんだろう。


この表紙、宮崎駿さんが描いたらしいのですが、

この絵いいよね。

素の感じがして。


この本、

ジャケ買いならぬ、

表紙買いしちゃったのかな。


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片桐はいりさんのエッセイ。「グアテマラの弟」&「わたしのマトカ」。

2011年11月10日 08時08分08秒 | 読む

社会ものが続いたので次はエッセイで。

3年前隊長にお見舞いにいただいた、片桐はいりさんのエッセイ。


わかりやすい言葉使いで、無理なく読み進めました。

情景が自然と目に浮かぶ、無駄のないわかりやすい表現。

感受性の強い頭のいい人が文章を書くとこんな感じになるんですね。

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グアテマラの弟



「ガテマラ」の方は、グアテマラで生きる弟さんと、はいりさん、そして家族の話。

片桐家の家族の絆のことにも触れた、もろプライベートなストーリーなのに、

視点が客観的で冷静にさばさばと書きつづっていて、

嫌味な自己主張がないのも、とても気持ちよかったです。

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わたしのマトカ



「マトカ」は、映画撮影のためにフィンランドに滞在したときの記録で、

フィンランドで出会った暖かい人たちとの、愛とユーモアがあふれたエピソードに

ほっこりしました。


はいりさんの、人との距離感ってなんかいいね。


隊長、イマサラだけど、本ありがとう。



堺屋太一著「日本を創った12人」

2011年11月09日 12時12分12秒 | 読む

というわけで、

官僚制度の話が出たので、読み直してみました、

「日本を創った12人」。

タイトルの通り、

聖徳太子から松下幸之助まで、

日本史上に今なお強い影響力を残す12人の「人物」を通して、

日本の歴史を見直し、日本の独自性について考えた歴史・社会評論。


堺屋先生のいいところは、

わかりやすいことばで、人の興味をそそる感じで、

やさしく教えてくれるように書いてくれるところですね。


日本の、少なくとも過去2,000年くらいの歴史を、

なんとなくわかったような気にしてくれる本です。

これから、日本を創っていく若者に読んで欲しい一冊。

これなら、中学の姪っ子にも読めるかな。

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日本を創った12人



本に登場する「日本を創った」12人。

(1) 聖徳太子
「神・仏・儒の習合思想」の発案

(2) 光源氏
「上品な政治家」の原型

(3) 源頼朝
「二重権限構造」の発明

(4) 織田信長
「否定された日本史」の英雄

(5) 石田三成
「日本型プロジェクト」の創造

(6) 徳川家康
「成長志向気質」からの転換

(7) 石田梅岩
「勤勉と倹約」の庶民哲学

(8) 大久保利通
「官僚制度」の創建

(9) 渋沢栄一
「日本的資本主義」の創始

(10) マッカーサ
日本を「理想のアメリカ」にする試行

(11) 池田勇人
経済大国の実現

(12) 松下幸之助
日本式経営と哲学の創出


古賀茂明著「官僚の責任」

2011年11月09日 08時08分08秒 | 読む

(元)経済産業省大臣官房付キャリア官僚、

(元)霞が関、公務員制度改革の旗手、

古賀茂明さんの著作。

こっちも気合い入ってます。

気合の入った、冷静なれど、ときに激昂がにじみ出る文章、

一気に読めました。

いやいや、こっちも目からうろこ。

国家を仕切る人たちの世界にも、いろいろあるんだなー

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官僚の責任



官僚制度の礎を築かれた大久保利通先生は、

今のこの状態をどのように見ておられるのでしょうか。


これから、日本を担っていく若者にオススメの一冊だけど、

中学1年の姪っ子にはちょっと早いかな。




藤原正彦著「日本人の誇り」

2011年11月08日 23時00分00秒 | 読む

秋の読書週間。

読書ネタで。

2011年、日本人、ちょっと気合が入っています。

音楽界も、文芸も、作品に気合いが入ってる。

『「国家の品格」から6年。

渾身の書き下ろし。

日本人の覚醒と奮起を期待したい』

気合十分です。

藤原先生の「日本人の誇り」。


心から日本を愛し、真剣に日本の将来を憂えるからこそ、

未曾有の大震災に打ちのめされた人々の心を支え、

日本が抱える諸困難を解決し、復興への力を与えるのは誇りと自信であると信じ、

日本人に、叱咤とともに激励と勇気を与える本。


目からうろこでした。


日本人って、一般的に「だから日本人は・・・なんだよ。」と卑下しがちですよね。

その日本人の自己懐疑は果たして知的態度なのか、

というテーゼが様々な例が列挙されつつ、藤原流に反証されていきます。

日本人を骨抜きにしたひとつのファクターを過去の戦争認識と捉え、

その呪縛を解かんと、「真実に基づいていない」日本人の歴史認識への指摘に

かなりのページを割いていて、そこはちょっと読み込むのにしんどかったけど、

日本人がいかにステキで優れた民族である(あった)か、歴史の先生が教えてくれなかった、

優れた日本文明のすばらしさ(世界7大文明の1つと定義する学者もいるという)や、

5世紀から15世紀までの10世紀間に日本で生まれた文学作品が、

全ヨーロッパと比較しても、質および量で圧倒するという事実、

などなど、自信を失ってしまった日本人にエールを送るエピソード満載です。

こう言うと、ヒットラーのアーリア人優越主義みたいに聞こえるかもしれないけど、

決してそうではありません。

とにかく、元気出ます。

日本人でよかったな、みたいなね。

今春、日本を旅立つ同僚へのギフトはこれにしてみようかな。



日本人の誇り (文春新書)
藤原正彦/文藝春秋


愛知県庁本庁舎公開イベント。

2011年11月07日 08時08分08秒 | 日帰りお出かけ

11月3日、文化の日。

愛知県庁が一般公開されるというので見に行ってきました。

一般公開は史上初らしいです。




こっちは名古屋市役所ですよね?

ところで、名古屋って、市役所と区役所の仕事の分担って

どうなってるのかな?

全てが市役所で事足りる自治体に住んでるものの素朴な疑問。



県庁は、竣工70年以上(←あいまいだね(笑))らしいけど、

愛知県の歴史を見守ってきた、古い建造物にはそれなりの味わいがありますね。

もちろん、普段もオープンしているのでしょうけど、今回は、普段入れないエリアに入ることができました。




知事室。

ここは今も使われているそうです。

日々、いろんな陳情がされていることでしょう。

   

ここは、以前は議事堂だったらしいのですが、

今は、講堂として利用されているとのこと。

翌日の勲章授賞式の準備がされているところでした。



窓から見る景色。

古い建物には情緒があって落ち着くけど、

実際自分が働く、となると、機能的にどうかなー

と思ってしまうね。



オトナの社会見学。

楽しかったです。

 



ミュージックポートレイト/自分編。

2011年11月06日 16時39分39秒 | 聞く

KEMAS: row row row your boat



恥ずかしながら、

ミュージックポートレート自分版、セレクトしてみました。


1曲目<幼い頃の思い出>「Row your boat」アメリカ童謡

父が英語の教員だったためか、(おしゃれなディズニー音楽ではなく)この手の教材?は家にたくさんあって、幼い頃は常にこんなのを聞かされていました。"ローヤボー"の語呂が気に入ってどんな意味かもわからないまま、テープに合わせくり返し歌っていました。



2曲目<初めて買ったレコード>「ライムライト」のテーマ

やっぱり、このロマンチックで切ないメロディーがラジオから流れてきたときの衝撃は忘れられません。偉大な作曲家でもあったチャップリンに敬意を表して。



3曲目<少女時代の思い出>「エースをねらえ」のテーマ

小学校から高校までテニス一筋の人生でした。もし、エースをねらえを読んでいなかったら、私の学生生活は、もっと色気のあるものとなってたかも!って、同じか。


エースを狙え




4曲目<広がる世界>「案山子」さだまさし

テニス一筋だったのでその時代の芸能には全く疎くなってしまったんだけど、たまたま聞いたさだまさしさんの、情景がはっきりと浮かぶ歌詞の歌を聴き、こんな歌もあるんだと歌詞カードを見ながら何度も聞いたことを思い出します。



5曲目<夢にむかって>「Natalie」竹内まりや

当時まだ慶応の学生だったまりやさん。Yちゃんから何気なく薦められて聴き始めたのですが、まりやさんの日本人離れしたポップス感覚が、アメリカ留学への憧れと相まって、どっぷりはまりました。私にとってまりやさんは、今も昔も、永遠の憧れアイコンです。


竹内まりや  Natalie




6曲目<独り立ち>「Com'on Eileen」Dexie's Midnight Runners

短期留学でイギリスに初めて訪れたとき流行っていた曲。生まれて始めての1人の生活や、生まれて始めて触れる異国文化に対するオドロキがいろんな甘酸っぱい思い出(笑)とともによみがえります。

Dexy's Midnight Runner "Come On Eileen" (Re-Mastered + Melody Mix)




8曲目<未知なる世界へ>「Kiss and Run」 Sonny Rollins

大学のジャズ研の先輩から、サックス演りたいならこれ聞きな、と薦められたアルバムから1曲。甘酸っぱくもありほろ苦くもある。ザ・青春です(笑)。


7曲目<新しい世界へ>「Seasons of Love」ミュージカルRentより

10年勤めた仕事を辞め、逃げ込むように大学院に入り、卒業後新しい仕事に就いた頃、売れなくとも信念を持って自分の道を歩み続ける主人公たちの姿に自分を投影させて見たミュージカル。というより、その楽曲のすばらしさから数年はまって聴きまくっていました。好きが高じブロードウェイまで見に行ったのですが、何度見ても新しくて、何度見ても胸が熱くなる作品でした。


Seasons of love from RENT the movie




9曲目<癒しの時間>「パッフェルベルのカノン」Nature Company盤波の音付き

風邪でダウンしたときや、病気のときのBGM。3年前の手術後も、麻酔が切れたときこの曲で目覚めることができるように術前からセットしておきました。とにかく心穏やかになる曲。



10曲目<今の自画像>「感謝カンゲキ雨嵐」 嵐

ご存知嵐ファーストアルバムに収録された名曲。今も、ことあるごとに聴き元気をもらっています。って、今の自画像が嵐って(笑)!でもま、青春時代誰もが経験する「アイドル道?」を経験していない分、ある意味今挽回してる、そんな感じです(笑)。



<人生の最後に聴きたい歌>「Agnus Dei」キャサリーン・バトル

とにかく美しい曲です。もしこれ以上に美しい曲に出会ったら、変更したいと思います。



いやいや、

10曲セレクトしただけなのに、平凡な人生にも歴史あり。

普段は思い出さないいろんなこと、結構思い出しちゃいしました。

今回は、NHKの番組のテーマに準じてセレクトしたのですが、

今回選べなかった大切な曲もたくさんあるので、

次回は、テーマを変えてセレクトしてみたいと思います。

でも、なんか恥ずかしいね。こういうの。

自分をさらけ出すみたいで。へへ。



ミュージックポートレイト/熊川哲也×市川亀治郎@NHK

2011年11月05日 22時39分39秒 | 観る(映画・TV)

貯め撮り消化中。

2人のクリエイターが人生で大切な10曲を持ち寄り、

それぞれの音楽がお互いの人生にどんな影響を与えたのかを語り合う、

Eテレ「ミュージック・ポートレイト」。

「あなたの人生で大切な曲を10曲選んでください」

シンプルなようだけど、その人の人となりと生きざまみたいなのがもろ出てきます。


熊川哲也さん&市川亀治郎の号。

お2人の選曲とエピソードは以下の通り。


熊川哲也選曲。

1曲目<初めての踊り>「パブロヴァのガヴォット」 ヨーゼフ・リンケ

熊川「当時の10歳の少年は、すごい緊張してた。というか、踊りじゃないから、この時は。もう歩くだけ。音に合わせて歩くっていうのが、その年齢の課題。…30年ぶりに聞きましたよ」

2曲目<少年時代の思い出>「北の国から 遥かなる大地より~蛍のテーマ」 さだまさし

「うちの親戚も全部富良野で、今農家をやってるんだけども。もうことあるごとに僕は休みとなれば、すぐ富良野に行って野山を駆け巡り、山の中に入り、クワガタを採ったりとか、畑仕事をしたりとかっていう。『北の国から』に出演してた吉岡(秀隆)君=純ですよね。彼は僕と同世代なので、ドラマの中でも、やってることが全く同じだった」

3曲目<広がる世界>「ドン・キホーテ」 ミンクス

熊川「(イギリスでローザンヌ国際バレエ・コンクールに参加)僕は北海道の田舎から先鋭たちを毎年テレビで見てた。何十ヶ国から出て来る若手は、どんなのが出て来るか分んないんで…。(金賞受賞後も)それから僕にとって、この『ドン・キホーテ』っていう曲は、ずっと節目節目で踊ってきた作品なんですよ。十八番っていうか、僕の形容詞になり得る作品ですね」

4曲目<夢にむかって>「イエスタデイ」 ザ・ビートルズ

熊川「(英国ロイヤルバレエ団に入団)もう一心不乱に踊っていたから、向こうでは。英国社会に身を投じていたというあんまり気はしないね。バレエ社会にはいたけど、英国というロンドンの地の中においては、意外と日本人っぽい生活はしていたかな。それこそアボカドを切って、しょうゆをかけて「トロ」って言って食べてたりと」

5曲目<独り立ち>「ラ・バヤデール」 ミンクス

熊川「実際にその『バヤデルカ』の主役というのを僕、踊らせてもらったんですよ。バレエ団のダンサーが誰も、みんな怪我をしちゃって踊れなくて、急遽僕は4日間で、その3時間半の舞台を踊ってくれと言われて。舞台前にその芸術監督が『舞台前に君に挨拶に行けないかもしれないんだよ、テツヤ。なぜならば、エリザベス女王とマーガレット王女が、今日シスターズナイトアウトでこの公演を見に来るから』って」  

6曲目<未知なる世界へ>「キラー・クイーン」 クイーン

熊川「日本に戻ってきて、バレエカンパニーを立ち上げて、「戦うぞ」みたいな状況になった時に、果してクラシックを聴いて、勝てるのかな」って何か思ったっていうか。で、日本に帰ってきて、クィーンを聞いた時に、やたらと元気になった。壊せない岩も壊せるんじゃないかっていうぐらいの勇気をもらった」

7曲目<未知なる世界へ>「白鳥の湖」 チャイコフスキー

熊川「実際『白鳥の湖』ってのを、チャイコフスキーが作曲してくれなかったら、やっぱり世界的にバレエという認知ってのは、少し遅れたんじゃないかなって思うぐらい完成度が高い。だから、『白鳥の湖』ってのは、バレエダンサーにとっては、母親であると。常に教えてくれる存在。だから何回踊っても、何年踊っていても、常に生徒でいられる作品だと僕は思う。ていうのは、うちのダンサーに言いながら、よくリハーサルはしているんだけど」

 8曲目<癒しの時間>「マガマラバーレス」 マリーザ・モンチ

熊川「僕24の時に、初めて一人でブラジルのリオデジャネイロのムニシパル劇場って所からお声がかかって、踊らさせてもらった時に、そこのバレエ団の人達がすごく、ブラジリアンってすごく陽気で。フレンドリーで。町全体で僕を祝福してくれんじゃないかっていうくらいの、本当に明るい陽気な雰囲気があって、で、その時にバレエ団の子が、一緒に踊ったパートナーの子が「サマンソースペシャル」っていうメッセージを書いてこのCDをくれた」

9曲目<今の自画像>「パッサカリアとフーガ ハ短調」 J.S.バッハ

熊川「我々みたいに、芸術を追及するものにとって、必ず才能が枯れる日が来ると思って生きていけと。絶対いつか枯れるんだっていうような、そういう恐怖心が、そこに(作者の)ジャン・コクトーもあったのかななんて、僕は思ったのね。僕も一分一秒無駄にしちゃいけないと思って、舞台前は必ずこの曲を聞いて舞台に上がるようにしている」

10曲目<人生の最後に聴きたい歌>「交響曲第9番ニ短調作品125合唱つき」 ベートーベン

熊川「僕は10歳の時からバレエしかやってなくてね、35までずーっとバレエを踊ってきたんだけど、舞台上で大きなけがをして、今までずっと踊ってたのに、まったく踊れない自分がいた。…ある劇場のこけら落としで、ベートーベンの第九を振り付けしたら、そこでものすごい救われたというか、やっぱりバレエに携わる事を、先人がまた助けてくれたんだな。前を向いて喜びながら生きてくって事は、すごく大事な事なんだなって。最後死ぬ時でも終わりではなく、前を向いて倒れたいなっていうところで、ベートーベンの第九」 


市川亀治郎選曲。

1曲目<初めての踊り>「宵は待ち」 長唄

亀治郎「手ほどきの曲っていうのは決まってるんですよ。曲が短くて、子どもでもシンプルで、しかも女の振りが付いてるっていう。必ず女からやるっていう。どんな今立ち役で、男専門の人も必ず、子どもの頃は女をやる。数えで6歳の6月6日からやると、ものごとが上達するって昔から言ったものだ」

2曲目<少年時代の思い出>「少女A」 中森 明菜

亀治郎「歌舞伎座の向かいに、その当時レコード店ですよね。そこで初めて買ったカセットテープが中森明菜だったんですよ。ちょっと不良っぽかったじゃないですか、中森明菜って。テレビ見て、その当時は歌詞なんか調べられないじゃないですか。だからテレビのスピーカーに向かって書いてました」

3曲目<広がる世界>「終曲-天翔る白鳥-」 スーパー歌舞伎「ヤマトタケル」より

亀治郎「これをみた時の衝撃! 見たこともない歌舞伎だったんで。(拒否反応よりも)ああなりたいっていう。全部、現代語使って。衣装はイッセイ・ミヤケで。しかも、歌舞伎って生音ですけど、初めて録音でやったから、音に合わせて動くっていうことが慣れてないから」

4曲目<夢にむかって>「MELODY」 福山 雅治

亀治郎「福山さんがラジオ放送でイケイケのときですよ、もう。すごくそれにはまって、一リスナーだったんですよ。そのときに、なんの脈略もなしに、「将来この人と仕事をしたい」と思ったんですよね。僕は歌舞伎の世界だったし、映像も出ていないし、そんなことできるとは思わなかったんだけど…。15年かかって(龍馬伝の最終回で)斬らせていただきました」

5曲目<独り立ち>「春興鏡獅子」 「第一回亀治郎の会」より

亀治郎「僕、この曲を聴くと気持ち悪くなってくるんですよ。あまりにも難しすぎて。一生かかっても僕はできない踊りだと思うんですけど、やるなら、やっぱり手も足も出ないものを…。やっぱり得意なものをやって「はいどうでしょう」っていうのは、格好悪いじゃないですか。めずらしくこの稽古嫌いな僕が、毎日もう自分の芝居がはねたあと、終わったあと稽古場を借りてやった」  

6曲目<未知なる世界へ>「風林火山-メイン・テーマ」 千住 明

亀治郎「30になってから、初めて映像に出て。やっぱり今の時代、テレビって無視できないメディアだと思うんですよね。「表現者として、テレビの俳優、テレビ映画の芝居の仕方ってどうなんだろう。体験してみたいな」。それで、映像へ出てきたいと思って、2007年の大河ドラマの『風林火山』で武田信玄でいきなり1年間ドーンと出させていただいて、がらっと180度変わっちゃったというか。今の人生があるのは、その出会いがあったからかなと。だから、ほんとありがたかった」

 7曲目<未知なる世界へ>「狭き門より入れ テーマ曲」 小林つん太

亀治郎「(初めての現代劇に)初日にこの曲がなって暗転になった瞬間に、大げさでもなんでもなく、あまりの緊張に、俺は一生歌舞伎で食ってけるからいいや。もう現代劇くびになってもいいから、ごめんなさい。蔵之介さん、もう僕出られませんって言おうかなと思って、暗闇の中で蔵之介さんの手をつかんだんですよ。ふっと言おうかなと思ったら、蔵之介さんに連れて出られちゃったんですよ。それぐらいに30いくつにして、ほんとに初心に戻ったっていうか、お客の前に出たくないと思ったんで」


8曲目<癒しの時間>「ブック・オブ・デイズ」 エンヤ

亀治郎「(休日は)僕はラスベガス。エンジョイって言うんですか。ショーを見に行って、やっぱり現役を引退したオリンピックの選手だとか、それこそバレエの人が『シルクドソレイユ』に寄って。あそこがもう4つくらいショーを独占してわけですよね。だから、超一流の人とか集まるから。ほんとに10回は同じの見てます」


9曲目<今の自画像>「マグリットの石」 さだまさし

亀治郎「歌詞のとおりで、ほんとに愛想笑い、おべっか、妥協の世界じゃないですか。それで賞賛を得るよりか、ほんとに真実でいいから、自分を偽ってでも生きたくはないなと。歌詞の中でも、さびた魂。真実のままさびた魂でも、賛同してくれる人がうわっといれば、それは勝ちなんじゃないかなと。僕の事を歌ってるんだみたいな」

10曲目<人生の最後に聴きたい歌>「Jupiter」 平原 綾香

亀治郎「もう涙出るんです。これは。今回の大震災、僕は地下鉄乗ってて、駅で体験して、どうなる事か。そういうなかで、日々伝えられる悲しいお知らせ。何人もの命がなくなったなかで、ほんとに役者って何が出来るんだろう。だけども、普通の人が自分の職業をまっとうするのに、僕ら舞台やる事が務めだから、それをやるだけである。だけども、そういう自分が今いられるって事、ほんとにありがたいなってね、若いころはそういう事が分かんなかったっていうけど、この年になるとほんとに生かしていただいてる。特に僕らなんか、先祖が同じ職業だし、余計先祖のありがたみ。家を残してくれた。名前を残してくれた。また現代劇出たのも、そういういろんな人のすべてに、ありがとうといって死にたいっていう」


題名のない音楽会。「調性って何?」

2011年11月05日 21時33分33秒 | 観る(映画・TV)

題名のない音楽会。

日曜の朝、家にいるときはパンかじりながら見ています。

そもそもいい番組ではありましたが、司会が佐渡さんになってから、

さらにおもしろくなりました。

テーマもいいとこついてるんですよね。

9月18日。

佐渡さんお気に入りの名曲を深く掘り下げる、

「名曲百選シリーズ」の第12弾。

調性ってなに?名曲百選(12)フランク「交響曲ニ短調」。

作曲家の吉松隆さんをゲストに迎え、

「作品の顔」とも言える調性や転調がもたらす音楽的魅力について分析。

調性を色で捉える考え方。

Color

調性が曲のキャラクターを決定付けるということ、
(カラオケで安易に音を上げたり下げたりするのは、作曲家の意図を全く無視した行為ということ(笑))


調性は、楽器との相性でも決定されること。

(弦楽器は♯系、管楽器は♭系)

マーチには♭系が多く、ミサ曲にはニ短調(DeusのDという意味もあり?)が多いこと。

面白いよね。


実際に、「アイネ・クライネ」を違う調性で演奏して、

同じ長調でも、こんなに雰囲気が変わるものなのだと、

バイオリンの響きを最大限に鳴りやすい調性で曲が作られているってこと。

基礎の基礎だとは思うけど、本当に勉強になりました。

作曲家が「調性」を決めると言うことは、楽器の「性格」を100%引き出すための重要事項、

それゆえにこそ「調性」は作品名に明記される。

調性は音楽に「色彩」を加え、作品のキャラクターを決定づける「要」。

なるほど。

それにしても、佐渡さんってカッコイイわぁ。

音楽への愛情が熱くにじみ出てて。

いつか佐渡さんの指揮で第9歌ってみたくなった。

歌えないけどさ。


1万人の第9 佐渡裕