三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

池田ワイン工場見学

2009年12月01日 06時23分45秒 | Weblog



北海道十勝の池田町は、
地方自治体が自ら事業を興してワイン醸造に取り組んだフロンティア。
その後の「一村一品」運動などにつながっていく先駆けになった。
ワインづくりというまったく未知の領域に
行政マンたちが取り組んできたというのは、まったくユニーク。
しかし、知の蓄積、公開性という部分では
たしかにワインづくりというのは慧眼だったと思えます。
こういう伝統的なものって、案外分け隔てなく現地に行けば教えてくれるもの。
たとえばわたしたち日本の清酒製造技術を学びたいと
東南アジアあたりから訪ねてこられたら、うれしくて
いろいろ教えてあげると思うのです。
そういうものだと思います。
写真は、池田町のワイン工場内で案内していただいている様子。
最初にスパークリングワインの作り方を見せていただきました。
聞いていると、気が遠くなるような作業が続く作り方。
フランス・シャンパーニュ地方での伝統的な作り方そのままで作っているそうです。
で、そうやって作っているけれど、
「シャンパン」というのはかの地方のオリジナリティを尊重して
名乗っていない、単なる「スパークリングワイン」として出荷しているそうです。
安い単価で売っている「スパークリングワイン」は
単に炭酸を加えるだけなのだそうで、瞬時にスパークリングは消えてしまう。
本物の作り方をすると、じわじわとアワを出し続ける。
そのちょっとした(?)違いのために営々と努力し続けるのだそうです。
しかも、そういう本物を作りながら、
名前もごくさりげなく「スパークリングワイン」としている。
ふむふむ、なにやら中国の偽物作り・ブランドそっくり商標登録商法に
聞かせてやりたいようなお話だなぁと(笑)。
まぁ、しかし、そういう志を持って仕事をしているということはいずれ知られる。
このあたり、伝統的な産業をまねる、教えてもらうという部分で、
越えられない法があるのだと思われます。
そういう精神性は日本にはきちんと存在している。
ものづくり、きっと最後はそういう部分に立ち至るものがあると信じます。

さて、きのうは完全に倒れ込んでいましたが、
ようやく本日は普通の体調に近い感じが戻ってきております。
本日からは、ついに師走。
ことしは未曾有の厳しい環境だったと思いますが、
いま、できることをしっかりやるしかないでしょうね。








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