三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

年平均気温

2008年04月07日 05時51分40秒 | 住宅性能・設備

表は日本の代表的な都市の年平均気温表です。
住宅関係でも、あんまり普段は目にしない数値なんですが、
こういう常識の部分って、もうすこし目を向けていくべき部分ではないかと思います。
大まかにいって、東京以南の、というか以西のというべきか、
大部分の日本人の人口を占めている占めている地域は
ほぼ年平均気温が16度前後に落ち着いている。
それに対して、北海道・東北は仙台で4度、札幌で8度
年平均気温で寒冷な条件にある、といえます。
北海道の中で、札幌って比較的温暖な地域なので
北海道全体ではもうすこし平均は下がっていくのですが、
同様に東北も仙台は温暖地で、北東北は圧倒的に北海道に近い気温地帯。
これから、省エネルギーとか、地球温暖化とか
エネルギー消費のより少ない、住宅性能っていうものを考えていくとき、
こうした地域条件の違いをより明確に認識していく必要があると思います。
寒冷地帯で必須になる「住宅性能」要素が、
温暖地の省エネを考える際にも、基本ベースとして必要になってくる。
また、夏の室内環境を考える際にも、「断熱」はもっとも大切なファクター。
屋根面からの輻射熱を遮るためにも天井・屋根の断熱は
温暖地域ほど、もっと重厚に考えるべきなのではないかと思います。

こういう表を眺めていると、やはり地域ごとにその地域に似合った住宅、
ということに考えが向かうのが必然の流れ。
過去、多くの全国一律のハウスメーカーが
北海道に進出しながら、賢明にも早期に撤退したという事実を
もっと多くのユーザーのみなさんが理解されることが望ましいと思います。
同じことは、温暖地でも言えることで、
少し考えを深めていけば、それぞれの地域で気候風土は違うものなので、
いろいろなその地域に似合った家づくりがあると思うのです、
冬場での日射取得率の違いというのが一番のポイントだと思うのですが、
そのような論議というのがなかなか起こってこないのが現状。
それはやはり、基本的に家の中の環境をコントロールする
という考え方が根付いていないということを表現していると思います。
しかし、CO2削減というレベルで考えはじめると
夏場のエアコン使用による電力負荷は、地球環境を考えれば
かなり緊急を要するポイントではないかと思うのです。

まぁ、そういうことに限らず、
日本人として、自分たちの住んでいる国が
どのような四季変化の中にあるのか、
数量的な認識をもう少し、
頭に叩き込んでおくのは必要ではないかと思われます。

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