先の見えないコロナパンデミックで私たち人類は「不思議な時間」を生きています。まるで戦後の昭和20年代の様に世の中から色々なものが消えました。 元に戻るものと戻らないものが有ります。
50年~100年、時代が遡ったタイムワープのようです。
日本は全国に神社仏閣が沢山あるので毎日、神官、僧侶、人々が神様や佛様にお祈りを捧げて下さっていると思います。 日本列島が祈りに包まれているイメージが浮びます。
2016年5月15日に仙台の秋保・慈眼寺の塩沼亮潤大阿闍梨をお尋ねし、護摩祈祷に参加させていただいた事を思い出しました。
前年にNHKの「スイッチインタビュー」を観て、凄い方が日本いらっしゃるので、是非お尋ねしたいと思っていましたら、那須塩原市の友人が1週間の東北巡りを計画してくれて、塩沼大阿闍梨を秋保にお尋ねする事が出来ました。(仙台、中尊寺、雲厳寺、那須高原などを訪問。)
塩沼大阿闍梨は奈良・大峯山の千日回峰行を1999年に満行されました。これは1300年間で2人目の快挙です。
白装束に身を正して、護摩堂にお入りになった大阿闍梨の凛とした雰囲気に息を飲みました。 きっと、大阿闍梨さまも日日私達の無事をお祈りして下さっていると思います。
護摩祈祷 涼風
回峰を千三百年に二人目の満行阿闍梨に逢ひたさつのる
慈眼寺の塩沼阿闍梨の護摩祈祷に参列せんと秋保を訪ぬ
護摩堂に息をひそめて見つめたり白装束の阿闍梨の所作を
ほら貝や太鼓に鉦の音高らかに堂内に満つ火入れの儀式
炉に燃ゆる護摩木の煙濃くうすく炎したがへ左右に流る
左手を天に差し上げふり鳴らす金剛鈴の身にしみ渡る
護摩壇に火柱立てり半時も蔵王大権現の御身照らして
寺庭に塩沼阿闍梨の笑みませりそのたたずまひの穏やかにして