★「法令に則して適正に処理している」。この10年あまり、どれほど国民に対して誠意のない答えを政府や与党はしてきたことか。場合によっては野党にも当てはまる。権力を持つ政治家は幾つかの特権も与えられているし、同時に国民のために税金を運用する責任もある。ところが何か疑惑が向けられると常套句のように「法令に則して適正に処理している」を繰り返す。だがその大半は法律に違反していない、法律の解釈次第のギリギリの判断、時期がずれていることで、違法とみなされないなどの抜け道を駆使するだけで、清廉潔白の証明にはならない。
★思えば広島の19年参院選をめぐる大型買収事件は元法相・河井克行が妻を当選させるために地方議員にカネを配り票の取りまとめを頼むという前近代的な、いまだにこんなことをやっている地域があるのかと思わせるような情けない事件だったが、河井は裁判で公選法違反の判決を受け懲役3年の実刑が確定している。それでも当初から冒頭のような発言を繰り返していたし、事件発覚当時は法相だったことを考えれば、あきれ返る話だが、いまだに河井から現金を受け取っていた地方議員約100人は往生際が悪く、現金を受け取っていたにもかかわらず、正直に答えたから起訴が免れると思い込んでいる。
★3年たっても、広島ではこの体たらくだが、自民党京都府連が広島の件同様、14年の衆院選挙前に地方議員へ現金を配布していたとする文芸春秋の告発報道で官房長官・松野博一は府連前会長で国家公安委員長・二之湯智から報告を受け「法令に則して、適正に処理をしているということでございます。私の方としてはその説明を了といたしております」と会見で答えている。自民党全体にこの仕組みがまん延していることを想像させるが、府連の当事者ともいえる公安委員長の説明に納得する国民がいるのだろうか。(K)※敬称略
沖縄・石垣市長選
独善的政治をチェンジ
トイタ氏必勝へ 女性の集い
沖縄県石垣市長選(20日告示・27日投票)に保革共闘体制で立候補する保守系市議のトイタ芳行氏(52)の必勝のため11日、「対話でつくろう チェンジ・市政 女性の集い」が市内で開かれました。参加者らは、市民不在・独善的政治の現市長に勝利し「チェンジ・市政」「頑張ろう」と連呼し、拳を振り上げて団結を固めました。
トイタ氏は、平和で豊かな誰もが誇れる石垣の実現へ、保守・革新を超えて「市民の市民による市民のための石垣市を取り戻す」と強調しました。
トイタ氏は、現市長が富裕層を誘致するために環境を壊してでも島内にゴルフ場を造ろうとしていると批判。観光客が求めている石垣島・八重山諸島の奇跡の自然環境を守っていくことが必要であり、今の観光産業のあり方を見直すことで「本当の意味での質の高い観光をつくっていきたい」と述べました。
トイタ氏の後援会女性部長の白玉敬子さんは、国が同市で強行している陸上自衛隊ミサイル基地建設・配備の、賛否を問う住民投票の実施を多くの市民が求め、声を上げても実施を拒否した現市長は「聞く耳を持たないどころか、その声をつぶした。決して許してはいけない。市民の力で良い石垣市を」と呼びかけました。
集いに参加した高校3年生で有権者の女性は、同住民投票について「ぜひ実施してほしい」と述べ、実施を公約しているトイタ氏に「頑張ってほしい」と期待を寄せました。
14日(月)付は休刊とさせていただきます。ご了承ください。
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