「エコの小池」とは程遠い計画だ。明治神宮外苑地区の再開発計画案が9日、東京都都市計画審議会で承認された。再開発に伴う樹木の伐採は892本、移植を含めると計1056本が影響を受ける可能性がある。日本初の「風致地区」として、景観保全を義務付けられた「神宮の杜」は見る影もなくなりかねない。
都が再開発の詳細を公表したのは昨年12月14日。縦覧期間はたった2週間、しかも伐採の説明ナシ。中大研究開発機構の石川幹子・機構教授が実地調査で「1000本が切り倒される」との試算を突きつけるまで、都はダンマリを決め込んでいた。
文化遺産保護に携わる「日本イコモス国内委員会」は都に計画の見直しを提言。審議会の一部委員は「緑を増やす地球温暖化対策の流れに逆行する」と継続審議を求めたが、都側は採決に踏み切った。小池知事はやたらに「元環境相」を強調し、エコやSDGsを標榜するが、神宮再開発は真逆の計画ではないか。
「伐採される樹木は1926年に明治神宮内苑および外苑の整備時に植樹された由緒あるもの。当時、神社のある内苑の造営は国費で賄いましたが、外苑は全国からの寄付で資金を捻出。神宮創建のきっかけが『明治天皇を記念する施設』を求める国民の声だったため、明治神宮は『国民の神社』であり、記念施設は国民の寄付によって賄うべきだという考えに基づいています。植樹も全国有志の献木とボランティア作業で行われました」
あの「神宮の杜」も、ハナから「森」だったわけではないのだ。
「何もなかった陸軍練兵場跡地に政府技師や植物学者たちが持てる力を注ぎ、50~100年にわたって樹木の植生が入れ替わりながら、自然の原生林に近づける壮大かつ綿密な計画です。1世紀がかりの英知の結晶は伐採すれば二度と取り戻せない。神社のある内苑でなければいい、余っている土地を開発して何が悪い、などとカネが全ての悪しきグローバリズムに屈するようでは、小池知事に『保守』を名乗る資格はありません」(森山高至氏)
開発ありきで先人の知恵を粗末にすれば、バチが当たるぞ。
リテラ > スキャンダル > 失言・炎上 > オミクロンでほんこんが“高齢者なら死んでも問題なし”の本音丸出しツイート
ほんこんTwitterより
新型コロナ第6波が猛威を振るっている。10日の全国のコロナ死亡者数は過去最多の164人と、第5波で最多だった昨年9月8日の89人を大幅に上回った。また、重症者数も1270人(10日時点)と増加の一途をたどっている。さらに警察庁は1月の変死事案などのうち、151人が新型コロナに感染していたと発表した。
だが、これは最初からわかりきっていた展開だ。感染者数が増加すれば重症者数や死亡者数も増加することは自明だからだ。ところが、この間、ワイドショーなどでは、オミクロン株は重症化のリスクが低くなっているという報告をもとに「オミクロンはたいしたことない」論が振り撒かれ、橋下徹氏や三浦瑠麗氏といった維新寄りの論客、ホリエモンこと堀江貴文氏や高橋洋一氏ら新自由主義者、木村盛世氏や宮沢孝幸氏といった感染リスク軽視派の専門家、ブラックマヨネーズ小杉&吉田やほんこんといったネトウヨ芸人らが鬼の首をとったように「オミクロンのリスクは風邪と同じ」「感染者数が増えても重症者が少ないから問題ない」「検査は必要ない」「感染症法上の分類を2類から5類に引き下げるべき」などと叫んできたのである。
しかし、「オミクロンはたいしたことない」と口角泡を飛ばしてきた論客たちは、過去最悪の事態となりつつあるこの状況下でも、信じられない主張を繰り返している。
その筆頭が、ネトウヨ芸人のほんこんだ。
ほんこんは9日の8時45分ごろに、〈いつまで同じ報道? 再放送か? 意味のない解説 専門家? コメンテーター? 感染者増えたら あなた方の収入が増える〉〈山がもっと上なら 致死率低くない? ヨーロッパと比べるか 日本は、ヨーロッパから 褒められてたけど〉とツイート。同時間帯にコロナ死亡者数が増加していることを取り上げていた『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)を視聴していたのだと思われるが、このあと、ほんこんはつづけてこう投稿したのだ。
〈死者 何歳? 言って欲しい〉
こんなことはあらためて指摘するまでもないが、乳幼児であろうと高齢者であろうと、年齢に関係なく人の命に軽重はない。しかし、ほんこんは、死亡者の年齢を重視すべきであるかのように投稿したのだ。
しかも、現在コロナで死亡している人の多くが高齢者だ。そのことを踏まえると、「高齢者なら死んでも仕方がない」と主張しているとしか受け止めようがないだろう。
無論、このほんこんのツイートには批判が殺到。〈何歳か聞いて、これだけ生きたから仕方ないとか判断でもするつもり?〉〈何歳ならいいんだよ〉〈ほんこんさんにはご高齢の両親はいませんか?ご高齢の親戚やお世話になってる先輩は?その方に向かって同じセリフを言ってみてください〉〈西川きよしさんも高齢ですが、死んだらいいと思いますか?〉といった声が寄せられているが、批判が起こるのはあまりにも当然だろう。