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GPIF 破綻米2銀行に550億円
公的資金をリスク資産に投資
問われる自公政権の責任
日本の厚生年金や国民年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、経営破綻した米シリコンバレー銀行(SVB)と米シグネチャー銀行の関連株式と債券を、2022年3月末時点(時価総額)で約550億円保有していることがわかりました。(金子豊弘)
それぞれ内訳は、SVBファイナンシャル・グループの株式が238億3000万円、同社の債券が約199億6000万円、シグネチャー銀行の株式は114億2000万円となっています。
第2次安倍晋三政権が運用比率を見直すまでは、国内株式(11%)、外国株式(9%)合わせて20%でした。外国債券の運用比率は8%にすぎませんでした。
ところが安倍政権は大幅な見直しを進めました。2014年、国内株式(25%)、外国株式(25%)と合計50%に運用比率を拡大しました。外国債券は15%に広げました。20年には外国債券の比率を25%にまで引き上げました。
運用比率拡大の背景には、安倍政権が進めた「アベノミクス」の異次元緩和があります。「アベノミクス」の成功を演出するために、公的マネーを株式市場に流し込むとともに、外国債券の購入を促進してきました。岸田文雄政権もGPIFの活用をうたっています。
公的資金を危険にさらしてきた自公政権の責任が問われます。