MとAのミュージカル・ラン日記 ♪♪♪

音楽を聴きながら走る市民ランナーのブログです。ランと音楽以外のスポーツについても書きます。今は大谷翔平に夢中です!

福士の失速

2012-01-29 | レース観戦・応援
 レース後の会見で、25・26㎞での失速の原因について、

 「エネルギー不足だった。25、26キロから脚が重かった。何とかなると思ったけど、どうやっても持っていけなくて脚が固まった」

 「エネルギー不足でした。(調整段階で)食事の量が少なかったのかも。お腹いっぱいは食べていなかった」


とか言っているらしい。

 前回2008年の失敗レースのVTRをもう一度見た。
 2008年の秋からレースに参加し始めたわたしにはあのレースの失敗の意味がよくわかっていなかった。今回改めてみると、これは明らかに給水の失敗だな、とわかる。
 疑いようもなく熱中症の症状で「目の前が真っ白で、どこを走ってるのか、なにをやってるのかわからなかった。手でこうして霧を振り払おうと何度もしたけれど位以降に晴れなくて困った」と言っている。

 もちろんマラソンの距離を甘く見て(本人もそう言っていた)、初心者によくある前半のオーバーペースのせいもあるが、スピードを出せばその分失う水分量も多くなるので、これが災いしたのだろう。
 こまめに、早くから給水を取っていればあんなふうにはならなかったはずだ。

 今回、ボルダーの練習風景を見てても、給水には非常に気を使っていた。今日のレースでも、誰よりも早くテーブルに近づいて確実に毎回給水を怠らなかった。

 そして、今回はエネルギー切れ。確かに、そう言われれば、脚がいつもより細い気がしてはいた。でも、たとえば同じく練習しすぎ、減量しすぎで、アテネの選考レースを失速した高橋尚子ほど極端には思わなかった。
 しかし、そのあたりに原因があったのかもしれない。気合が入りすぎ、練習をハードにやりすぎたために身体が絞られ過ぎて、42.195㎞走り切るのに必要なスタミナを身体にため込めなかった。そういうことなのかもしれない。

 失速後はとくに、飲み過ぎと思えるほどスペシャルドリンクをもち続けて口にしていた。それはエネルギー源を渇望していたということかもしれない。しかし、ドリンクではたかがしれている。「なんでだろう?なんでこんなに力が出ないんだろう?」そう自問しながら走っていたのにちがいない。


 給水も給食も、ある程度の市民ランナーならよく知っているようなことなのに、いわばプロの選手・監督が綿密なメニューで組んだトレーニングの果てに失敗してしまうことがある。それほどマラソンレースは難しいということでもあるだろう。
 これもまた市民ランナーでも知っているとおり、体重はタイムと反比例する
 42.195kmをきっちり走り切れるエネルギー量と体重や筋力とのベストバランスを追求する選手たちにとって、成功と失敗の境目のラインは極めて細いに違いない。

 それでもきちんと合わせてくる。それも何度でも繰り返して。その先にしかオリンピックの切符はない。厳しい世界だ。境目のラインをより太くするには、圧倒的な力の差をつけるしかない。いつも優勝できる選手とはそういう選手なのだろう。

 「また失敗した。何回も失敗しながら、いつか成功すればいいと思う」

 とも語ったという福士。まだ29歳だ。今回ロンドンは現実にはもう厳しいけれど、次のオリンピックでぜひ圧倒的な成功を収めてほしい。
 いつまでも応援してます。

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