MとAのミュージカル・ラン日記 ♪♪♪

音楽を聴きながら走る市民ランナーのブログです。ランと音楽以外のスポーツについても書きます。今は大谷翔平に夢中です!

「ぎふ清流マラソン2012」応援記

2012-05-24 | レース観戦・応援
 昨年の第1回大会があまりにもすばらしかったので、今年も参加したい気持ちはもちろんあった。 ただ、「高い参加費」と「当日受付なし」という運営について改善も説明もないままであることに違和感も感じていた。個人的な事情もあって、今年は参加を見合わせることにした。
 参加は見合わせたが、地元の大会だし、参加するランナーに文句があるわけではない。安くない参加費を払って、せっかく遠方から参加してくれたランナーには気持ち良く走ってもらいたい。もちろん、トップランナーの姿も間近で見てみたい
 そんなわけで、沿道に応援にでかけたのだった。上記の2点を除けば--それと昨年は給水に問題があったけど今年は改善されたと聞く--この大会は本当に素晴らしい大会なのだ

■曇天ながら、今年も好天に恵まれる

 曇ってはいたが、雨の気配はなく、少々暑いけれど、太陽が出ているのに比べればランナーにはいくぶんありがたい天候だったろう。
 われわれはJR岐阜駅からすぐの、折り返し地点でランナーを待った。わが出身高校の後輩たちも先生の先導で横断幕を掲げて応援に出ていた。国体もあるし、動員がかかったのだろうか。
 9時15分ごろには先頭が現れるので、駅には8時15分頃には着いていた。
 駅のモスバーガーでモーニング・セットを食べ、ドトールでコーヒーをテイクアウトして、外のベンチに座って、ゆっくり街の風景を眺めてからコースに向かったが、すでに想像以上に人出だった。



■有名選手の走りに興奮

 それでも折り返し地点から100mも離れれば、隙間もないほどの混雑ではない。十分スペースはあってレースを観戦するにはちょうど良い。
 先頭集団のアフリカ出身選手たちを見送り、川内、藤原を含む第2集団をまのあたりにして、一気にボルテージはあがった。
 駅前での観戦のあとどうするか明確に決めてなかったけれど、なかば当然のごとくFinishとなる岐阜メモリアルセンターに向かうことにした。「いくっきゃない!」
 続々と途切れることなくランナーがやってくる--なんといっても1万人!--ので、歩きながら応援・観戦する。



 金神社から柳ケ瀬あたりだったと思うが、やけに大声でランナーを励ます声がするので「どんな人かな?」と見やると、なんだ、それはQちゃんこと高橋尚子さんだった! そりゃそうだ。そんな一般ランナーがいるはずもない。
 「Qちゃ~ん」「(婚約)おめでとう~!」と声を掛けたら、しっかりとこちらを向いて、笑顔で応えてくれた(ように見えた)。

■金華橋を渡ったところでトップ選手に声援

 金華橋通りをまっすぐ北へ。フィニッシュ地点の長良川競技場までは駅前から4㎞ほどの道のりだ。



 先頭を行くマサシ選手のハーフのベスト・タイムは1時間を切っている。
 長良川の堤防に着いたところで、すでに「先頭の選手は・・」というアナウンスが聞こえてきた。
 「ゴールに間に合わないな」
というわけで、金華橋を渡って、西側の橋のたもとで応援することにした。



 ギリギリ間に合った。
 まずは、やはり先頭のマーティン・マサシ選手が通過。



 日本人トップはオリンピック・フルマラソン代表・藤原新選手だった。



 この辺の選手はあっという間に走りさってゆくので、写真など撮っていると、ほとんどその姿を記憶にとどめておくのは難しいほどだ。
 あとで写真を見て、美しいフォームに感嘆するばかり。
 川内優輝選手もいつも通りの全力走で目の前を走り去った。



 しばらくして女子のトップ集団がやってきた。ヌデレバ選手が含まれている。トップは知らない外国選手だった

※トップは優勝した南アフリカのルネ・カルマーという選手でした。ちょっと調べてみたら、予選敗退ながら北京五輪1500mに出場しています。予選総合14位、タイム4分8秒4。ちなみにこの種目の日本記録は小林祐梨子の4分7秒86。カルマー選手の1500mベストは4分6秒71です。誕生日は3.11(1980)。

 少しあとには、シドニー五輪でQちゃんをあと一歩まで追い詰めたシモン選手も走りぬけた。五輪銀メダリストが二人も走っている。豪華なメンバー。

■この大会の目指すところは?

 招待して海外から来ていただいている以上無報酬ということはありえないと思うので、参加費が高いことと豪華なゲストランナーは無関係ではないかもしれない。
 彼ら彼女らが一緒に走ってくれることで、大会が盛り上がるのは確実だし、イベント価値も大幅にアップしてスポンサーからの援助も得やすくなるだろう。世間の注目度も上がるからさまざまな開催協力も期待できる。
 そういう選手はきっとどの大会でも呼べるわけではないのかもしれない。「高橋尚子」という人がいるからこそ「いいよ」と来てくれているのかもしれないとも思う。
 結果として、費用対効果を考えれば、一般参加者にもメリットがあるに違いない。

 今年は前日・当日と行われたコンサート。hitomiとサンプラザ中野くん。わたしは今年は見てないけれど、会場に行けば誰でも無料で聴ける(はずだ)。これはやはり楽しいし、やっぱりQちゃんがいるから来てくれているということがあるかもしれない。
 その他もろもろの手厚いサービスが用意されていて、大都市マラソンにも負けない華やかさだ。
 コースも本当にすばらしい景色。
 そのうえで、高い参加費を受け入れるかどうかは、やはり参加者一人ひとりが判断するということでしかないのだろうな、と思う。

 一方で、開催する側は、参加者の声に耳を傾けて、目指す大会の姿とずれていないか、毎年謙虚に省みていただきたいと思う。
 ボランティアがすばらしいという声も多いし事実ほとんどのボランティアはがんばってくれていたことを信じて疑わないが、改善の余地は常にあるだろう。
 たとえば、わたしの観戦した場所には横断歩道があって、自転車にのおばあさんが渡れずに困っていたり、中学生がランナーのすぐ前を横断したりした。スタッフは何人もいたけれどまったく知らん顔だった。ランナーと接触したりしたらひじょうに危険だ。

■目指すのは「いびがわ」とは違う大会のありかた?

 岐阜には秋に「いびがわマラソン」がある。これは地元の方々による手作り感あふれる大会だ。参加費はおそらくフルでは日本一安い。でも大会の充実度は応援の素晴らしさ、コースの美しさ(そして厳しさ!)ともども日本屈指だと誰もが認める大会だ。
 金哲彦さんは「日本のボストンマラソン」だと最大の賛辞を送っているし、ランナーが選ぶ「大会100選」にも常にも選ばれ続けている。
 
 実はQちゃんは「いびがわ」にも深くかかわっている。そういう大会にも大いなる敬意を払い、全力で協力しているのもよく知っている。
 だから、「ぎふ清流マラソン」ではまた違うタイプの大会価値を提供したいと考えているのかもしれない。

■引き続き一般ランナーを応援

 10時ごろ、ほぼ1時間で戻ってきた有名・有力選手たちがこの場所を通り過ぎた後も、競技場に行くのはやめて、同じ場所で今度は一般ランナーを応援することにした。
 「がんばれー」「負けるなー」「あと少しだよ」「もう一息」なんて大声で叫びながら、拍手、時にはハイタッチをして応援し続けた。

 すぐ目の前を通るランナーでいうと、こちらの声かけに「ありがとう」とか「はい」とか声を返してくれたり、目線や顔の表情で応えてくれるランナーというのは3、4人に1人くらいだろうか。
 女性ランナー(だけではないけれど)ではときおり笑顔を返してくれる人もいる。そういうランナーの笑顔は美しい。終盤で必死に走りながら笑顔を返すというのは、自分のことを考えると至難の業と思える。自分もそういうランナーになりたいと思うけれど、実際には今にも死にそうなくらい余裕のない表情のことが多くて情けない。

 ハイタッチは、あうんの呼吸みたいなのがあって、始めるタイミングがけっこう難しい。沿道で10~20人くらい続けて手を上げてハイタッチ・オンリーの応援だと、そのつもりのランナーは近づいてきてくれるが、1人2人で手を上げていてもなかなかうまくいかない。
 それでも、やり始めると何人か続いたりする。そうなると今度は切り上げるタイミングが難しい。せっかくそのつもりで来てくれたのに、空振りになったりしてしまわないように注意が必要だ。 



 ここからゴールまでは約1.4km。11時半ごろ、予想ゴールタイム2時間40~50分くらいのランナーを見送り、そろそろ引き上げることにする。
 暑さのせいか、救急車がサイレンを鳴らして何台も行き来していたし、この周辺でも救護ボランティアが忙しく活動していたのが気になる。
 
 堤防沿いのコースにははるか遠くまでランナーの列が見通せたけれど、制限時間3時間にどのあたりのランナーまで間にあったのか、少々気になりつつその場を後にした。

<おしまい>

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