コメント欄はとじておきます。
裏窓は建物の裏、たいてい中庭がある側に面している。
映画の舞台は真夏のニューヨークなので、
今なら建物の壁はエアコンの室外機でいっぱいで、
そこから排出される熱気と騒音で、とても窓など開けられない状態だろうが、
映画が描いている50年代は、まだエアコンが一般家庭に普及していない頃で、
中庭には住民が作った花壇があって、
今とは比べものにならないくらい生活にゆとりがある。
主人公はプロのカメラマン、ジェフ(ジェームズ・スチュワート)。
事故で骨折してグリニッジ・ヴィレッジのアパートで車椅子生活を送っている。
真夏のニューヨークは35℃の熱気。誰もが窓を開け放しているので、
商売道具のカメラの望遠レンズで隣人たちの私生活を覗き見るのが
ジェフの楽しみになっている。ジェフは部屋を訪れる美しい恋人の
リザ(グレース・ケリー)と訪問看護師のステラを相手に、
隣人の噂話をしては暇つぶしをしていたのだが、ある雨の夜を境に、
向かいのセールスマンの妻の姿が消え、もしや夫が妻を殺したのではないかと
疑いがわき起こる。セールスマンの怪しい振る舞いに不審はつのり、
ついには真相を確かめるため、歩けないジェフに代わって、
リザが向かいの部屋に忍び込むことになるのだが…。
『裏窓』が単なるサスペンス映画では終わらない、
不滅の輝きを放つ名作になったのは、
ジェフとリザのラブロマンスの部分もさることながら、
ジェフが裏窓を通して人生を知るという大きなテーマにある。
男たちを手玉にとるように見えて、実は純情だったことが最後に分かる踊り子、
失恋の末に自殺しようとして、隣家の窓から流れてきた
美しいピアノ曲に救われる孤独なオールド・ミス。
いつまでも冒険を追い求め、自分の人生を築くことから逃げているジェフに、
人生とは何か、自分にとって大切な人は誰かを教えるライフレッスンになっているのだ。
そして、人間の真の姿を知るには、表側からではなく、裏窓から見るに限る、と。
↑ 分かりやすい解説の一部を貼りつけました。
NHK BSシネマは名作を毎日のように放送していますが、たまにしか見ていません。
私はヒッチコックの映画がとても好きで、たまたま番宣で週一、ヒッチコックの映画を
放送すると知って録画しました。数年前にも放送されたので見たのですが、
何回でも見たいので見ました。
グレース・ケリーの美貌! この言葉がふさわしい。衣装も素晴らしい~。
パーティーに着ていくようなシルクのふわりとしたドレスと大粒の真珠のネックレスで
恋人のアパートに来るのって場違いな感じですが、美しい~。
ヒッチコックは、いつものようにワンシーンに一瞬、登場します。
裏窓から見た向かいの部屋で書棚を眺めていました。
J.スチュワートは、ヒッチコックの映画には欠かせません。なんだか安心して見ています。
サスペンスですが、明るい感じでとても楽しい映画です。