中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

上海寸描

2008-02-05 09:04:04 | 中国のこと
龍華寺(ロンファス)
 上海市街地の南西にある上海きっての古寺。約1800年前の三国の呉の初代皇帝孫権が夫に先立たれた母親を慰めるために建立したと言われる。律宗、天台宗、禅宗などに所属してきたが、近年(83年)以降は浄土宗となった。

 龍華寺の門前には龍華塔が立っている。宋代の978年に立て直されたもので高さは約40メートル。


 山門。ここから広い境内に入る。


 龍華寺は宋代の建築様式で、立派な伽藍が立ち並ぶ。例によって文化大革命の際に非常な損害を被り、78年に再建された。中国ではこのような文化大革命の災厄の跡が随所に見られるが、そのたびに革命の名を借りた文化破壊の暴挙であると心底糾弾したくなるし、このような暴挙に民衆を駆り立てた当時の指導者に嫌悪を感じる。

 弥勒殿。祭られている弥勒菩薩は、わが国で言う布袋である。布袋は実在した僧侶だが、その逸話から中国では弥勒菩薩の化身だと言われている。




 弥勒殿から天王殿、大雄宝殿、三聖殿、方丈室、蔵経楼が境内の中央にまっすぐ並んで建てられている。

天王殿。


 四天王の東方持国天王と南方増長天王。四天王の姿も中国では変容して日本のものとはかなり異なっている。持国天(奥)は琵琶を持ち、増長天は宝剣を持つ。


 蛇を持つ西方広目天王(手前)と傘を持つ北方多聞天王。


 天王殿の中央に安置されている弥勒菩薩。


 天王殿に向かって左に鼓楼、右に鐘楼がある。鼓楼には関羽が祀られている。

 鼓楼


 鐘楼


 大雄宝殿。中国の寺院の本殿。


 華厳三聖が祀られる。中央は盧舎那佛。


 三聖宝殿。


 釈迦三尊。


 千手観音。


 五百羅漢。


 仏界の彫刻。


 祈る人達。老いも若きも敬虔に祈る。










 僧侶。若い僧が多く、何やら賑やかに談笑しながら食堂(じきどう)に向かっていた。