中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

上海寸描(3)

2008-02-12 08:16:33 | 中国のこと
里弄(リーロン)
 上海市街地には旧い住宅が多くある。その住宅の地番表示は、例えば「上海市延安西路649弄60号203室」となる。この弄というのは小路、横丁を意味し、649弄は649番小路ということだ。北京の小路は胡同(フートン)と言う。

 表通りに面した弄の入り口。写真では見にくいが「94弄」とある。


 入口から弄を見る。


 弄の中は狭く洗濯物が満艦飾のように干してあり、庶民的な雰囲気が溢れている。


 唐怡荷(タン・イフ)は幼い頃このような下町のようなところに住んでいて、小さい池に金魚がいたり、葡萄の木があったりして楽しかったと懐かしんでいた。

比較的広い所もある。


 弄で遊んでいた幼女。年寄り達に声を掛けられ、愛嬌を振りまいていた。
 

 今でこそ雑然とし中にあるが、かつては中流の家ではなかったか・






 弄のそばの野菜売りの露店。


 旧い里弄のすぐそばには新しい高層住宅が建っている。


 旧い住宅はどんどん取り壊されて高層ビルに変わる。北京でも同じだが、暮らしの様式や近所付き合い、人情は失われていくようだ。