Aさんは日没の情景を描きました。
「19:30」 日本画 P10
日の出の頃を描いた前作「03:30」に続く作品で
2作とも北海道の空を描いています。
03:30に日の出、19:30に日の入り?
不思議に思ってお聞きすると
高緯度に位置する北海道の夏期は
太陽の出ている時間がとても長いのだそう。
沈みゆく太陽が光の道をつくり
空と山の端を美しく染めています。
夕日がかすかにあたる大地には
会うのを楽しみにしていた子ぎつねが
好奇心いっぱいにこちらを見つめています。
もう旅立ってしまった子ぎつねと
楽しかった一日の終わり。
少し寂しげな情景ですが、どこか懐かしさと
あたたかさを感じる作品です。
イメージ通りの色を出すために
絵の具を何度も何度も重ね、時には洗い、
下地作りにたいへんな時間をかけました。
粒子の粗い岩絵の具を多用し
力強く厚みと深みのある絵肌となりました。
夏の北の大地に取材した作品が多いAさん。
今夏はどのような出会いがあるでしょうか。
Aさんの過去の作品は
HP「上郷の森 日本画教室」内の
“作品集”の中のAさんのページに
たくさん掲載されていますので
ぜひこちらもご覧下さい。