Oさんは旅先の京都でスケッチした東山のシンボルを描かれました。
「八坂の塔」 日本画 P12
趣のある町並みの向こうに堂々とした五重塔がそびえたっています。
まぶしいほどの春の光が本瓦葺の塔を輝かせ、路地にリズミカルな
陰影をもたらしています。親しみやすい塔は現代の町にもよく馴染み
不思議と懐かしささえも感じさせる光景に心があたたかくなる作品です。
近づいてみました。
岩絵の具でしっかりと隅々まで描きこまれた町並みは見るほどに楽しく
目が奥へ奥へと惹きこまれてゆきます。現代の町の平和な明るさと
長い年月を重ねた塔の落ち着いた佇まい。取材したOさんの五感で
感じた桜咲く春の京都の風情が自然にやさしく伝わってきます。
今作と同じく、Oさんの作品はどれも力強く華やかで明快なのです。
過去の作品は制作順にHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”
の中のOさんのページに掲載されています。ぜひこちらもご覧下さい。