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(八の沢カールから稜線へ登る途中から眺めるカール壁上の山頂)
登って良し、眺めて良し、道内ナンバー1の名峰に挙げる岳人も多く、自分にとってもまさにそれである。日本三百名山巡りをしている人にとっては、最難関の山でもある。
初登は、19年前、今回と同じ八の沢コースの日帰り山行だった。2度目は、11年前のエサオマントッタベツ岳からコイカクシュサツナイ岳までの 3泊4日の 縦走途中に踏んでいる。八の沢カールまで下りて水の補給をしているが、 あいにくのガスの中だった 。
今回は 山頂でテント泊する 2泊3日 の予定だったが、 天候に恵まれず 八の沢出会いのテン場に前後泊の山頂ピストンに終わった。
◎9/7 八の沢出会いテン場まで
12:00、札内川ヒュッテゲート前の駐車場をMTBで出発。
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50分で七の沢出会いへ到着。
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札内川を八の沢出会いまで、渡渉や河畔林の中の踏み跡を辿りながら進む。
14:30、テン場に到着。登山中と思われるテントが2張り。
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のんびり自分のテントを張り終える。
間もなくして、苫小牧の3人グループが到着。2人が拙サイトの愛読者で感激された。
◎9/8 山頂ピストン
5:00、苫小牧グループに加えてもらって出発。最後尾から付いていく。リーダーは、立派な山頂標識を背負っていた。彼は3週間前にも登っているという。後ろから付いていくだけなのでルートファンデンクなしで楽させてもらう。
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間もなくして、目指す山頂と紅葉し始めたカールが見えてくる。嬉々として進む。
19年前に比べて、河畔林の中の道が多く、渡渉が少なくなっていた。しかし、ここ数年の異常気象のせいで、流行倒木が凄く、すんなり歩けない。
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1000m三股近くになると、デブリの雪渓が残っていた。
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1000m三股からカール入口の1500mまでの急登がこの山の核心部だ。急な滝のそばを通ったりと、ここのハードさと緊迫感は相変わらずだが、道がはっきりしていた。年月の経過を実感する。
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核心部を詰めていくと、色づいた八の沢カールが近くなってくる。
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相変わらず熊の掘り返しの目立つカールに到着。
水を補給して稜線を目指す。垂直に近いカール壁とその上の山頂部の迫力ある姿が迫ってくる。
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鋭く尖る南隣のピラミッド峰の端正な姿と、西斜面の紅葉が美しい。11年前に、雨の中の濡れたこの急な岩稜を怖々登ったことが懐かしい。
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ナイフリッジが続く迫力満点の南西稜を左手前に眺めながら、日高特有の岩とハイマツの細く急な稜線を登って行く。頂上手前の鋭く尖ったピークを越えると、頂上は近い。
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10:15、5時間15分で頂上到着。いいペースだった。リーダー以外の2名は初登頂で、ある程度見える日高の山並みに大感激だった。
リーダーの設置した素晴らしい頂上標識の前で記念撮影(自分は右端)。
※この標識設置の経緯は、別項で改めて記載。
45分休んで、下山開始。ガスで見え隠れするようになった頂上を振り返りながら下る。ピラミッド峰にも寄るかどうか迷ったが、時間的なこととカムエク山頂が見えなくなったので、諦めて下山を続ける。
カール泊と思われる3名が登って来た。ここ数日は山頂は姿を見せることはないだろう。我々は実にタイミング良い天候に恵まれた。
スタスタ歩けないコースでもあり、後半は、疲れてペースが落ち、結局登りと同じ5時間15分で、16:15、テン場に到着。久しぶりの11時間超山行だった。
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焚き火を背に、宴会が続いた。飲み物が尽きたところで、それぞれテントへ。
◎9/9 テン場からの下山
6:00、出発。2時間弱で到着した七の沢出会いからは、下りの輪行なので非常に速かった。途中で、5日前の中尾山と夜の祝賀会で一緒だったエバさんが、同行を依頼された本州の女性と一緒にやって来るのと会った。
結局、30分で駐車場に到着。まもなく、工事関係者の車に乗せてもらった3名も到着。再会を期して別れた。
山頂かカールでのテント泊は叶わなかったが、登頂日は、天候と同行者に恵まれて大満足のカムエク山行だった。
その後、更別温泉で、のんびり疲れを癒しながら、このブログを打っている。
※もっとたくさんの写真と詳しい記録は、いつかはっきりしない帰宅後に!
しかも坂口さんとご一緒出来ていい記念になりました3997
カムエクはやはり別格の山でした
今度は八ノ沢カールでテン泊したいです
アクシデントも有りましたが協力して下さり有り難うございます
そして宴会でのマシンガントークまた聞きたいです(笑)
初登頂おめでとうございました。なんとか天候に恵まれて良かったですね。
次回はぜひカールか山頂泊で、ピラミッド峰も登ってください。私もまだ諦めていません。
今後とも宜しくお願いいたします。
ロングランなんて私には考えられない羨ましい山旅です。
3度目のカムエク・・・
良い出会いがあったようですね。私たちも頑張ったお陰で
貴重な頂上標識と共に記念の写真が撮れました。
前日の夜、テン場で出会った二人はHYMLの会員でした。
夫婦ではありませんが、師匠と弟子の関係だそうですよ。
300名山完登をする中で今回のカムエクが障害になる方が多いようですね。
神々しいこの山は、じっくりと楽しみながら登ってほしい一座です。
以後の山旅を楽しんで下さい。
個人山行なら気楽ですが、いろいろ気遣いが大変だったと思います。
無事使命が果たせて良かったですね、
天気がぐずついて、時間潰しが大変です。
このあとの好天期待は紅葉の大雪山系狙いです。