今日は、霧と濃い曇り空だったが、雨は降らなかったので、まだ見たことのなかった春国岱と根室半島チャシ跡群を中心に、根室半島部分を回った。
春国岱(しゅんくにたい)
春国岱は、風蓮湖と根室湾を分ける砂州で形成された面積約600haの湿地および原生林である。有史以来ほとんど人の手が入っておらず、高い原始性を保持しており、多様な植生・野生動物を見ることのできる自然景勝地である。
風蓮湖と木道
トドワラとエゾシカ
トドワラに残る枯れたトドマツ
対岸は自然が作った浜堤
第3砂丘の上にできた針葉樹林
トドマツ(左)とアカエゾマツ(右)の枝先の若芽
(左上)ハマハタザオ、(右上)ハマエンドウ、(左下)エゾコウボムギ、(右下)エゾツルキンバイ
根室半島チャシ跡群
「チャシ」はアイヌ語で「柵囲い」を意味し、砦、祭祀の場、見張り場など多目的な用途で使われていたとされている。
北海道内でチャシ跡は500ヶ所ほど確認されており、根室市内には32ヶ所のチャシ跡が残り、うち24ヶ所は「根室半島チャシ跡群」として国指定史跡に指定されている。また、平成19年には日本城郭協会が定める日本100名城のひとつ(お城番号1番)として選定されている。ちなみに、北海道では、ここのほかに五稜郭と松前城。
根室市内のチャシ跡が築かれたのは16~18世紀頃とされている。
これらのチャシ跡は、海を臨む崖上に、半円形や方形の濠を巡らせた「面崖式」のチャシ跡が多く、濠を組み合わせた大規模なものが多い。
これらの中で、その遺構が見られるように整備されている「ノツカマフ1・2号チャシ跡」と「ヲンネモトチャシ跡」を巡って来た。草刈りがされたばかりだったので、形状がとても良く判った。
ノツカマフチャシ1・2号チャシ跡
1号
2号~円形の2つが並んでいる。
このチャシ跡は、ノツカマップ湾に突き出た岬の上にある。オホーツクを一望できる崖上に、盛り土がされ半円状の壕が巡らされている。
ヲンネモトチャシ跡
このチャシ跡は、恩根元湾の西岸に突き出た岬の上に盛土をして、壕で区画し、盛土頂上に平坦面を2ヶ所作り出している。
北方原生花園
放牧されているポニー
ヒオウギアヤメの群生とミズナラの風衝林
(左上)センダイハギ、(右上)ハクサンチドリ、(下)ハマナス
(左上)ワタスゲ、(右上)ヤマブキシヨマウマ、(左下)マルバトウキ、(右下)シコタンキンポウゲ
納沙布岬と燈台
天気が良いと、歯舞諸島や国後島が見えるのだが・・・
北海道燈台発祥の地~納沙布岬燈台
花咲の車石
花咲燈台下の断崖絶壁にある放射状(車軸状)節理の玄武岩で、正式には枕状溶岩ともいう。国指定天然記念物。
オランダせんべい
小麦粉と砂糖だけで作るが、一般の煎餅のようにパリパリしておらず、湿気を持ち弾力のある柔らかい食感を持つことが最大の特徴である。
江戸時代初期に、長崎や平戸に同名の「オランダ煎餅」(「煎餅」は漢字表記)、「おらんだ焼き」という菓子があり、これが名前の由来ではないかとされている。平戸では、模様の由来をオランダ人の靴跡をデザインしているから、と言い伝えられている。
いつ頃から根室で販売されていたのかは定かな資料がなく不明だが、平戸から日本海北上ルートの富山・函館・根室と同じものが伝わっており、明治時代の記述には函館でも売られていた記録があるという。
最盛期にはたくさんの製造元があったが、次々と撤退し、最盛期から残っているのは「端谷菓子店」のみである。
なお、山形県酒田で製造されているオランダせんべい(米菓)とは全く関係ない。
このあとの日程
7/4に車検の予約を入れてあるので、7/3には帰らなくてはならない。このあと、天気予報を見ると、羅臼岳と斜里岳に登れそうなのは、6/30と7/2だけである。
明日はうとろの道の駅までの移動日とする。途中、野付半島にも寄りたい。今夜は、明治公園駐車場に3連泊となる。市街他にあるので、近くに大きな銭湯もあり、コンビニやいろいろな店もあり、何かと便利である。
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