朝食は昨日の残り汁に麺を入れて食す。
何故か私のマットだけが濡れている。裏は濡れてないのに??
荷物を少しでも軽くする為に私のシュラフ(これが一番重い)とYnさんのを交換して、昨日の食材をいれていた鍋を私が持つ。
昨夜から風が強くなりだしたが、樹林帯の中では平気。
テント類を飛ばされないように気を付けつつ撤収。
30分ほどで合戦小屋に着いた。でも昨日あのまま歩いてたらもっと掛かっていただろう。
*合戦小屋にデポして燕岳ピストン、下山。
*燕山荘にデポして燕岳ピストン、翌日に大天井岳ピストン、下山。
どちらにするか選択を迫られる…しかし距離感がちっともわからんし、自分の体力も…
天気が崩れだす予報だったので、明日の天気次第だ。と思い燕山荘デポを選択。
ここからは目指し帽を被って、オーバー手袋、上着も1枚重ねる。
歩けども歩けども歩みはのろく、明らかにゆっくり歩いているだろうYnさんにはどんどん離されるばかり。もちろん時々振り返って私の様子を気にはしてくれるのだけど。
何度も立ち止まってはほんの少し復活し、またトボトボと。
樹林帯を抜けるとたまに強風で足を止められてしまう。
槍が見えるで!それであれが大天井。
あぁほんまや…大天井…やばいな体力持たへんかも…そんなことを思いつつ。
燕山荘手前の急登を何とか登り切り、待っていてくれたYnさんに追いつく。
テン場へ歩を進めるも風が強くなりYnさんが戻って来て、撤退を告げられる。
燕岳も見えないし、テン場は更に風が強かったらしい。
そういえば途中、見えていた槍ヶ岳も大天井岳もすっかりガスの中に消えてしまっていた。
あぁ残念…
帰りは下りだから楽かと思いきやそうでもなく、やっぱりトボトボ。
風で舞う雪に一部トレースが消えていた。
どれくらい歩いたのか?休憩しよう。そこは今朝出発した場所だった。
お湯を沸かそうにも風が強く時間が掛かり生ぬるい抹茶オーレを飲む。それでも少しホッとした。他にチョコバーやらパワージェルやら食べてエネルギー補給。
しかし先に休憩していたYnさんはあまりの寒さに涙をながして震えてた。
さぁ頑張れと歩き出す。なるべく埋もれないようにYnさんの足跡を踏んで行く。
たまにYnさんズボッと嵌った時には、うお~っておどけて和ませようとしてくれるけど、私の顔は必死で、だいじょうぶ~?って声を掛けるだけで精一杯。
PM3:00 中房温泉着。エネルギー補給。
アイゼン外し、ピッケルをストックに持ち替える。ここで終わりならどんなに楽か…
往路は登り4時間だったので帰りはもう少し早くてなんとか日没までに車に戻れるか?
アイゼン外したもののまだ雪は残っていて、しかも下りばかりだと思っていたのにけっこう登りもあったりしてガックリ。ともかく歩く歩く。
除雪車が雪かきした場所まで到達。トレース無くなってて、Ynさんがバックステップで降りる。その先のトンネルで休憩。
この先は雪がだんだん少なくなるのでYnさんに先に行ってもらう。
1人になって歩き出すもビックリするくらい足が進まない…ヤバいなーと思いながらも、あとは危ない所もないのでひたすら頑張る。
だんだん薄暗くなってきたので、長いトンネルの出口でヘッ電の準備。
ここで少し立ち止まったのが良かったのかチョビットだけ足が回復した。
しかし歩けども歩けどもYnさんは迎えに来ず…ってことはまだまだ駐車場は先なんだな…
たまに雪に残るYnさんの足跡を発見してホッとしたり。
しかしついにはヘッ電点けて、とにかく、ス、ハーと息に合わせて足を無心に動かすのみ。
暗い闇の先に小さな明かりが一つ。やっとYnさん迎えに来てくれた~あと1㎞チョイ。
内心、もっと早く来るかと思ってたのにー…と自分の体力の無さを棚に上げて思うのでした。
そこからYnさんが荷物を背負ってくれてガンバガンバと励ましてくれるんだけども、はい。としか返事出来ず…20分以上かけてようやくゲートに帰りつく。
ヘトヘト。足はジンジン痺れてる。
山菜蕎麦なんて食べて帰りたかったけど、どこも閉まっていて、おまけに風呂にも入れず。
見つけた洋食屋で唐揚げ丼食べて、高速乗って、SAで爆睡。。。