「徳(とく)懋(さか)んなるは官を懋んにし、功懋んなるは賞を懋んにす」

2009年09月17日 | 私の思い
               (鳩山内閣発足、「脱官僚依存」を強調)

鳩山内閣が昨日発足しました。
国民の大きな期待を背負ってスタートした内閣、閣僚の顔ぶれも揃いました。鳩山新首相の記者会見での抱負も聞きました。
「いろいろな試行錯誤の中で、失敗することもあるだろうが、国民が辛抱強く、新しい政権を育てていただければ大変幸いだ」と、大変真摯な気持、とても好感が持てますね。

民主党政権が最も強調していることに、「国民のための政治を作り出す。『脱官僚依存』の政治を実践していく」と云うものがありますね。
『脱官僚依存、脱官僚依存』と、これまた耳にタコが出来るほど聞きました。
でも、政治や政策の遂行って、鳩山首相一人で何でも出来るわけでなし、閣僚だけでも出来るわけでなし、民主党全部がかかってもできるわけありませんね。
やはり現実の政策遂行は、優秀な役人の皆さんが一生懸命やらなければ進みませんよ。
その官僚をどう使いこなすかが政治家の役目、脱官僚依存じゃなくって、官僚の能力を最高に引き出すことこそ必要なんですね。

『苟(まこと)に日に新たに、日々に新たに、また日に新たなり』の言葉で有名な、殷の湯王(とうおう)の賢相で、仲虺(ちゅうき)と云う人の話が書経に出てきます。
「徳(とく)懋(さか)んなるは官を懋んにし、功懋んなるは賞を懋んにす」、これを仲虺之誥と云います。
仲虺之誥(ちゅうきのこう)とは、官吏を任命する時の心得のようなもので、
「徳の高い者には高い位を与え、功労の多い者には褒賞を多く与えよ」と云う意味です。
鳩山首相殿、脱官僚依存も結構ですが、徳懋(さか)んなるは官を懋んにし、バリバリ働いてもらう、このことこそがとても大事ではないでしょうか。