
嬉(うれ)しさは 難読地名 椒(はじかみ)は 川もお宮も そのままのとき
稲の穂から籾(もみ)を扱(しご)くことを、
稲扱き(いねこき)と言いました。
子供のころ「今夜は夜鍋に稲扱き(いねこき)するから手伝えよ」と、
よく親父に言われて、足踏み脱穀機を踏む手助けをさせられました。
農作業小屋の中は、もうもうとホコリが舞います。
首筋も腕も背中もチクチクといたします。
稲の穂の先っちょの尖った針がチクチクするのです。
その穂先の尖った針のことを「のぎ」と言っていました。
今に思えば、「のぎ」ってものを漢字で書くと、
「芒(のぎ)」と書くそうです。
「芒(のぎ)」は「ぼう」とも読みます。
穂先の尖った針のある稲を作付する時期を、「芒種(ぼうしゅ)」と言います。
二十四節気の一つ「芒種」です。
6月5日は芒種でした。あと15日もすれば夏至がやってきます。
言葉の意味って楽しいですね。
ふるさと豊岡には難読地名として、竹野町椒(はじかみ)と言うところがあります。
昔から読めなかったですね。
先日、芒種の6月5日の日に朝倉山椒(あさくらさんしょう)フェアに行きました。
山の椒(はじかみ)と書いて「山椒(さんしょう)」です。
椒(はじかみ)は小さな実の総称です。
竹野町椒(はじかみ)地区は、昔から山椒のよく採れる地だったそうです。
それも、江戸期から有名な朝倉山椒の特産地でもあったそうです。
この地区を流れる川の名は三椒(さんしょう)川、地区には椒神社(はじかみじんじゃ)もあるそうです。
山椒と川の三椒はどちらも(さんしょう)で読み方同じ、
神社は木へんに蜀と書いて、とても難しい木蜀椒(はじかみじんじゃ)神社です。
ふるさと但馬には、
とっても難しい椒(はじかみ)という名の地名や川や神社がありました。