
楽(たの)しみは コーヒー飲みつつ 双眼の 片目凝らして 巣塔みるとき
『双眼鏡が立てかけてあるよ、コウノトリを見るように置いてあるよ』と、
入った喫茶店で話します。
福田の豊岡総合卸売市場前の喫茶店で、家内に話しかけます。
道路に面した大きな窓越しの、ずっと先の田んぼに立つコウノトリの巣塔に、ピントを合わせて小さな三脚の双眼鏡です。
ふるさと豊岡には、六方田んぼとか三江小学校とか、
日高の山本田んぼとか、あっちもこっちにもコウノトリの人工巣塔が立つているのです。
福田の山陰線奈佐川鉄橋を背にした田んぼにも、一本立っています。
肉眼では小さな白い点にしか見えないコウノトリも、双眼鏡で大きく見えるのです。
この喫茶店は、巣塔を観測するのにちょうどよい場所にあるのです。
家内に『よく見えたか~』と尋ねます。
「巣塔がレンズに入らないわ。どうすればいいの」と答えます。
喫茶店のマスターに『ちょっといろいますよ。今日はコウノトリいますね』と声かけて、三脚のハンドルを動かします。
『そら、コウノトリがよく見えるよ。親鳥が見えるよ』と、
コーヒー片手で、それに眼鏡をかけてますので片目でのぞきます。
家内は「見えた見えた、大きなコウノトリが羽根広げてるわ~」と、
豊岡の人間でありながら、珍しいものでも見るように「見えた見えた~」と喜びますね。