(お客さんの玄関には、どこも花いっぱい)
明日はいよいよ民主党政権が発足する日、鳩山由紀夫・民主党代表が第93代日本国総理大臣に選出される日なのです。
「まあ、一遍やらしてみたら」なんて、軽い気持ちばかりで政権交代が実現したとは思いませんが、
自民の不信、民主の不安が的中して、一度自民にお灸をすえたつもりが、まわり回って国民の背中がボーボーの煙だらけなんてならないことを祈るばかりです。
1億2千万人が乗った日本丸の操縦を任された新人だらけの民主党に、
かなり思想的にしっかりキツイ社民党と、情の政治と古い自民党を見るような国民新党が操縦室に乗り込んでのスタート、
舵があっちに行ったりこっちに行ったり、時には止まったり、本当に大丈夫かと不安になりますね。
失敗しても何とか取り返しのつく内政、失敗すると何十年も取り返しのつかない外交、
選挙の前から、民主党のマニフェスト発表の頃から、いや、民主党が参院選に勝利した頃から有頂天に使っている、「国民の生活が第一」のフレーズを、耳にタコが出来るほどずっと聞かされて8月30日を迎えてしまったその時まで、
外交・安全保障をめぐる民主党の不安が募って仕方がありませんね。
本日紙面に、櫻田淳・東洋学園大学准教授の論考です。
櫻田氏は、民主党内閣に対する不安の最たるものが、外交・安全保障政策だと論じておられます。
前文の一部を引用させていただきます。
『日本という国家を豪華客船に喩えるならば、外交・安全保障政策を扱うのは、「客船の航行」に絡む条件である。天候の変化、氷山や岩礁の位置、「海賊」や他の船舶との距離に関して判断を誤れば、その客船は安全な航行が難しくなる。これに対して、医療・年金・介護に代表される「内治」の施策が扱うのは、「客室内のサービス・待遇」に絡む条件である。もし、客船が何らかの事故によあって航行不能の状態に陥れば、「快適な船旅」など画餅の類の話になる。たとえ、一般の船客が「客船の航行」に相対的に希薄な関心しか払わないものであるとしても、外交・安全保障政策が「内治」の政策に比べるべくない重みを持つということは、幾度も強調するに値しよう』、と
そう述べて、対米政策のかじ取りの重要性と、民主党に対する不安を強く感じておられます。