ブクログより
「日本語で書かれ2012年に刊行された書物の中で最高の作品である」 永江 朗氏
「しばらくは他のどんな作品も読めないと思う。」 某書店員さん
「人間存在の根源を問う、高村文学の最高峰!」 等々
ある日の毎日新聞のこの作品の広告だ。いずれもすごいうたい文句に思わず目が釘付け。
高村さんといえば、その昔「マークスの山」「レディージョーカー」で「このミス」第1位になり、私の作品をミステリーという枠で、ひとくくりにしてもらいたくないとかなんとかで、その後はその選定に合わないように作品の発表の時期をずらしたり、また本当にミステリー要素のない、哲学的な作品になっていき、しばらく遠ざかっていた・・・
今回は私の好きな高村作品で、しかも合田雄一郎シリーズだ。
私は「レディージョーカー」以来、15年ぶりだそうだ。
15年たつと人間も、変わるし合田の変化もおもしろい。
その当時は、いつも真っ白のスニーカーで、家庭も顧みない事件一筋の男だったのに、今回の合田はなんと、野菜作りが趣味なのだ。
早朝4時に起きて、共同農場の作物の収穫などを手伝ってから、仕事に行く。
時には、肥料のにおいが手に染みついていたりする。びっくり! 定年後の趣味のためという普通のその辺のサラリーマンと同じじゃない。人間くさい合田さんである。
とまれ、話は進んで、後半「下」に続くのでありますが、段取りが悪くまだ順番が回ってこないのです(しくしく)
冷血 上 / 高村 薫
★★★★☆
江戸川乱歩賞だか、サントリーミステリー大賞だったか
受賞されて、私がミステリーを読みまくってた頃の方ですね。
女の人ですが、男性的な理論的な書き方される方でした。
いまじゃ、、活字離れが激しくて、、
パソコンと山ばかり、、向き合ってます。
読むのは山系の本ばかりです
是非読んでみて下さい。
高村さんにしては、本書は割合読みやすくて、
短時間で読めました。
パソコンも山もスマホも難しくて、
つい本に逃げ込んでしまいます・・・