21日、大門実紀史参議院議員を招いての学習会がおこなわれました。
日頃、新聞やテレビで目にする自民党、民主党など各政党・議員の国会の現場での生々しい姿が伝えられるとともに、国民のたたかいが政治を動かしていることが実感されるお話でした。
印象的だったところを一部記載します。(かなり省略していますことをご了解下さい。)
☆民主党は、「何でもいいから対決」し、衆議院で過半数を握ることを目的に行動している。
過半数をとっても政権交代はしない。(過半数を取ることによって)主導権を取って連立に持ち込むのが「小沢戦略」。
☆自民党は、できれば選挙はしたくない。やれば必ず減る。選挙しないで連立に持ち込みたい。解散に打って出るには、自公で過半数を取れる見通しができること。そこで民主に連立呼びかけることをめざしている。
☆消費税増税こそ新自由主義構造改革の本丸。
新自由主義構造改革では、大企業には増税しない。「国際競争に勝つ」ため。金持ちにも増税しない。株を買ってくれるから。
ヨーロッパでは、大企業にも金持ちにも一定の負担を求めている。
消費税増税は、自民党単独では打ち出さない。民主党がいつ打ち出すか、にらみ合っている。
☆消費税増税派の二つの増税戦略
①「社会保障の削減はもう限界」論
社会保障削減への国民の怒りを逆手に取ったもの。
②年金財源論
☆基礎年金に必要な財源は18兆円、その内厚生年金8兆円。
全額消費税にすると労働者負担分の4兆円分保険料が下がるが、使用者負担分4兆円を国民全体で負担することになる。庶民は結局増税。
<講演への質問に対する回答>
Q 政府・与党は、「年金積み立てを取り崩す」と言い出したが?
A 年金積み立ては約200兆あるが、「取り崩し」とは、「50年先まで積み立てて、100年後から取り崩す」ということ。(!)
しかも「5年ごとに見直し、『見直したところから50年後』」ということは、永久に取り崩さないということ。(?!)
ヨーロッパでは積み立ては5,6年分。日本は無駄遣いのためにこんなに積み立てている。
政府が「年金が危ない」と言っている時は危なくない。本当に危ない時は黙ってる。
大門さんは、昨年の7月以来、1年足らずでの再来鶴でしたが、相変わらずの「鋭く、面白い」お話で参加者は大喜びのようでした。
日本ペンクラブ会長の井上ひさしさんは話しの極意として、「むずかしいことをやさしく、やさしいことをゆかいに、ゆかいなことを深く。」と言っていますが、大門さんはそれを体現している人だと思います。
私の目標となる政治家の一人です(「そういう話しのできる政治家になりたい」ということであって、「参議院議員になりたい」ということではありません。念のため。)
集会の後、若干のメンバーで「囲む会」をおこない、更に興味深いお話を沢山聞かせて頂きました。
そういう場でも実に気さくな方で、私たちの話しをとても丁寧に聞かれます。
こんなところでも、庶民の目線で国会質問がおこなわれていることを実感します。