26日、鶴岡市幼児教育連絡会の幼・保・小一年担任者等研修会が中央公民館で開かれ、鶴岡市の特別支援教育スーパーアドバイザーの三浦光哉教授が「気になる子どもの支援の仕方」と題して講演しました。
幼稚園教諭、保育士、小学校低学年教諭などを対象にした学習会でしたが、私も教育委員会にお願いして聴講させてもらいました。
三浦先生のお話は何度か伺う機会がありましたが、今回は、幼・保・小一緒の勉強会で、「県内では初めて、全国でも画期的だと思う。」(三浦先生)ということで、いつにも増して大変興味深いものでした。私が特に印象深かった点を勝手に要約して紹介します。
①できるだけ早期に発見して上げることが極めて重要で、障害に早く気づいてあげれば軽く済む。中学校で発達障害が発見された子は、重い負担を負うことが多いが、ある中学校を巡回したところ、「すぐ治療する必要がある子を3人も見つけた」という状況。幼児期の支援が小学校生活に大きな影響を与えることから、教員・保育士がある程度専門的な知識を備えるように頑張ってもらいたい。経験や勘では無理。(先生の厳しい提起に会場全体が緊張した感じでした)
②担任一人ではなく全職員で取り組む体制・組織をつくることが必要。中心となる「特別支援コーディネーター」は、小学校では100%配置されているが、幼・保では10%未満。高校は30~40%にとどまっている。
③朝日地区における乳幼児の支援体制は、全国トップクラス。他地区もこれから順次つくっていく。去年が羽黒・朝日・藤島、今年は温海・櫛引、来年鶴岡。(以下、朝日地区の取り組みの特徴が紹介されました)
④障害幼児、障害が疑われる幼児への具体的な指導事例として、「粗大運動が苦手」「微細運動が苦手」「知的な遅れ」「高機能自閉症児」「自閉症児」「広汎性発達障害」「場面緘黙」などの例を紹介。
(本で色々読んでいましたが、写真を示しながらの先生のお話は格段に生々しく理解できたように思いました。もちろん、実際の子どもに接している先生方の理解とはレベルが違いますが。)
会場の中央公民館ホールに半分以上の聴衆がいましたので、200~300名という規模かと思います。恐らく市内の殆どの幼稚園・保育園からこれだけたくさんの参加者が集まっている場で、こうした学習会がおこなわれ、幼・保・小それぞれに必要な取り組み、協力しておこなうべき取り組みなどの提起がされたことは、今後の特別支援教育の充実にとって非常に重要な場となったのかなと思いました。