関とおるの鶴岡・山形県政通信

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市立荘内病院、給食委託は医療の後退 

2010年02月01日 | 医療・介護・福祉など社会保障

 市立荘内病院の病院給食を委託する計画が進められています。
 昨年12月議会で民主党の市議が「給食業務の委託を進めろ!」とハッパをかけたのに対し、市当局が「H22年度から荘内病院の給食を委託します」と答えたことによって明らかになったものです。

 私は医療職場の労働組合運動をやってきて、病院給食の問題にも取り組んできました。
 給食委託の問題点を日本医療労働組合総連合は次のように指摘しています。
  1)医療機関の責任が果たせなくなるー食材の選択、安全管理、調理などなど、業者まかせ
  2)医療機関の営利化に拍車をかける
  3)給食の質的低下 業者は利益のために食材費と人件費を削る 
   ①労働条件が悪い→雇用の不安定→未熟練=技能の低下、モラルの低下
   ②冷凍、カット野菜、調理済み食品の多用。
  4)職場の連携と団結に支障           
  以上のようなものです。

 さらに、今回の荘内病院の場合は、
  鶴岡市が市総合計画の中にも位置づけている「地産地消」にも逆行します。
  食材費を下げれば下げるほど、地場産食材の使用は減っていかざるを得ないからです。
  また、食材を納入している業者も、際限なく納入単価を下げられていったり、大手業者が受託した場合には、他の病院との一括購入などで仕事が減っていくから、地域経済にもマイナス効果となるでしょう。

 現在、全国の病院の4割余りが給食業務を全面委託していると言います。
 国が94年の病院給食有料化を一つの頂点として、病院給食を医療費支出削減のターゲットにしてきた結果だ。
 しかし、逆に言えば、国が強要しても半数余りの病院は直営で頑張っているとも言えます。

 この重大問題が市民の知らない間に計画され、実施されようとしています。
 私はそのことを先月から市民に知らせて回っていますが、「それはおかしい」と反対運動に立ち上がろうという方も出てきました。

 委託の是非を決める議会はあと一ヶ月ばかりと迫っていますが、私はその方々と一緒に、委託撤回をめざして全力を挙げる決意です。

 病院給食は治療食として医療の一環であり、業務委託は医療の後退、被害者は患者・市民となるからです。

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