17日(月)夜におこなわれた、朝日地域の小中学校保護者に対する学校給食民間委託に関する説明会を傍聴しました。大雪の中26名の保護者が参加していました。
説明にあたった板垣学校給食センター所長は、「行財政改革」「民間の優れたノウハウの活用」「地元産品の使用、安全性などこれまでと変わらない給食の提供」などを強調しました。
その後、保護者から子育ての思いのこもったたくさんの発言がありました。
多くの疑問相次ぐ
Q「朝日ではセンターで炊飯しているが、やめるのか」「朝日で炊飯して櫛引に搬送したらどうか」
A「全市で業者委託の炊飯で不都合無くおこなわれている。『標準化』しなければならない。容器、配送時間見直し等暖かいものを提供する工夫はする」
Q「民間が優れているとはどういうことか」
A「すべて民間がいい訳ではない。これまでの行政の経験と民間の優れたノウハウをミックスする」
Q「委託になったところで、『おいしくない』『異物が入った』という話が聞こえてきた」
A「委託ですべてがまずくなった訳ではない」
保護者の声は「聞くだけ」なのか?
Q「おいしい給食を母親としてありがたく思っている。財政が厳しいのはわかるが、給食は子どもの 楽しみ。他を削るにしても給食は現状維持してほしい」
「『朝日の給食はおいしい』と評判で、保護者としてありがたいし、子どもも楽しみにしているが、『民営化』を議会での質問と新聞報道で初めて知った。」
「今日が1月17日で、4月1日に委託するというのはどうか。他の地域の給食を調べることもできない。3年、5年はかけるべき」
「この後どう進めるのか。父兄の要望は聞いてもらえるのか」
A「予定通り進める。今日はあくまでも説明の場であり、結論を出す場ではない。出された意見は市給食センター運営委員会に報告する」
運営にも問題
今回の「説明会」の通知は開催直前で、しかも委託が決まったかのような内容になっており、「不参加が増えた」と最初に参加者から抗議がありました。
市職労から抗議を受けたらしく、会の冒頭「お詫び」がありましたが・・。
運営も、「一時間の予定」で最初に30分も説明、最後は9時を回ったとは言うものの、挙手した人に「時間が超過しているので手短に」など、真摯に聞こうという姿勢の見られないものでした。
会場となった朝日開発センターも雪の中
問われる市長の姿勢
教育委員会は、「民営化は合併協定に入っていたのでは」(12月議会の答弁)などという誤った認識に基づき、「旧村時代の議論の経過は知らず申し訳ない」と不十分な検討を認めながら、「市全体の施策として」民営化を急いでいます。
この日示された委員会の姿勢は、冷たく「官僚的」で保護者を不快にさせるものでした。
(私も、ついつい腹を据えかねて発言を求めましたが、拒否されてしまいました。)
保護者からは、「子どもらを『行革』の犠牲にするのか」「『なんぼ言っても変わらない』というのなら今日の集まりはなんなのですか」という厳しい声が上がりました。
榎本市長は、「市民の声を聞く」「子育ての重視」と標榜していますが、今回の問題は、それが本物かどうか厳しく問われるものとなっています。
保護者の願い応援します
PTA役員の方々は、年末年始の忙しい中で、話し合いをされ、後に提出するという「要望書」も沢山集めてきていました。
あるPTA会長さんは、昨年不幸があって年末に法事、さらに仕事もたまる中での取り組みで、就寝は深夜になったということでした。
発言をされなかった方々も含めて、保護者の方々の子育てへの思い、朝日地域への思いが伝わってきました。
帰途、深々と雪の降る112号線は手が切れるほど冷えていましたが、私は暖かい気持ちで車を走らせることができました。
皆さんの思いに応えるために全力を尽くしていこうと、深く思いながら。

