神楽坂の老舗割烹「め乃惣」さんでお昼をいただきました。こちらは泉鏡花の「婦系図」のモデルとなった老舗料亭「うを徳」さんの兄弟店で、気軽に料亭のお味が楽しめる人気のお店だそうです。外観は味わいのある木造家屋ですが、最近改装されたばかりの店内は白木が清潔な明るい空間でした。
6席のカウンターにテーブルが2つという小さなお店。ご主人夫婦と娘さんご夫婦?と思しきご家族経営で、手分けしてきびきびとお仕事されているご様子が見ていて心地よかったです。厨房の後ろの棚にはひとつひとつ違う江戸切子のグラスが並んでいて、その美しさにうっとりしました。
海老しんじょが名物とうかがっていたので、お昼の海老しんじょ膳をいただきました。おいしい粗塩をちょんとつけていただく海老しんじょは、ふわっとした中にも海老の食感が生きていて最高においしかったです。銀鱈の西京焼きとほんのり甘い卵焼きも江戸の伝統的なお味。ひと口ずつ大切に味わいながらおいしくいただきました。
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お昼のあとは、裏道をぶらぶらと30分ほど歩いて播磨坂(はりまざか)まで桜の花を見に行きました。4月とは思えない凍えるような寒さで、小雨が降ったり止んだりのあいにくのお天気でしたが、知らない小径を歩くのはいろいろ発見があって楽しかったです。
この日は播磨坂で、文京さくらまつりが開かれていました。桜は、まだ1~2分咲きといったところでしたが、パレードやブラスバンドの演奏などあって、地元の人たちでにぎわっていました。この後さらに、春日通りを後楽園方面へとぶらぶら坂道を下りていきました。
途中で左に折れて伝通院によると、ここだけ桜がみごとな満開でした。
曇り空の下、幽玄さをただよわせた桜がとても美しかったです。伝通院といえば夏目漱石の「こころ」を思い出しますが、他にもいろいろな小説に登場しているとか。徳川家ゆかりの伝統あるお寺ですが、最近再建されたばかりで、まだピカピカでした。すぐ隣の浪越指圧学校を見て盛り上がり^^ 楽しい散策となりました。
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こちらは翌日、六本木ヒルズの毛利庭園の桜です。この日は東京で満開宣言がありましたが、実感としては5分咲きくらいでした。
こちらは昨日の近くの桜。6分咲きくらいまで進んでいました。ようやく暖かくなっていよいよ爛漫となりそうです。