フランス映画「すべて彼女のために」のハリウッドリメイク。2010年、ラッセル・クロウ主演のクライムアクションです。
愛する妻子とともに、幸せな毎日を過ごしていた大学教授のジョン。しかしある朝、彼の家に警察が突入、殺人の容疑で妻のララは逮捕されてしまう。それから3年。ジョンは一人で息子を育てながら、妻の無実を証明するため懸命に奔走していた。(Amazon Prime Video サイトより)
Amazon Prime Video で鑑賞。ラッセル・クロウ主演のアクションということで、おもしろそうだな~と選びましたが、妻ララをエリザベス・バンクス、主人公ジョンが公園で知り合うママ友をオリヴィア・ワイルド
そしてジョンに脱獄方法を指南する男にリーアム・ニーソン、と好きな俳優さんたちがさりげなく出ていて、私にとっては掘り出し物でした。子役の男の子もかわいいし、特に物語が一気に動き出す後半は、スリル満点でおもしろかったです。
ある日突然、妻が冤罪で殺人の罪を着せられて、刑務所に入れられてしまいます。私はジョンの知的で理性のある佇まいから、てっきり夫が妻の無実の罪を晴らすために奮闘する話なのだと思っていました。
ところが3年の月日が経ち、ジョンは冤罪を晴らすことはもはやとうてい無理と見切りをつけて、なんと妻の脱獄計画を練り始めるのです。
前半はややスローな展開ですが、妻が遠くの刑務所に移送されることが突然決まり、その猶予までにあと3日しかない!となってからは、アクセル全開、ノンストップで物語が進行して俄然おもしろくなりました。
資金が底をついてジョンが強盗に手を染めるところでは、ジョンの性格柄、え~?!それはないでしょう、とびっくりしましたが、彼はそれほどまでに真剣に考え、追いつめられていたということなのでしょうね。もう後戻りのできないところにきた瞬間でもありました。
預けていた息子を迎えに深夜に実家を訪れた時の、両親との別れのシーンも心に残りました。偶然見てしまった3枚の航空券にすべてを理解した父親、そしてポーカーフェイスの母親もちゃんと気づいていたのですよね。
警察との攻防戦は、最高のクライマックス。観客をもミスリードするしかけが隠されていて、はらはらドキドキと楽しめました。