銀座メゾンエルメス フォーラムを訪れたあと、THE GINZA SPACE で開催されている「幻想の銀河 山本基 ✕ 土屋仁応」を見に行きました。
THE GINZA SPACE は資生堂ギャラリーとは別で、2年前にできた資生堂の新しいマルチスペースだそうです。場所は銀座5丁目のあづま通り、トリコロール本店の並びです。入口はややわかりにくいですが、細いらせん階段を下りて、地下2階にあります。
私は5年前に銀座の POLA のギャラリーで、山本基さんのインスタレーションと出会い、深い感銘を受けたので、今回の展覧会を楽しみにしていました。コロナの影響により会期が変更となり、8月2日まで開催されています。
【参考記事】山本基展「原点回帰」@POLA MUSEUM ANNEX
今回は山本基さんの、塩を使った「たゆたう庭」というインスタレーションと、木彫作家である土屋仁応さんの「鹿」「月」という作品とのコラボレーションとなっています。
真っ白な空間に鏡の板が敷かれ、山本さんの塩で描かれた繊細な文様が広がっています。その上を土屋さんが制作された木彫りの鹿たちが佇んでいます。
銀河をイメージして制作されたという山本さんの作品と、本来地上にいる動物である鹿の群れとが組み合わされたことで、この世のものとは思えない、美しく、神々しく、幻想的な世界が広がっていました。
そういえば奈良公園では、鹿は神の使いとされていると聞いています。土屋さんが制作された白い鹿たちは、まるで神馬のように、神性が高められていると感じました。
会場にはステップがあり、少し高いところから作品を見下ろすことができます。銀河に佇むように見えた鹿の群れも、上から見ると、神様に導かれ、しっかりと歩みを進めているように見えました。
部屋の隅に1mくらいの高さの台があり、そこにも塩の文様と、立派な角をもつリーダー格の鹿の木彫りが展示されていて、目の高さで間近に作品を鑑賞することができました。
均一な厚みに絞り出された塩は、そのまま形を留めていて、塩だけでできているとはにわかに信じられないほど。手で触って確かめてみたくなりました。
幻想の銀河 - 山本基 × 土屋仁応
本展の紹介ビデオ