前回の
遅夏休みin長野・前編はこちら。
さて、いよいよ落語会開演です。
会場の
長野市芸術館のリサイタルホール<開演前リハ中>>

師匠達自ら、音響チェック。
凛語寄席世話人会のみなさんが準備した道具類を設営し、
ライトや会場誘導を確認。
入船亭扇辰×柳家喬太郎二人会開演です。

入船亭扇辰師匠の先鋒で「一眼国」
古典ですが、今聞いても全く遜色ない名作です。いやむしろ、いま聞いた方が深いかもしれません。
自分と異なるものに警戒心を抱くのは生物として仕方ないとしても、それを理由に蔑視する風潮は
人類の永遠の課題ですね。
落語だと知らされなければ、SFショートか、世にも奇妙な物語に出てきそうなシュチュエーション。
ゲラゲラ笑っているうちに、噺家さんの手の内に転がされてちょっと考えさられるお話です。
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後半の柳家喬太郎師匠の「そば清」は、最初「蛇丸草」かと思いきや、
それは上方落語上方落語でお医者様の話、こちらはお蕎麦やさんが舞台になっています。
当然お蕎麦をすする演技も重要で、ここにも噺家さんの芸が光ります。
実は会場に来ていたメンバーのハズバンドが日本語がほとんどわからないアメリカ人。
その彼が
「面白かった!でも、僕が笑うところと会場のみんなが笑うところが、ちょっと違うんだよねー」
と笑いながらおっしゃっていたそうです。
落語の演目は終演後に発表され、お客様は帰りがけに張り出された演目をチェックします。
これを書くのは主催者側なのですが、膨大な演目の中には江戸と上方で呼び名が違っていたり、似て非なる演目も多いため
判断に迷うところがあります。
それを即座に「そば清でしょう。」と言い切られたのは世話人会のY際さん。流石でした。
話の内容はちょっとホラー、それを喬太郎師匠が演じると、
星新一のショートショートのおとぼけシニカルな要素が強くなります。
あ、やっぱりこわいじゃん‥‥って感じ。
前半の「一眼国」を受けてのお題選びだったのかもしれません。
「花筏」は、身代わりネタ。
病気で欠場の横綱に体型も顔もよく似ている提灯職人が、地方興行に代理出場。
色々な理由をつけて、見学を決め込んでごまかしていたけれど、
千秋楽でとうとう地元の優勝力士とガチで勝負することに……。
「夢の酒」は、夫の夢での浮気を舅に頼んで諌めてもらう新妻の話。
諌めてもらうために、舅は夫(息子)の夢に世界に入っていくのですが…。
この新妻がなんとも可愛らしいのです。同世代の同性から見たら
「バッカみたい」なぶりっ子女、かもしれません。
が、そうと思わせない可愛らしさを扇辰師匠は女性より可愛らしく熱演。
こんな嫁に頼まれたら、断る舅は男じゃないです。
合計4席をたっぷり楽しみました。
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今年で11回目、凛語寄席のネタ帳とドンちゃんのお腹。

打ち上げな師匠達も交えて市内の居酒屋で。

わー、ほんとに一緒にお酒が飲めるんだー!!と私はもう夢ごごち。
かたや
同じ世話人会のN川さんは、はたから見ていてもわかるくらい緊張。
そのはず、N川さんは富山県のアマチュア落語家さんでもあります。
憧れの大リーガーと同席して会話しているアマチュア選手のように頬が紅潮しておりました。
一年ぶりにお目にかかる方とは旧交を温め、SNSでのつながりにはリアルでお話でき、
まことに楽しくて、夢のようなひと時でした。

皆さんありがとう。
またお会いしましょう。
遅夏休みin長野・前編はこちら。
後編は、1人夏休み。
今話題の場所へ行きました。
つづく!
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