@超常能力者「サイキック」、他人の心を読める人物は今の世でも「変わり者」として「除け者扱い」されるかも知れない。このミステリーでは超常能力者により事件を未然に防ぐ「人の役に立つ」役割を複雑に絡んだ悪巧みを暴いていく小説だ。 人の隠れた才能は、引き出し方、引き出され方次第で「起きる龍」になるかも知れない。生まれながらの才能、埋もれた才能、どちらも上手く引き出され、生かされば最高の幸せとなる。
『龍は眠る』宮部みゆき
「概要」嵐の晩だった。雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京に向かう道すがら、道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。何となく不思議なところがあるその少年、稲村慎司は言った。「僕は超常能力者なんだ」。その言葉を証明するかのように、二人が走行中に遭遇した死亡事故の真相を語り始めた。それが全ての始まりだったのだ……
文中での言葉:
「他人を騙す人間は、その隙に手をいれて相手を探ります」(隙とは情に寄りかかって判断を躊躇うこと)
「ペテン師を見破るには自分にも分からないことを何度も辛抱強く繰り返し質問すること」
「自分の中に一頭の龍を飼っているかも知れません。底知れない力を秘めた、不可思議な姿の竜をね。それは眠っていたり、起きていたり、暴れていたり、病んでいたりする」(人間の隠れた才能)
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