@大きな事件・事柄は世の中を改善・改良・修正する。その大きな動きがこの「18世紀に出現した海賊」だったということ。その主は組織で公平平等な報酬体制、医療保険、労働組合、海上における海上法律、海上保険・貿易経済(国家間関係)などとある。日本は特にこの改善・改良・修正は伝統を基準とし頑として変わることはなく、一度決めた事は非常に細かく隙がない。余程大きな事件・変化がない限りだ。今後はそれが続く限り、日本の良い方向への進展、発展できる国にはならない。
東インドの古代の商船写真を添付
『世界を変えた海賊の物語』スティーブン・ジョンソン
現代のグローバル資本主義は、どのように生まれてきたのか。その起源を17世紀の「海賊の黄金時代」において最も悪名高い海賊王、ヘンリー・エヴィリーと彼を取り巻く海賊たち、そして彼らとの闘いからひもとく。
ー海賊王と言われたヘンリ・エヴィリーは、大衆の英雄とも呼ばれた。その理由は公平で民主的な姿勢を部下・仲間に示したこと。だた片や人殺しでレイプ魔で盗人、全人類の敵だった。ヘンリーはインドの皇女を一目惚れし連れ去ったと言われる。イギリス人のヘンリーは労働者階級であり、駆け落ちした娘は南アジア・ムガル帝国の裕福な娘であった。人種差別や宗教的不寛容なことは一切なく前代未聞の特別な存在だった。船の名前はファンシー号200人乗員(大砲46門元はチャールズ号:元船長フブロンらの反乱に巻き込まれ船を仲間で奪ったのが海賊へのきっかけとなる)
ー初期はアフリカ人奴隷の貿易商人としての船乗りから海賊に、船生活の瀕死の状態(血性の下痢・壊血病・梅毒など)から海賊としての金銭的欲から仲間を裏切り、船を仲間と乗っ取り、船長となる。元の船長等を手厚くボートで逃し、盗品と損失を後日埋め合わせた。
ー18世紀前半は海賊の黄金時代で世界に約2000人いた、米国ではトーマス・テユーが有名
ーエヴィリーの海賊で改めたのが海賊ミニ憲法で、現代の民主的な内容を網羅した。それは「海賊の詩」で世間に拡大し、エヴィリーが「勇敢なる若者」として有名になり讃えられる。
強奪したものの分配を公平に分け与える報酬体系
医療保険を設け怪我したものなどに補助する補償制度
権力と富の公平の権力分立・労働組合化
ーインドメッカ巡礼者を多くのせたガンズウエー号(1000人乗員、大砲80門)の襲撃事件
宮女含むイスラム巡礼者800人、兵士400人に4隻に護衛船がいた
辱めと名誉をイギリスは失う(ファンシー号が英国国旗を掲げて襲撃、強奪)
大量の財宝(2000万ドル)、それに女(インド皇女含めた)によるレイプ事件勃発
略奪品は海軍での30年分以上の分前があった(海軍日当3ポンドvs500ポンド)
英国とインド両国間の信頼関係に亀裂、東インド会社が倒産
ーエヴィリー仲間は3方向に分散(事件の数年後、60人の住民のいる島で解散)
エヴィリーには英国からお尋ね者として懸賞金が掛けられた(5万ドル)
ファンシー号等は廃棄、海賊は解散、分裂となる
ナッソー湾に滞在する組、ボートで母国英国へ帰国組、エヴィリー等は米国へと旅立った
逮捕のきっかけは母国帰国した男の服から大量のトルコ金貨を発されたこと
ー判決とその後
逮捕されたのは8人(エイブリーを除き)6人が最初の裁判では全員無罪となり、インドおよび東インド会社が再審申請、2審で公開死刑、3人が無罪(うち2人は寝返りし全てを告発したことによる無罪)、エヴリーはその後の行方不明
ーヘンリー・エヴィリーのファンシー号の3倍上もあるガンズウエー号の襲撃、強奪は「新世界秩序」に大きく貢献した
国境の主権・多国籍企業の国家間の枠組み秩序(海上法律)
人種・宗教差別の見方変化(人種・宗教差別問題)
貿易経済(株価と市場変化)インドからの貿易停止で物価暴騰
商業船には多額の補償金が課せられ海上警備が強化された(海上保険)
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