新型インフルエンザ問題も沈静化の方向にあるようで、喜ばしい限り。
ただ、この手の新型インフルエンザによる被害は、第二波以降こそ、
甚大になる傾向が強いそうで、秋に向けて十分な注意が必要ですな。
篠田節子氏の「夏の災厄」など読むと、危機感倍増疑いなし。
さて、本題。
標題の内容について、先日の日記の続きです。
西宮都市管理株式会社は、
JR西宮駅南にある、商業施設「フレンテ」や、
フレンテに隣接する分譲ビル「ラビータ」「ヴィエント」の管理・運営を
目的に、西宮市・コープこうべ・住友商事等が出資して
設立した第3セクターの会社です。
西宮市は、この会社の資本金・4億9900万円のうち35%を出資する、
ダントツの筆頭株主となっています。
また、会社としては、
・約1,100㎡のフレンテホール
・フレンテ内の一部店舗の床
・フレンテ内の約500台の駐車場
・隣接する分譲マンションの地下駐車場
等も所有しています。
年によっても変わるうえ、今回の一連の騒動の過程で、会社に関わる
いろいろな部分が、相当、大幅に変わってきています。
なので、そうした前提でご覧いただければ、と思うのですが。
西宮都市管理㈱の年間売上高は約5億円。
従業員は16名で、うち役員は2名(市から出向)、
役員人件費は年間1200万円。
販売費及び一般管理費として年間約2億円がかかっており、
そのうち、人件費・約7千万円、外注費・約5千万円が
主要な部分を占めています。
また、施設に関する管理・運営の主要な部分は、
ほとんど外注しているというイメージです。
要は、典型的な天下り先企業ですな。
資本金5億円・年商5億円という事業規模に対して、
この会社の従業員は明らかに多すぎます。
また果たしている機能と比べて、
役員をはじめとした従業員の給料が高すぎます。
こうした高コスト構造もあり、西宮都市管理㈱は、
自前の資金だけでは到底やりくりすることが出来ず、
毎年、市から9億9千万円ものつなぎ融資を得ることによって、
なんとか、これまで生きながらえてきました。
ところが、昨年からの一連の騒動の中で、今年の4月には
「このまま、ほっとけば、確実に経営破たんする」
ことが明らかになりました。
そこで、市は、議会の議決を必要としない
「専決処分」という手法で、西宮都市管理㈱に
1億5千万円もの資金を融資することを決定したのです。
(一時的にせよ、1億5千万円もの支出が専決処分されるというのは、
きわめて異常な事態です。
おそらく、過去に同様の例はないであろうと思うのですが。。。)
そして、今のところ、市が示してくる様々な対策は、全て、
この会社の存続を前提にしたものとなっています。
先日の日記でも触れましたが。
フレンテ話が、ここまで深刻化した、そもそもの原因の一つに、
西宮都市管理㈱の高コスト体質を原因とした管理運営費等の
高さがあります。
一方で、西宮都市管理㈱は
・撤退しようとしたテナントを引き留めることもできず、
・それに変わる新たなテナントを引っ張ってくることも出来ない
という、まがりなりにも商業ビルの管理運営を行っている企業としては
お粗末すぎる実態をさらしています。
先日の市側との意見交換会において、こうした意見を述べた上で、
「西宮都市管理㈱の廃止も含めた抜本的な見直しが必要では?」
と問いかけたところ、返ってきた返事は、
「西宮都市管理㈱は黒字会社であり、それはできない」
というものでした。
でもね、この会社が黒字を計上しているのは、
・10億円ものお金を無利子で貸し付けてもらっているうえ、
・計画では、3千万円ずつ返していくことになってるはずの
元本返済さえ大目に見てもらった
結果ですよ。
この二つの条件を免除したら、それだけで、
この会社は赤字に転落します。
(しかも、これは一連の撤退騒動が起きる前段階での話です。
空き家だらけとなり、賃料収入が大幅に減少している上、
管理費等についても、大幅な減少を前提とした、
話し合いを進めている現状を考えるなら、こうした条件とは関係なく、
赤字転落する可能性は、きわめて大!です。)
しかも、その席上、某・市の重役級が言うところによると、
「都市管理も、いろいろと反省しています。
今は、一生懸命、地域の類似物件の相場を調査するなどして、
頑張っています。」
とのこと。
・・・ほな、この会社、これまで、そんなことさえもしてなかったんか、と。
私は、市が床を買うとか買わんとか、
商業施設でないとダメだとか、
むしろ、公共施設を入れるべきだ、といった議論には、
今のところ、余り、のれていません。
問題は、今後、西宮市はフレンテを含めたJR西宮駅前地区を、
どのようにしていきたいかという点にあるのであり。
そのために現実的に取りうる、もっとも、よい方向性は、なんなのか?
にあるはずなのです。
そのための議論を進めることこそが、最も重要だと思っています。
とは言うものの。
少なくとも、今回のフレンテ話において、私は、
西宮都市管理㈱が、このまま存続し続けることだけには、
断固として反対です。
しかるべき形で、決着をつけるべきだと考えていますし、
そういう意思を示すべく、自分自身は行動するつもりでいます。
というわけで、あとは、コメントに対するお返事をば。
>無世様
コメントいただき、ありがとうございます。
ご指摘頂いた、「交通費を請求して自転車通勤する職員(事実)」
について、今のところ、存在自体は確認できておりません。
しかしながら、ご指摘を受けての調査の結果、
現在の交通費申請の方法が、「やろうと思えば、容易に不正請求できる」
形になっていることが確認できました。
今後、詳しく調べてまいります。
またもやの長文日記、失礼しました。
それでは、今日は、このへんで。