今日から、西宮市議会も決算特別委員会。
そんな中、ちょっと考えさせられる新聞記事を見つけました。
以下、9/16付・読売新聞阪神版に掲載されていた内容です(赤字・太字等は、私の加工分です)。
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「ベンチ設置」コロナ対策?
交付金で河川敷に
宝塚市「健康支援事業」議会委 予算案認めず
河川敷にベンチを置くのは新型コロナウイルス対策かー。宝塚市が、国の感染症対策の臨時交付金を使って武庫川河川敷に新たに設けようとしたベンチ20基について、市議会総務委員会が難色を示し、予算案から関連費用分を減額する修正案を可決した。市は「ジョギング時などに休憩でき、外出機会が減る中で、健康づくりの動機づけになる」と説明したが、市議側が「もっと直接的な支援が必要だ」などと反発、ストップをかけた。予算案は10月の本会議で審議、採決される。
交付金は「新型コロナウイルス感染症対応地方創成臨時交付金」。政府は今年度の第1次、2次補正予算で計3兆円を支出している。医療体制の整備や地域経済支援などが対象で、2次では「新しい生活様式」を踏まえた地域活性化の施策にも使えるようになった。
宝塚市は17億6200万円の交付を受け、主に地域経済の立て直しや医療支援の事業に活用する方針だが、事業者支援の申請が想定よりも少なく、「残額」の使い道を検討していた。
武庫川河川敷のベンチ設置は、ジョギングやウォーキング、ラジオ体操などで訪れる人が休憩できるように、と地域住民が以前から要望していた。市は、国が示した交付金活用事例109項目のうち、「健康支援事業」に該当すると判断。市クリーンセンター近くの左岸と、宝塚大橋と上流の宝来橋の間の右岸にそれぞれ10基ずつ整備することに決め、交付金308万円を補正予算案に盛り込んだ。
8日の市議会総務委員会では、議員から「地元の要望は理解できるが、コロナ対策と言えるのか」「必要性や緊急性を他の事業と比較して決めたのか」などと疑問視する声が続出。議員側からベンチ整備の予算を省く修正案が出された。
~中略~
交付金を担当する内閣府地方創成推進事務局は「何年も前から決まっている道路などの建設費にあてるのは不適切だが、新型コロナ対策に幅広く使ってもらうため、使い道は基本的には各自治体の裁量に任せている。きちんとコロナ対策であることを説明できれば問題はない」としている。
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コロナ禍の中、全国あらゆる自治体において「国から(ある程度)自由に使える交付金(≒返さなくてもいいお金)が降りてきた!」という構図が出来ました。
感染抑止はもちろん、地域経済を守るという観点からも、これが必要な対応であったことは言うまでもありません。
一方で「返さなくてもいい以上、出来るだけ余さず全部使い切りたい!」という意向が働いたという面があったことも否めません。
その一つの風景として上のような事例があったということなのでしょう。
実際、似たような事例として、本市においても8/7の臨時会で可決された補正予算に「自転車の安全対策のため、道路に矢羽根・ピクトグラムを設置する!」という事業が盛り込まれていました。
市として、出来るだけ早いこと進めたい事業である!という前提があったのは、勿論のこと。
とは言え、「これがコロナ対策か?」と問われると、正直ビミョーなところもあるような...
「せっかくやのに、使わな勿体ない...」的な感覚がなかったとは言い切れない部分があるように思ったりもするんですよね...
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なお、これとは少し性質の異なる話ですが「児童生徒の登校時に体温チェックを実施し、スクリーニングを行うことで、体調不良者の検温へ繋げるため、サーモグラフィカメラを購入し、市立学校園へ配備する」という話がありました。
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【ご参照】
【続報20】市独自の商業支援策が講じられる予定です&子供達の体温チェックのための機材も導入される方向で話が進んでいます。@2020年4月のブログ
こうして全校に導入されたサーモグラフィカメラですが、頂いたご意見等を踏まえ、再度、調査した結果、
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●全校への導入は、間違いなく完了している
→が性能の問題もあり、実際は、ほぼ利用されていない...
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という現状にあることが確認できました。
「非接触式の体温計さえ入手不可能。
現物確認さえできない状況ではあるが、緊急性を重視してサーモグラフィカメラを手配したい!!」
的な状況だった当時のことを考えると、一概に批判しにくいとは思ってはいます。
とは言え、ここらへんについても、なんともビミョーな感覚を持たずにはいられないんですよね...
(なおサーモグラフィについての私の認識が現実と異なっていたため、コメントに対する回答に誤解を与える内容がありました。この場を借りてお詫び申し上げます。)
この状況下、つくづくと前にもまして悩ましい話が多くなっているよな...と思いつつ。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。