またもや大きな台風が発生していますね...
そういうこともあり、今日は西宮市の災害情報発信に関わる話のご報告です。
ちなみにネタ自体は、以前にも少し取り上げたことのある内容。
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【ご参照】
災害情報発信には、危険の告知以外の役割もあるはず。情報発信のあり方について考えるべきです!@2023年5月のブログ
上の内容を整理して、6月議会での一般質問で質疑しました。
きちんと具体的な進展がありましたので、ご覧下さい。
それでは、どうぞ!
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災害発生時の情報発信と、災害状況の判断の根拠についてです。
少し前の話になりますが、5/7の夜から5/8にかけて阪神間で大雨が降りました。
この雨によって伊丹の天神川で堤防が決壊、市内でも土砂崩れによる被害が発生しました。
また結果的に被害は発生しなかったものの、津門川の水位が氾濫危険水位とされる2.4mを大幅に上回る3.36mに達するなど、大規模な災害発生が危惧される状況となりました。
実際、気象庁はこの雨について当時、
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●西宮市の一部区域で河川洪水の危険度が上昇しています
●土砂災害:警戒レベル4相当 河川洪水:警戒レベル3相当
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等の情報を発信していました。
ところが、この雨について西宮市からの災害情報発信はありませんでした。
資料④をご覧下さい。
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西宮市の水防対応体制は、気象警報等が発表され、災害状況が軽微と予想される場合は「初動応急対応指令」が発令され、「初動応急対応体制」が取られる。
そして、
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●災害状況の拡大が予想される場合には次の段階として水防警戒指令が発令され「災害警戒本部体制」が、
●さらにより深刻な災害状況が予想される場合に水防指令により「災害対策本部体制」が取られ、動員体制の拡大を図る
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という体系になっています。
市は、災害警戒本部の立ち上げ後、避難情報・避難所開設情報などの情報を緊急情報としてメール、LINE、twitter、FACEBOOKで発信すると共に、市HPの防災ポータルで表示。
以降、状況の推移によって各種ツールで情報発信すると共に、西宮市HPの防災ポータルに表示します。
ところが5/7から5/8にかけての雨の際、発令されたのは「初動応急対応指令」であり、災害警戒本部は立ち上げられませんでした。
そのため担当職員は出勤しており、各種情報の収集に努めると共に、万一の事態にも備えていたが、情報発信は行わなかったとのことです。
この対応には強い違和感を覚えます。
地球温暖化の影響等もあり、災害の規模や被害は拡大傾向にあります。
こうした状況も踏まえ、災害が予想される事態になった場合、気象庁や兵庫県、近隣自治体等、多様な主体が情報発信に努めています。
今回のように、気象庁が「西宮市の一部区域で河川洪水の危険度が上昇」「土砂災害:警戒レベル4相当 河川洪水:警戒レベル3相当」等の情報を発信しているにもかかわらず、市から情報発信がなければ不安に思う方が出てくるのは当然です。
災害情報を発信する最大の目的が、危険告知にあるのは理解します。
しかしながら危険な状態ではないと判断しているなら、そのことをお伝えするという観点も必要です。
「初動応急対応指令」が発令され、担当職員が勤務していたのですから、災害情報を発信することは可能でした。現在の「水防警戒指令が発動されない限り、情報発信しない!」という運用は是正すべきです。
また、この件について調査する過程で、市が防災情報を発信する「にしのみや防災ネット」でリンク切れを発見しました。
こうした重要な情報発信ツールの中でリンク切れが起きているのは大問題です。
それでは以上の内容を踏まえて3点質問します。
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と、ここまでが前段部分。
次回以降で、具体的な質疑の内容をご報告します。
それでは今日のブログは、これにて失礼いたします。