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尾身会長「判断できる立場にはない」野党から五輪開催可否を集中質疑

2021年06月04日 | ニュース

【越山若水】近代科学のパイオニアで、「天文学の父」とも呼ばれるイタリア人、ガリレオ・ガリレイ。業績は数々あるが中でも特筆すべきなのが1632年に出版した「天文対話」だという▼古くから信じられるプトレマイオスの天動説に対し、コペルニクスが新しく唱えた地動説に優位性があることを実証した内容。これが天動説を正しいとする教皇庁の怒りに触れ、68歳のガリレオは終身禁錮の刑に。教会が正式に謝罪したのは1992年のことだった▼ガリレオの「天文対話」は、一般人向けに母国語イタリア語で書かれた。当時論文はラテン語で書くのが当たり前。3人の登場人物が対話形式で話す簡明さも画期的だった。ラテン語だったら、宗教裁判にまで至らなかった可能性が高かった。有名な歴史秘話である▼同じことは1859年発行、ダーウィンの「種の起源」にも当てはまる。米ハーバード大で進化生物学を学ぶ学生の多くが「一般書は面白く読みました。オリジナル論文はどれですか」と聞いたとか。やはり偉大な科学者は万人に分かりやすい説明を心がけたようだ▼翻って、日本政府の説明力はどうだろう。新型コロナ拡大という緊急事態下、感染対策の根拠は不明確で、国民への発信も難解なカタカナ語が乱立。「発出(はっしゅつ)」「目途(もくと)」「人流(じんりゅう)」など耳慣れない用語が飛び交う。庶民目線の説明力がまだまだ足りない。

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