我々人間の中には、「自分は無宗教だ」と言って止まない者が多くいる。だが宗教は、人間にこそ、人間故に必要なものである。
その理由は、人間は本能のままに生きるべきなのに、本性のままに生きてしまいがちになってしまうからだ。
生命を持つもは、生きていく必要上、三つの欲を持つ。食欲と性欲と物欲だ。食欲は生き長らえるために、性欲は子孫を残すために、物欲は居場所を確保するための欲望で、生存のためである。
動植物はこれを本能のままに生きているが、人間はその本能だけに満足せず、更に貪るように多くを求めて止まず、そのために戦争等の争いや犯罪が絶えず、イジメや虐待が蔓延していく。
この悪循環を絶つのが宗教である。
宗教とは、早くいえば「己の本性を見詰めた上で、本能に立ち返ること」である。別にいえば多くを求めず、己を抑制制御して行くと共に、「今に満足し感謝して、そこに人間の人類の幸せと平和が訪れていく。