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大津市の教育長「こっちも被害者」報道 ネット反発「反省の色全くなし」

2012-07-24 21:41:42 | 日教組
大津市の教育長「こっちも被害者」報道 ネット反発「反省の色全くなし」


http://www.j-cast.com/2012/07/24140506.html?p=all



自殺した中2男子生徒がいじめ被害にあった問題で、滋賀県大津市教委の沢村憲次教育長が「こっちも被害者」などと周囲に漏らしていたと報じられ、物議を醸している。もし発言が事実なら、何の被害を受けていたというのか。

いじめ問題は、未だに終息する気配はなく、激しい報道合戦が続いている。週刊朝日は2012年7月24日発売号で、巻頭を使った6ページもの特集を組んだ。




●報道合戦など騒ぎの広がりに困惑

その中で、自殺といじめとの因果関係をなかなか認めない沢村憲次教育長によるとされた発言が、ネット上でまた炎上騒ぎになった。

それは、沢村教育長が今回の問題について、ほかの市教委幹部に次のように話したと報じられたからだ。

「どうして騒ぎが大きくなるのか」

「こっちも被害者」

「なぜ今ごろ、警察がしゃしゃり出てくるのか」

「いじめが自殺の原因だなんて認めていないのに、この報道はおかしい」


これに対し、ネット上では、「騒ぎが大きくなったのはお前のせいだろ」「人が死んでるのにこの対応」「反省の色全くなしw」「自分のことしか考えてない」と反発の声が相次いだ。こうした発言が表ざたになるたびに炎上していることから、「自分で灯油を撒き散らしながら、鎮火しないことを嘆く」との指摘もあった。


市教委の対応ぶりも暴露され、さらに火に油を注いでいる。

記事によると、いじめの調査を打ち切ったのは、教育長のオーストラリア視察と春の人事異動準備があったためだとされた。そして、男性生徒が自殺した後の会合で、「因果関係はなかったということでお願いします」と幹部らが口裏合わせをしたという。

沢村教育長ら幹部は、被害生徒の家では親が暴力を振るっているとして調査打ち切りを正当化し、生徒へのアンケート内容も沢村教育長はよく知らず、報道で「え、こんな内容?」と話していたとも報じている。




●市長に悪者にされた被害者意識?

週刊朝日は、記者らの取材結果から、「断じて許すことができないのが、大津市教育委員会の対応」「澤村憲次教育長のとんでもない話を聞いた」と指弾している。

そこで、沢村教育長に取材しようとしたが、協議や公務などで多忙だといい、話は聞けなかった。市教委の学校教育課では、沢村教育長がしたと報じられた発言について、「そういう話は、一切聞いていないので、知りません」と答えた。教育長に確認したか聞いたところ、「そういうことはないと思っていますから、何も聞いていません」と言う。

視察などがあるため調査を打ち切ったかについては、「そういうことはありません」と否定した。また、因果関係がなかったと口裏を合わせたこともないとし、生徒アンケも報告段階で教育長は見ていると主張した。記事は、間違いだらけなのか聞くと「そうですね」としたが、抗議などをするかどうかは分からないという。


沢村教育長の発言について、ある大津市議は、うわさで聞く程度としながらも、「こっちも被害者」という真意についてこう推測する。

「確かに、報道合戦で家にまでクレームが来るようなこともあるのかもしれませんが、越直美市長への不満がすごくあるのではないかと思います。自分だけ責任を逃れて、全部教育委員会の責任にしているということですよ。言ってみれば、市長に悪者に仕立て上げられているという被害者意識ですね」

沢村教育長は2012年7月23日、市議会議長から越市長との連携を求められ、「いじめが自殺の一つの要因である可能性が高い、という点は共通認識だ」と市長と同席して答えたが、前出の市議は、「教育長はそう言わされているのだと思います」と指摘している。

2012/7/24 19:52
















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嗚呼、「無難神」に憑かれし国よ

2012-07-24 11:09:00 | 正論より
7月24日付     産経新聞【正論】より



嗚呼、「無難神」に憑かれし国よ    筑波大学大学院教授・古田博司氏


http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120724/plc12072403120005-n1.htm


 最近の日本は、つくづく貧乏神に取り憑(つ)かれたようで、なかなか経済的な苦境から脱出できない。無難に乗り切るには増税が必要なことは誰にも分かるが、それを推し進める民主党の野田佳彦政権が政局を円満に乗り切れるかどうかは別問題である。こう考えると、いつの間にか、わが国には貧乏神だけではなく、無難神と円満神も住み着くようになったらしい。




 ≪円満神と無縁の中国には裏目≫


 大津市のいじめ自殺事件でいえば、男の子は多くのいじめ被害者がそうであるように、円満に解決しようとこらえ、がまんした。担任や学校や教育委員会は無難にやり過ごそうとした。しかし、加害者たちは無難でも円満でもなかった。円満神や無難神に取り憑かれた方が暴力に負けてしまった。

 東京都の石原慎太郎東京都知事は無難ではないが、円満な人である。パンダの子にセンセン、カクカクと名付けて帰してやれとか、言うことは無難ではないが、ちゃんと円満に中国に賃貸料を払ってパンダを公開し、都民をはじめとする日本国民を喜ばせている。

 その都知事が国の無策にあきれて、尖閣諸島を直接、地権者から購入しようとした。円満策に日本中の人々が共感し、億単位の寄付金が集まった。だが、野田政権は石原氏が無難な人ではないので、構造物を建てて実効統治強化に乗り出すことを危惧したのだろう、今頃になって国が買うと言い出した。中国との関係を無難にまとめようとしたのである。しかし、相手の中国には無難神も円満神もいないことに気づかなかった。日本国の介入こそが統治強化のシグナルと受け取り怒髪天を突いた。

 無難神や円満神に取り憑かれている人は日本中に五万といる。億かもしれない。人と人が衝突を避け円満に無難に時をやり過ごす。狭い日本列島ではぶつかるとただでは済まないので、みなが無難神と円満神に忠誠を誓っている。推薦状には「某君は人格円満」だと必ず書かなければならない。たとえ無難でない人格でも、こう書いてやるからなと本人に言い含めて書く。推薦状を受けとった方は本当に無難で円満かどうか、面接でチェックしなければならない。




 ≪事なかれ姿勢で事態の悪化も≫


 会議では多数決を取ることが難しい。円満ではなくなるからである。すったもんだの揚げ句、議長預かりになる案件があまりにも多い。それが無難な解決法だと信じているからである。結局、議長はどちらにとっても円満な答えが見つからず、問題自体が時の流れの中で変質する機会を待っている。だから、時間がとてもかかる。

 無難神や円満神は、日本人の付き合いをなめらかにする潤滑油をとろーり、とろーりと出してくれる。が、受けつけない相手には一向に効かない。いじめが犯罪になるのを放置してしまったり、誤解が事態を一層複雑にしたり、解決に余計に手間取ったり、案件をさらに先延ばししたりしてしまう。そして、対応がいつも遅れる。

 被害妄想神とゼノフォービア(外国人嫌い)神に取り憑かれた朝鮮民族からは島を奪われ人を掠(さら)われ、謝りが足りない、もっとカネ寄こせと言われる。中華神に取り憑かれた中国人には体当たりされ東シナ海を奪われそうになり、ツァーリ(皇帝)神に忠誠を誓うロシア人には北方領土に踏み込まれる。それでも無難に円満に解決しようというのは、相手が無難でも円満でもないことに何としても気づきたくないからであろう。




 ≪反原発で日本は貧乏神の巣に≫


 大飯原発3号機の再稼働で少し息を吹き返しつつある日本の原子力をめぐっても、またしても無難神と円満神に操られた人々が集まり、日本を貧乏神の巣にしようと気勢を上げている。四囲は海であり、電力を周りの国々から買うこともできず、自然エネルギーでは安定的な産業が成り立たないという現実を見たくないのだろう。

 昔は恐(こわ)いものを、「地震・雷・火事・親父(おやじ)」といった。今では、「地震・原発・火事・いじめ」であろう。どれも百パーセント排除することのできないリスクである。ならば、雷親父をかつてうまくなだめたように、原発やいじめを根絶の対象ではなく、暴走するようなリスクを低める努力の対象とすべきではないのだろうか。

 無難神や円満神には、リスクを隠したりして、結局、事態を悪化させ、問題を先延ばしするという悪神としての側面がある。ただ、そのようなことを書くと、私が無難でも円満でもないということが露見し、さらに仕事が減るかもしれない。ゆえに、こんなことは書きたくなかったのであるが、放っておくと、エネルギーも領土も失って、日本国中が貧乏神の巣になるやもと危ぶまれたのである。

 すでに、職場では貧乏神が跳梁跋扈(ちょうりょうばっこ)するようになり、家庭には火の車が走るようになった。他方、テレビをつけると、無難なニュースや円満な笑い声ばかりが響いてくる。インターネットの方が「地震・原発・火事・いじめ」の実態を包み隠さず教えてくれる。ネットは、無難神や円満神がまだ入り込めない空間のようである。(ふるた ひろし)










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