二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

マハトマ・ガンディー

2008年10月12日 | 社会
本名は、モーハンダース・カラムチャンド・ガンディ―、マハトマとは”偉大な魂”という尊称です。インド国民だけでなく、世界の彼を尊敬する人々によって、マハトマ・ガンディーと呼ばれています。

イギリスがインドを力ずくで奪ったのだから、インド人もそれを力ずくで奪い返してもよいではないか。このような質問が、しばしば若い愛国者たちから彼に投げかけられた。これに対するガンディーの回答は、明解にして確信に満ちていた。

―「あなたは手段と目的との間にはなんら相関関係はないと信じていられるようだが、それは思い違いもはなはだしい。そうした思い違いをするものだから、宗教的と思われていた人たちまでが、とんでもない罪を犯してきたのです。私が大海を渡りたければ、船を使ってはじめて海を渡ることができるのです。その目的のために馬車を使ったのでは、馬車も私も、たちまち海底の藻屑となることでしょう。手段を種にたとえ、目的を樹にたとえることもできます。目的と手段の間には、種と樹のあいだにあるのと同じ冒しがたい相関関係があるのです。悪魔の前にひれ伏したのでは、神への礼拝から受けるのと同じ結果は得られるとは思えません。ですから、もしある人が『自分は神を礼拝したいが、悪魔の手段をもって礼拝してもよいか』などと言おうものなら、それこそ愚の骨頂と見なされましょう。われわれは、まさに、蒔いたものを収穫するのです。」―

こうしてガンディーは、いかなる暴力手段や欺瞞に訴えても、目ざす独立さえ達成できればよいとは考えなかった。目的と手段は、本来、それぞれ切り離して別々に考えられるべきものではなく、目的はそこに至る手段の集大成であるはずである。それ故、目的が崇高であればあるほど、正しい手段が要求される。

『人類の知的遺産 64 ガンディー』 森本達雄 著より


やはり、人々のことを思い行動してきた人の言葉には重みがあります。さて、昨今の世界を見回すとたいへんな状況になってきています。

ここ数日を見ても、グルジアではまだロシアの支配が続いており、パキスタンでは自爆テロで50人が命を失いました。アフガニスタンではNATO軍とタリバンが戦い100人以上の命が失われています。報道されているだけでこれだけの人が亡くなっているのです。タリバンは始めからあった組織ではなく、地下資源を巡りアフガニスタンを支配しようとした国(現在、タリバンが戦っている国)が作った組織です。戦争をするには武器が必要です。さて、どこからその武器はやってくるのでしょうか。戦争で儲けている人がいるということでしょう。こんなものを商売にすること自体、目的も手段も間違っているんだと思います。

お金は大切です。もし、お金がなくなったら物々交換になってしまいます。お金を否定するということは、例えば、タクシーに乗るのにカボチャ5個と交換、自動車を買うのに牛一頭を持ってくる、極端に言えばそうなると思います。こんな生活は私にはできません。お金も目的と手段が大切であり、その人の心しだいで善にもなるし悪にもなるということでしょう。

金融恐慌で世界同時株安となり社会や経済が混乱しています。このマネーゲームによって最終的に甚大な被害が及ぶのは一所懸命、真面目に一日一日を生活している人たちです。今でも多くの会社が倒産しています。つぶれないと言われた大会社もつぶれています。そして失業者が増え、株式大会社は、株主への配当、自社の保身のため、経営統合や大量リストラします。社員が路頭に迷い、その家族も同じ運命を歩みます。こんな社会でいいのでしょうか。

今回の金融恐慌の発端の米国のサブプライムローンにしても、前連邦準備制度理事会(FRB)理事長グリーンスパン氏も新聞に、破綻する7年前から今の状況は分かっていたことを話しています。米国政府は金融安定化法の成立を受け、総額7000億ドル(70兆円)の公的資金を用意し金融機関の不良債権を買い取る予定であると言います。しかし、お札の発行権はFRBにあります。FRBが米国政府にお金を貸し、政府はFRBに利子と元金を返済しています。その返済するお金は連邦所得税である税金です。そして、このFRBはニュースでよく名前が出てくる財閥が株を持つ100%民間銀行です。この仕組みを見ても何かおかしいと思ってしまいます。

お金は焼却したり、ゴミとして出さなければ必ずどこかにあるはずです。どこかにお金があるのに、不況になる、金融恐慌が起こる、私のない頭で考えるから混乱するのでしょうか今の世界の状況からみても、目的と手段は正しいものを選択しなければいけないということが分かります。特に世界や国を動かす人たちには心して欲しいのですが…

この不安な世界の状況にあっても、アジアや日本には素晴らしい考えや行動をしている方々がたくさんおみえになります。そこに共通しているのは精神、心、魂、躾、など一見関係ないようなことが、実はすべてに繋がりがあるということなのです。今のような世界の、日本の空気では、児童虐待や悲惨な事件などに歯止めが利かないかもしれませんね。まだまだ勉強することがたくさんあります。

自分と接する人に優しく対応する、挨拶する、掃除する、笑顔で話す、相手の良いところを見つけてあげる、何でもいいから身近な些細なところから、優しい空気に変えていけば、必ず世界は変わっていくと、私は信じています。

長くなってすいません

二葉鍼灸療院 田中良和
コメント (3)
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