二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

キムチ ~韓国の漬け物~

2009年08月21日 | 食の智恵
日本は漬け物王国で各地に様々な種類ものがあり、非常にバラエティに富んでいます。お隣、韓国の漬け物と言えば、もう日本では市民権を得ている感すらある、キムチがあります。韓国では、このキムチがない食卓は考えられないようで、日本人が漬け物を食べるよりも頻繁に食べられているようです。

キムチの好きな日本の人もたくさんいますね。
美味しいですし、何かパワーが出る感じもします。
ですが、私は職業上、たくさんは食べれないんですよね。翌日、会話をする時に「プ~ン」と匂ってしまいますから~。

(上の写真)金沢市旭町にあるキムチを専門で売っているキムチの家 風の木」さんの”スルメキムチ”です。これはニンニクを使っていないので匂いが残らないのでした。
以前、患者様から少し頂いたのですが、あまりにも美味しかったので買いに行ってしまいました。 これが”やめられない止まらないカッパえびせん状態”なんですよね。

≪キムチについての豆知識≫
キムチは朝鮮料理における漬け物の総称で「沈菜 チムチエ」のことである。とにかく、朝鮮半島の人たちの食生活には欠かすことのできない重要な食べ物で、通常の食事にはスープとともに必ず食卓にでる。

文献上でキムチが初めて見られるのは、十三世紀の李奎報の詩だと言われているが、その前から存在していたことは間違いないと考えられている。
野菜を塩漬けにし、水を切ってトウガラシ、ニンニク、果物、醬蝦(あみ:甲殻類醬蝦目の節足動物。小エビに似ていて細長く体長1~2㎝ぐらい。体は透明で、内湾や沿岸湖の表層を浮遊している。塩辛、佃煮として食用にするほか、コマセと称して漁業用の餌にも使われる)やイカ、小魚などの塩辛類などと共に漬け込んでそれを発酵させてつくるのである。

キムチの食欲をそそるのは赤い色のトウガラシだが、キムチにトウガラシが使われるようになったのは十七世紀後半からで、これを境にキムチの種類は豊富になった。それまではショウガ、ニンニクなどを用いることもあったが、主に塩味だけの単調なものであったという。

韓国では、ご飯の時にも酒の肴にも、お粥の時にもキムチは出るが、それぞれに合うキムチを付けてお膳立てする。だからキムチは、食の周辺では大変中心的な意味を持っていて、キムチのない食事などまず考えられず、日本の漬け物の立場とはかなり違うのである。家それぞれにキムチの作り方の秘術があり、魚醬や塩辛の種類もいろいろ調合して、それを隠し味に使うのである。例えば塩辛には醬蝦やひこ鰯のほかタラ、イシモチ、エビ、イカ、カキなども用い、味付けにはコンブ、スルメ、ネギ、ゴマ、ホタテの貝柱、果物ではリンゴ、ナシなども使っているのである。

キムチには数十種類あると言ったが、その基本的な形は漬け汁のたくさんある水キムチ(ムルキムチ)、白菜だけで漬けた白菜キムチ(ペーチェキムチ)、それに大根だけで漬けた大根キムチ(カクトゥギ)の三種類である。

さて、キムチの保健的機能であるが、まず食欲が非常に高められることがあげられる。適度に辛く、そして鼻から特有の発酵香が入ってくるので、食欲は奮い起ち、飯のおかずにでもすると、茶碗三杯くらいの飯はあっという間に胃袋に飛んで入ってしまう。

次に食物繊維(ダイエタリーファイバー)が体に大量に送り込めるから、腸の働きが活発になってきて、胆汁酸の分泌を多くし、脂肪の分解やコレステロールの過剰を抑える効果もある。

また、様々な香辛料や塩辛の煮出し汁などを使っているので、食べた人の体はポカポカと温まり、風邪の予防となったり、疲れた体を元づけてくれる。

一方、発酵によって乳酸菌は多くのビタミン類を生成し、キムチに残していってくれる。例えば、白菜キムチの発酵前後の白菜中の主要ビタミン類を比較してみると…(白菜100gあたり)
 ビタミンA ;キムチ…130㎎ 白菜…11.0㎎
 ビタミンB1;キムチ…0.09㎎ 白菜…0.04㎎
 ビタミンB2;キムチ…0.15㎎ 白菜…0.04㎎
 ナイアシン ;キムチ…1.0㎎ 白菜…0.6㎎
などである。

また、キムチ中に存在している多数の生きた乳酸菌は、そのまま大腸に棲みついて、いわゆる整腸作用をしながら悪性腸内細菌を排除すると言われている。さらに最近、キムチには新たな機能性があるのが分かった。それは体内の脂肪の分解促進に効果があるというもので、おそらく、香辛料として使ったトウガラシから由来したカプサイシンのためではないかと言われている。

とにかくキムチは誠にパワーの湧き出る発酵食品で、まだまだ解明されていない多くの機能性を存分に秘めている、実に神秘的な漬け物なのである。

『発酵食品礼讃』  小泉武夫 著 より抜粋


キムチは発酵食品であり、身体に良好な作用があることが分かったと思います。それに美味しい!!と感じることが体と心にいい影響を及ぼすのでしょう。

しかし、日本人にはトウガラシを食す習慣がなかったこと、唐辛子は南方の食品であることを考えると食べ過ぎは身体に悪影響を及ぼす可能性もあるのでしょう。何事もほどほど、中庸がよろしいのです。食べ過ぎにご注意を

また、体にいいからといって、その食品ばかりを食べないようにしてくださいね。食事しても、心身に関しても、何事にもバランスが大切になってくるのですからね

二葉鍼灸療院 田中良和
コメント (2)
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