新型コロナ感染症の勢いがなかなか収束に向かっていかないもどかしさを感じるこの頃です
高校を始め各学校の休校が5月末日まで延長となりました。
もちろん高校球児たちも学校へは行けませんので、自宅での自主トレあるいは寮生活のところは各自施設で練習となるでしょうか。
指導者の皆様も、選手達とライン、メール等を使ってコミュニケーションを図り、皆のモチベーション維持あるいは目標や目的の刷新等を試み、夏の甲子園あるいは地方予選開催という一縷の望みに心を託しているのではないだうかと、本当に心中を察しても察しきれない部分があります。
選手の皆様には、「人事を尽くして天命を待つ」ではありませんが、大会へ向けての心と身体の準備をしっかり行い、その時に備えて欲しいと心から思っています。
また、「人生塞翁が馬」ではありませんが、何が不幸で何が幸福か分からないものです。この出来事は変えることはできませんが、苦しいこの時期に自身に厳しく行った練習や修練という過程は、きっと次の幸福に繋がっているのだと、私は思っています。
日本高野連は、6月第1週を目途に夏の甲子園大会の開催をするかどうか判断するようです。新学期も2か月遅れ、感染症も収束していない現状を踏まえるとたいへん厳しいかもしれませんが、どうか智恵を振り絞っていただき、どんな形になるか分かりませんが夏の甲子園大会開催に希望の道を開いて欲しいなと願っています。
さて、少し遅れていますが、2018年に行われた、第49回明治神宮野球大会~高校の部~に星稜高校野球部へトレーナー帯同いたしましたので、それを振り返らせていただいております。
第49回 明治神宮野球大会~高校の部~
準決勝 11月12日 -第1試合-
星 稜 高松商業 (試合時間:2時間8分)
team 一 二 三 四 五 六 七 八 九 合 計
高 松 0 0 1 0 0 0 0 0 3 4
星 稜 1 0 3 1 0 1 0 1 X 7
この試合の相手は、エースで左の本格派、香川君を中心に打線も好調に仕上がってきている公立高校の勇、高松商業高校でした。前日の試合、序盤しばらく観戦していたのですが、東北地区代表の八戸学院光星高校を相手に14安打9得点を挙げていました。攻撃力は目を見張るものがありました。
投手力はそれほど際立っていませんでしたがエース香川君が時折見せる切れのあるストレートや変化球には、万全の調子で臨まれると苦戦するかな~と私は感じました。
星稜の投手陣は、先発の奥川君(東京ヤクルトスワローズ)が7回を投げました。1回の立ち上がりこそ連打がありましたが、終わってみれば、散発4安打、12奪三振、2四死球でした。昨日ほどの凄みはありませんでしたが、ストレート、スライダーともに切れは健在していました。
やはり、彼がテンポよく投げると攻撃にもリズムが出てきます。
2番手は、1回でしたが寺沢君(近畿大学)が1安打できっちり抑えました。彼の仕上がりは順調ではありましたが、この段階では、まだまだスピード、キレともに伸びしろがあるように感じられました。彼がグッと伸びてきたのは、この後、ひと冬超えた2019年春でした。
3番手、最後の回を締めるのは1年生の荻原君でした。2安打(ホームラン1)2四球という彼にとっては悔いの残る投球となりました。
チャンスというのは、うまく回ってくるもので、2連続四球の後、1アウトはとりましたが、本日、バッターボックスでも雰囲気があり、バットも振れていた9番捕手の新居君に回ってきました。甘い球を逃さないところは、やはり地区代表だと思います。3ランホームランを打たれました。
荻原君は、調子の波は大きくなく、調子悪い時は悪いなりにまとめる投手です。調子の良い時のストレートとスライダーのコンビネーション、そしてテンポよく投げる投球術は素晴らしく、奥川君とは違った感じの打ちづらさのある投手です。いい勉強になったと思います。
打線は、初回からしっかり集中していました。この試合は11安打7得点6四球でした。
特に3回の攻撃は見事でした。
3回裏、先頭バッターの2番 東海林君(東海大学)がライトスタンドにソロホームランを放ちました。その後も長短の連打を絡め、この回に3点を奪い試合を有利に運ぶことができました。
3回表に、エラーがらみで1点を献上し、いやな雰囲気だっただけに大きなイニングとなりました。
そして、東海林君のホームランに鳥肌が立ちました。
前日の日本大学野球場での練習では、彼は監督、コーチとともにバッティングのチェックと言いますか、指導が行われていたのですが、時間まで納得のいくまでバッティング練習をしていました。そして、その練習の最終打席でライトネットを超えるホームランで、納得して終了。
まさに3回のホームランは、フォーム、弾道ともに、前日の練習最後の打席そのままと言って良いほどで、VTRを見ているんか~いって感じの打席に、何ゆえか鳥肌がたったのでした。
身につく練習ってこういうことなんだなと選手にも、指導する側にも感心してしまいました。
また、相手投手は、先発の中塚君が4回、引き継いだ香川君が4回の投球でした。エースの香川君は昨日の試合での切れこそありませんでしたが、彼から2得点したことは非常に大きなことだったと思います。
守備では、大きな失策はありませんが、この試合4失策があったので、そのあたりは気持ちを引き締めて次の決勝戦に臨まないといけないなと感じていました。
応援も頑張るべ~
2年生のまとめ役であり働き者の二人
試合終了 星稜高校は、24年ぶり2回目の決勝進出となりました
最高の明治神宮野球大会となりましたが、ここは勝って最後を締めくくり、秋の時点での全国制覇ができれば最高の結果となります。
決勝戦は明日。
相手は、北海道地区代表の札幌大谷高校です。山下名誉監督の話によると、たいへんチームとしてもまとまっていて実力のあるチームだということでした。
次は決勝戦を振返り、次に練習やトレーナー活動についても書かせていただき、明治神宮野球大会のトレーナー活動記を締めくくりたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございます