「口語短歌・水曜サロンの会」(その105)第一部 短歌の投稿を歓迎します!!
☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
☆☆☆ 本日10月18日(水)以降、以下の通り第一部、第二部構成に区分し
運営致しますので、それぞれに、詠歌を出詠願います。
第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」 :従来通り三首まで出詠願います。
なお、詞書、短歌説明は一首に付き、極力200文字以内にまとめて
頂くようご協力願います。超えた場合は編集等ご了承願います。
第二部 「ネット短歌」 :返歌専用です。
どなたの掲載歌でも、心に響くものが在りましたら「○○さんへ
の返歌」と明示し、コメント欄へ返歌を投稿願います。
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
短歌を投稿し、鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。
「未だ咲く 芙蓉」
「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」
【詞書】23年9月25日から拙者ブログではオリジナル作詞&作曲特集を掲載しています。
今回はじいじさん特集より詠んでみたいと思います。
註)オリジナル作詞「カサブランカの花」より
☆大輪で白い花びら咲かせるも 愛する人に荘厳な愛を
註)オリジナル作詞「君のいないしあわせなんて」より
☆黄昏に想う心はただ一つ きみの元気と長生祈る
註)オリジナル作詞「生きていればなんとかなるさ」より
☆生きていればなんとかなるさ元気よく 自分を信じ歩み続けよう
浅間山明鏡止水さん
【解説】
一首目、二首目は、奥様に捧げた歌でしたね。
作者のブログで記されているように、カサブランカは「ほかのどんな花より
ノーブルな輝きを放ち、はなやかさの中にも神秘性や幻想的な雰囲気も併せ
持っている」花ですね。また、カサブランカの純白の花色は汚れ無き美しい
イメージがあり、「高貴」「純粋」という花言葉がつけられ、奥様のイメージ
そのものの花と考えます。
オリジナル作詞に寄せた「まとめ」とも言える短歌が、万葉集の「長歌」に
対する「反歌」のような役割を果たしているのではないかと、ふと考えて
みました。その意味で作者の今回のオリジナル作詞に寄せた一連の短歌は、
新しい短歌展開の可能性を示唆しているのではないかと考えました。
一首目を、少し視点を変えて詠んでみましたが…。
【ご参考】
★高貴さを秘め持つ花よカサブランカ 君に贈らん温き想いも
「咲き匂う カサブランカ」
【詞書】日に日にではあるが、すすきが風に揺れるように、ゆっくりではあるが
涼しくなってきたなと思い詠ませて頂きました。
☆日に日にと涼しくなりにけるものや
すすきが風に揺れるがごとく
【詞書】暑かった夏から冬に向かって風は吹いているが、涼しくなる度に、花が
散っていくのが寂しいと思い詠ませて頂きました。
☆炎暑終え冬に向かって風吹けど
花が散りゆき都度 寂しける
【詞書】中秋の名月を撮ったのですがピンボケになってしまいUPできません
でしたが、美しかった映像は記憶に残っていることを詠ませて頂きました。
☆ピンボケで中秋名月 UP不可
シャープな画像 記憶の中に
西BOOさん
【解説】
一首目、二首とも、炎暑の夏から、いきなり冬を思わせる北風のふく季節への
移ろいを詩情を込めて詠い、よくわかる歌と思います。
特に、一首目の「日に日にと」という表現が、夏の暑さが徐々に和らぐその様子を、
時間の経過とともに捉えて詠っているのが印象的です。
また、「すすきの揺れ」に喩えて、その移ろいを簡潔に表現した手並みは優れて
いると考えます。
三首目は、写真の名手の作者にしても、このようなことが起きることにホッと
しました。何枚か撮った画像の「しろ飛び」「ピンぼけ」は、私達素人には常に
ありますが…、しかし、下句の「シャープな画像 記憶の中に」は凛とした表現が
良いですね。
【詞書】あの夏の暑さは何処へ行ったのでしょう。朝夕は一足飛びに秋がやって
きた感じです。こんな秋の夜は濃い煎茶と和菓子があれば最高です。
☆チンチンと調べ整う鉦たたき琥珀の月を客人にして
☆病む友はいかに居ますと案じつつ月のひかりのパワーを送る
☆十六夜の月を見上げて問うてみる人の欲望果てなきものと
夕庵さん
【解説】
三首の歌は、いずれも秋の月をテーマに詠んで頂いていますが、深まりゆく秋の
情景を「鉦たたき」「病む友」「人の欲望」と言った視点から、詩情を込めて
手堅く詠っていると考えます。
特に、一首目の歌、「鉦たたき」の虫の音と、リズムは私達にとって心地よい
ものですが、「琥珀の月」の光と共に、私たちを包み込んでくれる包容力と
優しさを持った歌と考えます。
また、「客人にして」という表現は、月など自然界の要素を訪問者として扱う
という、日本の伝統的な視点を示して、歌を奥深いものとしています。
全体として、この歌は自然と人間の関係性を季節の移ろいの中に見出だし、
美しさと、その調和とを味わい深く詠っていると考えます。
【詞書】学生時代、初めて鞍馬の火祭りを見に行った時の事を詠みました。
今年は10月22日に行われるそうです。
☆叡電の出町柳が始発駅 車窓の月と鞍馬へ行かむ
☆松明の火の粉巻きあげ石段を下る神輿の勇壮なるや
☆燃えあがる大松明に頬染めて君と手つなぐ鞍馬の夜よ
みっちっちさん
【解説】
正に、「鞍馬の火祭り」を背景とした「青春のメモリー」ですね。
三首とも、君と訪ねたかの日々の楽しく懐かしい、深い想いの詰まった歌と
感じました。
特に、三首目の歌は、感情的な深みと視覚的な豊かさを持つ美しい歌と考えます。
「頬染めて」は大松明の灯りのみでない、君と手をつなぐことの恥ずかしさも
あったかも知れませんね。その初々しさがいいですね。
また、鞍馬の火祭の熱気と、君との特別で幸せなひと時を、さらにその尊さをも
この歌群れは表現していると感じました。
このような歌を私たちも詠んでみたいものですね。
「揺れる コスモス」
【詞書】さらば昴よ
☆名もなき星たち
その夢の道を照らしてくれ!
わが身を終えるまで
自閑さん
【投稿外コメント】自閑さんご自身のコメントです。
谷村新司さんが10月8日に亡くなった。
私のカラオケのレパートリーで、最後にみんなで肩を組んで合唱していました。
星屑の樣な我々の、厳しい荒野の道を進んでも、誰も名前すら覚えられない。
生きていたかも記録さえ残らないのに。でも進むしかない。と言うイメージでした。
「いい日旅立ち」とは言えない、若すぎると思うばかりです。
谷村さんのご冥福を御祈りします。
【解説】
この歌は、谷村新司さんの「昴」の歌詞と深く共鳴していると感じます。「昴」の
歌詞は、人生に出会う困難さと、それに挑戦する姿を描き出していると考えます。
それは「目を閉じて何も見えず 哀しくて目を開ければ 荒野に向かう道より
他に見えるものはなし」というフレーズからも言えます。
一方で、この歌は、そのような困難な道程でも「わが身を終えるまで」自分たちの
夢を追い求め、どんな困難に直面しても前進し続けるのだ、との決意を表明して
いると推察します。さらに、谷村新司さんの音楽が持つ、深い想いと哲学的な思考
を反映しているとも考えます。
「昴」を「人生の応援歌」と共感し歌ってきた世代として、改めて谷村新司さんの
ご冥福を御祈り申し上げます。
【詞書】薬というものは、効能の裏側には、必ず副作用があるものです。だから、
できるだけ摂らないほうが良いのです。皮肉なことに、この私の精神薬被害の
記事が犯人の私に対する誹謗中傷のきっかけになりました。
☆精神薬被害を受けて十年後誹謗中傷被害を受けぬ
☆親切のつもりで書きし被害記事が誹謗中傷記事のきつかけ
☆精神薬被害の辛さに負けぬほど辛き被害は誹謗中傷
水仙さん
【解説】
長く続くネット、ブログでの「誹謗中傷」のきっかけと、その後の様子を詠まれた
歌ですが、未だ続いていることに心が痛みます。詠うことでその痛みが薄められ、
「魂鎮め」になるならと歌に表現することをお勧めしてきましたが、未だ続く
「誹謗中傷」の実態に怒りが湧きます。
続ける方の言い分と、それを支持する方の想いも種々あるでしょうが、長きに
わたって、一人の方が苦しく辛い想いをされている事実に、想像力を働かせて
頂きたいと思っています。
ただ、現状の辛さは今までの経緯から十分理解させて頂いていますが、作者
ご自身のためにも「誹謗中傷」の呪縛から、自らを開放する道を歩まれることを
強くお勧めしたいと思います。
また、相手の方がなぜそうするのかを一歩退いて、俯瞰して考えてみましょう。
「相手は変えられないけれど、自分は変えられる」との言葉がありますが、先ず
これらの「負」の情報をあえて見ないこと、一切を無視する事をお勧めします。
こだわりを捨てることは難しい事ですが、それで気分的にはかなり軽くなると
思います。これからも自らも楽しくなる、また、友への励ましとなる歌をお互いに
詠んで参りましょう。
【詞書】びっくりしました。10月16日の午後谷村新司さんが亡くなったことを
知りました。今日びの人であれば「まだ」が付く年齢だと思います。さまざまな曲が
脳裏をよぎり、歌番組等で見た姿が浮かんで来ます。
「ガンダム」好きの私が、谷村さんが手掛けた曲で唯一持っているのが「砂の十字架」
だったりします。私も心からご冥福をお祈りしています。
☆幾つもの名曲作りしミュージシャン
昴輝く空へと旅立つ
☆人生の夕暮れに何を想ったろう
名曲遺しチンペイさん逝く
【詞書】2000年の因縁。最早泥沼も泥沼、悲惨以外の何物でもないパレスチナと
イスラエルの争い…。
どこまで血を流すというのでしょう?…何とか終わらないものなんでしょうか。
☆「“国持たぬ民が創りし国”の民」自ら生むのか「国無き民」を
ちがやねこさん
【解説】
一首目、二首目は、谷村新司さんへの挽歌ですが、自閑さんも谷村新司さんの
「昴」の歌詞と深く共鳴した歌を詠んで頂きました。
作者の詠歌も、「昴輝く空へと旅立つ」「名曲遺しチンペイさん逝く」と歌の
下句に哀悼の深い想いが滲んでいると考えます。
私たちの世代の、青春をともに駆け抜けたメンバーの死は、おっしゃるように
「ショック」であると共に、淋しさと喪失感が大きいですね。
改めて谷村新司さんのご冥福をお互いに御祈り致しましょう。
三首目の歌、パレスチナとイスラエルの争いの根本的な問題を要約することは
困難ですが、あえてまとめると領土問題、難民問題の二つに収斂すると考えます。
作者の詠歌はこの二点と、問題の核心を明確について歌にまとめています。
ただ、歴史的な背景としては、作者もおっしゃるようにユダヤ人が2000年以上の
長い歴史の中で世界に離散し、迫害を受けてきたことが挙げられます。
イスラエル建国は、ユダヤ人が二度と迫害されないための悲願でもありました。
イスラエルは、1948年に建国されたユダヤ人の国家であり、その領土はパレスチナ
の大部分を占めています。
一方、パレスチナは、イスラエル建国によって自らの土地を奪われたとして、
イスラエル領土の一部を自国の領土として主張しています。
さらに、エルサレムをめぐる宗教的な対立が、問題をより複雑にしていると思って
います。
このように問題点が複雑に絡み合う情勢を軽々に論ずることは出来ませんが、いずれ
にしても無辜の民がこれ以上傷つけられ、命を奪われる事態は一刻も早く止めさせ
なければならないと考えます。ウクライナへのロシアの侵略と共に、自らに引き
寄せて事態の推移をウオッチして参りたいと思います。
☆秋晴れの さわやかなる日
戦いの 晴れることなき
雲たなびきし
時の関守さん
【解説】
この歌は自然のもつ平和の美しさと、人間の作り出す戦争という悲劇とを
巧みに対比させています。それはまた、私たちがどれだけ美しい自然を
享受しても、戦争が存在する限り、真の平和は得られないという
メッセージを伝えているように思えます。
この歌は、さりげなく詠まれながらも深い洞察力と、感情に訴える力強さを
持っており、私たちに強い印象を与えてくれる秀歌と考えます。
☆酔芙蓉 未だ咲きつぐ夕暮れに 金木犀の香りほのかに
ポエット・M
【解説】
ひと日花でもあります酔芙蓉は、神無月の中旬になっても、なお咲きつぎ、儚げに
見えるその花のたくましい生命力に、改めて感嘆しました。その花が花びらを
くれないに染め咲き継いでいる夕暮れに、どこからともなく金木犀の香りが仄かに
漂ってきました。その情景を即興で詠ってみました。平板で推敲が足りませんが、
最初の直観を尊重し、そのまま掲載しました。
未だ咲き続ける酔芙蓉と、秋の訪れを予感させる金木犀の香り。その自然と共に
過ぎゆく季節の美しさと、一抹の哀しみを表現できればと思って詠ってみました。
「未だ咲く 酔芙蓉」
「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(12)
「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
4.「短歌の章」 秋拾遺(4)
病得ていのち養なふ昨日今日
夕月見むと丘に来りぬ
夕あらし過ぎてまがきのひとくまに
朱く幽けし からすうりの実
振り出でし秋雨の中に舞ふ胡蝶
亡びに向ふ命かがよふ
「仄かに香る 金木犀」
【短歌入門・質問・提案コーナー】
【投稿外コメント】
自閑さんよりコメントを頂きました。皆さんの学びにもなりますので掲載致します。
糺の森の話題があったので、関連和歌と感想を。
忘れめやあふひを草にひき結びかりねの野辺の露のあけぼの(式子内親王)
下鴨神社の賀茂斎院御所旧跡の看板には、「あふい」とあった。今でも
多分糺す人もおらずそのままか?
石川やせみのを川の清ければ月も流れを尋ねてぞ澄む (鴨長明)
鴨長明は、瀬見の小川を賀茂川の異名と明言しているが、下鴨神社糺の森の
看板の説明文では、糺森を流れる小川としている。
風そよぐ楢の小川の夕暮は御禊ぞ夏のしるしなりける(藤原家隆)
楢の小川は上賀茂なのに糺の森の小川に「楢の小川」の看板が。
偽をただすのもりのゆふだすきかけつつ誓へわれを思はば(平定文)
と言う事で、古来糺の森に偽りはあってはならないので😰
やまとかも海にあらしの西吹かばいづれの浦に御舟つながむ
(賀茂の社の午日歌)
賀茂族の古来から歌い継がれている歌。下鴨神社の手水舎の看板に。
われ頼む人いたづらになしはてばまた雲わけて昇るばかりぞ(賀茂御歌)
寛弘元年十二月七日に藤原高遠の夢に出た歌との事。
立ち出づるなごりありあけの月影にいとどかたらふ時鳥かな(よみ人知らず)
返し
いく千世と限らぬ君が御代なれどなほ惜しまるる今朝の曙(藤原家通)
藤原家通は藤原定家の姉の夫。姉は当時式子内親王に使えていた。とすれば
末っ子の定家に夫婦の歌を入撰圧力?
いくつか下鴨神社付近の看板に有りますので、尋ねてみては?
「未だ咲く 西洋アサガオ」
【運営にあたって】
(1) 投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
(2) おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。なおブログの
字数制限(コード30,000字)によりコメント等編集させて頂く場合もあります。
(3) 口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4) 投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5) 作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6) 掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(7) 掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
了