四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その169)

2025年02月26日 05時56分49秒 | 短歌

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その169) 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。

 ☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致して
     いますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「咲き初める 河津桜」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【短歌説明】浅間山明鏡止水さんご自身の説明です。
 「光る君へ」は昨年12月15日を持って終了致しました。昨年1年間
 源氏物語贈答歌の返歌をやって来ましたが、まだ「明石の帖」まで
 しか到達していません。旬を過ぎて行くテーマに、続けるかどうか
 悩みましたが最後の帖まで続けようと思いました。
「24.薄雲(まつかぜ)明石の君」
冬になり明石の君が姫君と住む大堰は寂しさを増す。源氏は明石の君の
つらさを思いながらも、姫を紫の上の養女にする申し出をする。
明石の君は思い悩むが、娘の将来を考え娘を手放す決心をする。二条院に
引き取られた姫は、はじめこそ悲しんだもののすぐに紫の上になついて
いった。春になると天変地異が相次いだ。それに呼応するかのように
太政大臣、そして、源氏最愛の女性、藤壺の宮がこの世を去った。
源氏は人目につかぬよう御堂に籠もり悲嘆に暮れた。四十九日の法要が
済んだころ、ある高僧が帝に出生の秘密を告白する。天変地異の理由を、
父を臣下とする自身の非礼と結びつける帝は源氏に譲位をほのめかすが、
源氏は固辞する。帝の態度から源氏は秘密の漏洩を察し動揺する。秋、
斎宮の女御が二条院に下がった。源氏は、春秋の優劣を論じつつ恋心を
ほのめかす。女御に好色を厭われた源氏は恋心を自制する。以前と
異なる自分の姿に、源氏は恋の季節が終わったことを自覚する。
〇末遠き 二葉の松に 引き別れ いつか木高き かげを見るべき  明石の君
註)幼い姫君にお別れしていつになったら成長した姿を見ることが
  できるのでしょう
〇生ひそめし 根も深ければ 武隈の 松に小松の 千代をならべむ 光源氏
註)生まれてきた因縁も深いのだからいつか一緒に暮らせるように
  なりましょう
(返歌)
☆姫君は 無邪気に車 乗りこむも 袖をおさえて 明石涙ぐむ
☆宿縁は 深い我が子を 末永く いっしょにくらす 日を夢見るも
                         浅間山明鏡止水さん
【解説】
 「薄雲」では、光源氏と明石の君との関係が感動的に描かれていますが、この
 巻の背景には、光源氏の政治的影響力の高まりと、明石の君との愛情関係の
 深まりがあります。明石の君が愛する我が子の将来を想い、哀しさを押さえ
 つつ、わが子を紫の上へ託す心の揺れも描かれ、源氏物語の中でも味わい深い
 人間ドラマが繰り広げられ、感動的な物語になっています。
 明石の君の歌は、作者の註にもありますが、自分の子供の将来への不安を
 切々と詠っています。「二葉の松」は若い松の木を指し、これが成長して高く
 そびえることを願う切ない母心が表現されています。
 一方、光源氏の歌では、二人の間の子「明石の姫君」がしっかりと根を張り、
 長く繁栄することを願って「気を長くお待ちなさい」と詠われています。
 なお、「武隈の松」は深い根を持つ松の木を象徴しており、子供の成長と繁栄を
 意味しています。これらを踏まえて作者の返歌を鑑賞させて頂きました。
 一首目は、「明石の姫君」が光源氏に引き取られ、迎えの車に嬉々として
 乗り込み、母親も一緒にと無邪気に誘う様をみて「明石の君」が思わず涙する
 場面を詠っています。情景を明確に表し、娘と別れなければならなくなった
 母の哀しみに寄り添った歌となっています。
 二首目は、光源氏の立場から深い縁を信じ、一緒に暮らせる日を待ちましょうと
 詠っています。その後の展開は正にその通りになっていきましたが…、この歌を
 少し整理し詠んでみましたが…、いかがでしょうか。
 【ご参考】
  ★君ともに深いえにしの姫ゆえに ともに暮らせる日は遠からじ

【詞書】妻が発熱したことを詠みました。
☆インフルとコロナの両方陽性に 君三週目ようやく完治す
【詞書】輪島塗のカメラをオークションで見つけて詠みました。
☆輪島塗ミノルタカメラがヤフオクに 欲に眩むももう置き場無し
【詞書】第二寒波の到来を詠ませて頂きました。
☆雨水とて第二寒波が到来す 能登に大雪 心が痛む
                         西BOOさん
【解説】
 今回も、追加分も含めて「奥様の完治」「輪島塗のカメラ」、さらに
 「第二寒波の到来」と三首の歌を詠んで頂きました。
 一首目の歌、奥様が、インフルエンザとコロナに同時に感染された
 とのこと。作者のご心痛も大変なものであった事と思います。
 改めて御見舞い申し上げます。三週間を経て完治したとのことで
 何よりと思います。「ようやく完治す」に作者の安どした思いが
 凝縮し表現されています。作者共々ご自愛の程をお祈り致します。
 二首目の歌、「輪島塗のカメラ」は垂涎物ですが「もう置き場無し」
 と良く決断されましたね。「輪島塗」は湿度管理等、環境保全の
 大変さもありますね。
 三首目の歌は、自然の厳しさと、それに対する想いが巧みに表現されて
 います。「雨水とて」という句は、春の訪れを意味する雨水の季節にも
 かかわらず、第二の寒波が到来するという状況を示しており、驚きと
 戸惑いが率直に表現されています。
 また、状況の具体的な描写により、能登地域の厳しい冬の情景が
 リアルに表現されています。さらに、「心が痛む」という結句が
 効果的で、この歌全体に深みが加わり、自然災害やその影響に対する
 作者の哀しみ、さらに、痛みが伝わってきます。
 この歌は大震災、豪雨と相次ぐ災害に襲われた能登へ想いを寄せ、
 自然の厳しさ、それに対する人々の想いを背景に詠まれています。
 自然現象に対する鋭い感性と、その想いを詩的に表現した印象深い
 歌と感じました。

【詞書】まだ浅き春の様子を三首詠みました。
☆夕照の丘に登れば くれなゐの雲流れゆく春の瀬戸内
☆春光る須磨浦ながめ はるかなるおのころ島のいにしへ想ふ
☆手鏡のうすき埃のそと拭けど 朝の我が顔ぼうとして春
                         みっちっちさん
【解説】
 「浅き春」「光の春」等、早春をテーマに三首詠んで頂きました。
 一首目の歌は、自然の雄大さと時の移ろいを巧みに表現し、特定の
 場所と季節を結びつけることで、作者の感性の煌めきと、その瞬間の
 魅力を高めています。少し詳細に触れさせて頂きますと…、
 上の句の「夕照の丘に登れば」の情景描写を通じて、詠み手が夕方に
 丘に登るという行動が精緻に表現されています。「夕照」は夕日の照る
 光景を指し、詩的な美しさを表しています。
 下の句「くれなゐの雲流れゆく」の「くれなゐ」は鮮やかな紅色を指し
 ますが、夕日の下で赤く染まった雲を描写しています。「流れゆく」では、
 時の移ろいと共に、雲が流れていく様子が詩情豊かに表わされています。
 二首目の歌、春の訪れを感じさせる光の中で、国生みの聖地と伝えられる
 丘がある「おのころ島」を須磨浦海岸から眺めながら、印象深く詠って
 います。その眺望を通じて自然の壮大さと静寂が伝わってきます。さらに、
 作者が自然との一体感を感じつつ、いにしえの物語に想いを馳せる深淵な
 想いを滲ませる歌になっています。
 三首目の下の句に込められた「おかしみ」、洒脱さがいいですね。

【詞書】昨今の世相を詠んでみました。なお、一首目の(の)の重なりが
  気になります。リズム的に如何でしょうか?
☆静かなり 寒の戻りの公園の つららに透ける人影もなし
☆スーパーの値引きタイムを狙ってる 手慣れたカートのサラリーマンも
☆スーパーへ週三回の買い物も食品のみに 生きねばならぬ
                         夕庵さん
【解説】
 今の厳しい世情に触れ、状況を正確に活写されている姿勢に打たれます。
 一首目の歌は、寒の戻りが訪れた静かな公園を描写していますが、
 「の」の重なりについてお訊ねがありました。「の」の繰り返しは歌に
 リズムを生み出し、しっとりとした静寂に深みを与え、歌として成功して
 いると考えます。この件はご参考として文末に私見を交えて記します。
 下の句の「つららに透ける人影もなし」は、視覚的な効果を生み出して
 います。また、つららが太陽の光を受けて透き通る様子を描き出し、
 その中に人影がまったく見えないという寂寥感を強調しています。この
 静寂と無人の風景が、一層の寒さと冷たさを感じさせます。
 二首目の歌、サラリーマンの退勤時間帯に合わせて、売り切るために
 「値引き札」が貼られるスーパーがかなり存在します。奥様からの
 依頼か、役割分担かは判りかねますが、詠まれているような
 「手慣れたカート」を操るスーツ姿の方も散見されます。かく申す私も、
 現役の時代、定時に帰れる日に細君の依頼で新橋のスーパーへ直行した
 経験があります。値上がり品目が二年連続で一万件を超える状況の中で、
 私達庶民の「生活の知恵」の実態を、詠歌として残していくことも
 大切な「時事詠」かと思います。

 なお、短歌において「の」の繰り返しは、次のような効果を生み出すことが
 できます。
  ・リズムの強調:同じ音を繰り返すことで、詩全体にリズム感が生まれ、
          読み手に一定のテンポを提供します。
  ・情景の描写 :「の」を繰り返すことで、情景や想いが連続的に描かれ、
          絵画的な効果を生み出します。
  ・想いの強調 :同じ表現を繰り返すことで、想いが増幅され、歌の中で
          強調されます。

     「咲き初める 白梅」

【詞書】雪国二首
☆ふるさとは
  まだ雪やまず
  泣けとごとくに

  静かにしんしん
     しんしん

☆誰も歩かない道をあるく
  人のいないふるさとを

   寒い寒い
                         自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 石川啄木は、故郷の近所(とは言っても80km離れているが)なので、
 地元の姉の嫁ぎ先に遊びに来て詩を書いているし、渋民駅、盛岡駅、
 好摩駅などには、啄木の短歌が掲示されており、子供の頃から慣れ
 親しんでいて、最初に読んだ歌集は、一握の砂だった。
 大人になって、一握の砂を調べてみると、啄木は、金田一京助の家の
 2階に居候して、その有名な短歌は、寝転がって「暇な時」の数日で
 出来た物。歌の女神が正に舞い降りたと言える。
 ネタバレされるとがっかりされる方もおられるが、短歌歌集を読む時、
 この短歌の凄さが分かります。
 本歌は、
  やはらかに柳あをめる
  北上の岸辺目に見ゆ
  泣けとごとくに
 実家に帰省途中、盛岡駅前には、歌碑があります。
  ふるさとの山に向ひて
  言ふことなし
  ふるさとの山はありがたきかな

 今見ると、前に作った
  故郷の雪はまだ止まず
  つぎつぎ舞い落ちる
  そこにいる人に
    春を
 と一二句がほぼ同じだった。才能の無さですね。
 二首目は、実家の法事も終わり、懐かしい所を歩いてみたが、人っ子一人
 歩いておらず、1m50cmの積雪が壁となって、人を寄せ付け無いです。
【解説】
 作者の短歌説明にもありますように、啄木は、1910年10月4日に東雲堂書店
 と出版契約を結び、短期間で
歌集を再編集し、当初の題を変え『一握の砂』
 にしました。
この時期、啄木は経済的にも精神的にも苦境に立たされており、
 妻・節子の
出産費用を得るために歌集の出版を急いでいたとも言われています。
 一首目の歌は、啄木の「やはらかに柳あをめる・・・」の本歌取りとの事
 ですが、豪雪に閉ざされる故郷の雪景色のもつ底知れない厳しさ、切なさを
 詠って本歌を超える世界観を表現していると感じます。「泣けとごとくに」
 という句は、自然の厳しさが人の想いと共鳴し詩的な深みを醸し出しています。
 また、「静かにしんしん しんしん」という繰り返しは、降り続く雪の音や
 静寂な風景を強調し、視覚的にも聴覚的にも豊かなイメージを与えています。
 また、このリズム感は、歌全体に穏やかな雰囲気をもたらします。
 二首目の歌は、まさに「1m50cmの積雪が壁」となる故郷の道を淡々と歩む
 作者の姿が思い浮かびます。人を寄せつけない現実に「寒い寒い」と言い
 ながらも、その状況を受け入れ、むしろ楽しんでしまう作者の懐の深さを
 感じさせる歌と感じます。
 「才能の・・・」と謙遜されていますが、本歌の甘さを超える才能の冴えも
 感じられる二首の歌と考えます。

【詞書】2月19日に、ヤクルトスワローズの球団マスコット「つば九郎」の中に
  入っていた球団のスタッフの方が亡くなられたと発表がありました。
  '94年に球団のマスコットとして登場して30年余り、ずっとお一人の
  スタッフさんが務められてたということだそうです。「つば九郎」=中の
  人の、ちょっと辛辣でも人は傷つけないコメントは、時に他球団の
  ファンである私達をも笑わせ、頷かせていました。
  スワローズの選手たちに愛され、他球団の選手へのリスペクトや
  思いやりも忘れなかった「つば九郎」さんの“中の人”
長いこと
  楽しませていただきありがとうございました。

  お疲れ様でした。(…トラッキーの次に)大好きでしたよ。
  …謹んでご冥福をお祈りいたします…。
☆秀逸な“フリップ芸”の「つば九郎」
         ウィットに富む“中の人”逝く
【詞書】風邪ひきました。😥
  22日あたりから怪しくなり、23日には完全にひいていました。
  23~24日は咳をすると気道の方から臭いが上がってきて、
  いっぺんこれはどういう状態なのか、スマホでではありましたが
  調べてみると、病原菌を迎え撃って死んだ白血球の死骸が
  腐敗した臭いだとありました。そーかぁ…白血球さん頑張って
  くれてたんや…と、アニメ版「はたらく細胞」の白血球さんを
  思い出して「有り難いなあ~」と感じ入っておりました。今日25日は
  咳はしても臭いはしません。多少ピークは過ぎたのかなあ…。…で、
  午前中に姉から「ちょっと手伝いに来て」の電話がありましたが、
  スマホの向こうの姉も思いっ切り風邪っぴきでした。「(母に)絶対に
  移しなや!」と言われましたが、そもそも私は母から風邪を貰った
  可能性が高いんですけどね…。(母は具合が良くなって咳き込む
  ことも殆どなくなっています)
☆風邪引いた 咳に寒気(さむけ)に熱、鼻水
          白血球よ頑張ってくれ
☆母に風邪 絶対移すなと厳命す
          電話の向こうの姉も風邪声
                         ちがやねこさん
【解説】
 今回は、「つば九郎」と、「風邪」をテーマに三首詠んで頂きました。
 一首目の歌、作者の詞書にもありますように「スワローズの選手たち
 に愛され、他球団の選手へのリスペクトや思いやりも忘れなかった」
 「つば九郎」さんは、稀有な「球団マスコット」だったと思います。
 この「中の人」に寄せて詠まれた歌には、作者の愛情が溢れています。
 「つば九郎」のもつ「ウィットに富む」を詠みこんだ感性が素敵です。
 謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
 二首目、三首目の歌、「白血球よ頑張ってくれ」「姉も風邪声」に、
 表現の工夫が感じられ、さらに悲壮感に陥らず、風邪に負けない
 前向きな姿勢と、意気のこもった力強い歌と考えます。
 なお、立春寒波に続く、第二波寒波で体調を崩す方が続出している
 ようですが、作者も、お姉様もお風邪をめされた様子でお見舞い
 申し上げます。くれぐれもご自愛の程をお祈り致します。

☆艶めきし香りに遠きつましさよ 沈丁の花浅き春呼ぶ
                         ポエット・M
【解説】
 雨水を過ぎても相次ぐ寒波に襲われ列島も冷え切ってしまいましたが、
 ようやく寒波を凌ぎ少し春らしい温かさが戻ってきました。そんな日の
 夕闇の底から微かな沈丁花の香りが漂ってきました。寒波のせいか
 例年より少し開花が遅れましたが、甘やかで官能的でもある確かな
 沈丁花の香りでした。
 濃い紅のつぼみが一転して白い花となる沈丁花。どんな厳しい冬の季節
 にも必ず春が来ることを、いち早く香り立ち慎ましくも確かに告げる花。
 そんな凛とした花の姿と香り立つ様を詠んでみました。


     「咲き初める 沈丁花」

「一握の砂」石川啄木 鑑賞(7)

 「一握の砂」から、三首づつ短歌を抄出し紹介させて頂きます。
  抒情短歌の原点を味わいつつ、学んで参りたいと思います。
  なお、私の師でありました野村泰三、冷水茂太両氏の師、土岐善麿
  (土岐哀果)は、石川啄木の遺稿刊行に尽力するなど、啄木の才を
  認め、お互いにリスペクトするなかでした。
  三行分かち書きのスタイルは、土岐哀果のローマ字歌集『NAKIWARAI』
  をヒントにしたとされています。

   いと暗き
     穴に心を吸はれゆくごとく思ひて
       つかれて眠る

   こころよく 
     我にはたらく仕事あれ
       それを仕遂げて死なむと思ふ

   こみ合へる電車の隅に
     ちぢこまる
       ゆふべゆふべの我のいとしさ

【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】

 fumiel-shimaさん へのポェット・Mの返答コメント
 いつも、水曜サロンと、そのメンバーへの温かな励ましを篭めた
 コメントを頂きありがとうございます。今回のコメントもサロンに
 集う皆さんへの大いなるエールのコメントとなります。
 なお、fumiel-shimaさんは「歌は詠めない」と謙遜なされますが、
 私達より歌を深く鑑賞され、その真髄を正確に把握されていると
 常々感じてきました。
 また、「ひたひたとさざ波が岸辺を打つように静かに、また時には
 大きなうねりとなって」等の表現に触れますと、まさにそのまま、
 散文詩のフレーズとも感じ、私達もさらに表現を磨かねばとの
 想いにさせられます。

 「絵合(うたあわせ)」に触れて頂きました。Kenさんへの解説の
 中で書かせて頂きましたが、この雅な「競技」は源氏物語で初めて
 出てきたもので紫式部の「発明」とも言われています。絵が堪能な
 光源氏が、人生後半の巻き返しを図る起点ともなった競技が紫式部の
 発明であったことは興味深くもあり、物語作家としての紫式部の
 アイデアのひらめきと、凄さを感じます。

 なお、それぞれの方の歌と、私の拙い解説まで熟読して頂き恐縮して
 います。このような方がおられることは心強い限りです。
 私にとっても皆さんの歌に学びながら、歌の世界が作者も含めて
 多くの方に、こんな視点からも味わったらいかがでしょうかとの、
 ご案内が出来ればと思いつつ拙い文を書かせて頂いています。
 時には作者の意図を十分理解できないまま申し上げることもあり、
 作者の方にも申し訳ない思いもありますが…。
 ただ、古今集から整ってきたと言われる「やまとことば」の繊細さと、
 優美さ、それゆえのしなやかさの持つ強さ。これは時代の荒波の中
 でも、磨かれ日本語の底流をなし、かつ支える言語のいしずえを
 築いてきたと思っています。その一翼を短歌は間違いなく担って
 きたとも考えています。
 これからも、このようなコメントをお寄せ頂ければ嬉しいかぎりです。

【運営にあたって】
 (1)投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
  なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2)おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
  なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
  場合もありますのでご容赦願います。 詞書は一首200文字以内にまとめて
  頂きたくご協力願います。
 (3)口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
  仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4)投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。 皆様から感想等頂ければ
   幸いです。
 (5)作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6)掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7)掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                    了


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ポエット・Mさんへ (西BOO)
2025-02-26 06:28:14
おはようございます。
早速、三首出詠させて頂きたいと思います。

各地の大雪を詠ませて頂きました。
積雪の記録更新あちこちで 異常気象の影響ならむ

もうすぐ春だと思い詠ませて頂きました。
雨水とて雪のちらつく如月も お水取りはもう目の前に

アメリカのトランプを詠ませて頂きました。
何よりもロシアの味方トランプよ お前の偉大はこういうことか

よろしくお願い致します。
返信する
Unknown (みっちっち)
2025-02-26 06:33:53
おはようございます
「梅の花」で三首、出詠いたします。

⭐️咲き満ちて色を極むる梅の花 妣(はは)と眺めし いのちの輪廻

⭐️歌碑守のごとく白梅匂ひけり 小雨に色をうつして静か

⭐️紅ほのと白ほのぼのと梅の花 青空に色交差して美(は)し

よろしくお願いいたします。
返信する
短歌投稿 (knsw0805)
2025-02-26 08:45:40
25年2月26日分短歌を水曜サロン168に午前3時に投稿いたしました。よろしくお願いします。
返信する
Unknown (575)
2025-02-26 17:02:49
 非常に多彩な四季の彩りを皆さま
お詠みになられておりますね

 この度は当575ブログへ

https://blog.goo.ne.jp/575

アクセスリアクションのみならず
フォローまでして下さり嬉しく
思っております。

今後ともどうぞよろしくお願い
いたします(^.^)(-.-)(__)
感謝、、(*´∀`)♪575
返信する
今週の詠草です。 ( 夕庵)
2025-02-26 17:40:06
如月三首

☆わが影を踏みしめながら如月の 孤高の月よ ともに帰らむ

☆降る雪に閉じ込められし鯖街道 「花折」に食ぶ鯖寿司冷たし

☆雰囲気の悪(あ)しき男とすれ違う 思わず構える日傘なれども

よろしくお願いいたします。
返信する
Kenさんへ (ポエット・M)
2025-02-26 19:30:48
Kenさん こんばんは。

いつも、早々に「水曜サロン」へ投稿頂きありがとうございます。

本作品の歌評、解説等は3月5日付け、「水曜サロン (その170)」へ
掲載させて頂きます。

これからもよろしくお願いします。
返信する
西BOOさんへ (ポエット・M)
2025-02-26 19:32:48
西BOOさん こんばんは。

いつも、早々に「水曜サロン」へ投稿頂きありがとうございます。

本作品の歌評、解説等は3月5日付け、「水曜サロン (その170)」へ
掲載させて頂きます。
これからもよろしくお願いします。
返信する
みっちっちさんへ (ポエット・M)
2025-02-26 19:34:05
みっちっちさん こんばんは。

いつも、早々に「水曜サロン」へ投稿頂きありがとうございます。

本作品の歌評、解説等は3月5日付け、「水曜サロン (その170)」へ
掲載させて頂きます。
これからもよろしくお願いします。
返信する
♪575さんへ (ポエット・M)
2025-02-26 19:36:34
♪575さん こんばんは。
ご丁寧なコメントをお寄せいただき恐縮しています。

こちらこそ、今後ともどうぞよろしくお願い致します(^.^)

「春暁に 光って応える 備蓄米」の575は詩情もあり、少し皮肉もありで
素敵な「俳句」になっていますね。
「春 眠 不 覚 暁」の本歌取りかも知れませんが、本歌を超えています。

短歌等はおやりになりませんか。投稿は歓迎します。
これからもよろしくお願いします。
返信する
夕庵さんへ (ポエット・M)
2025-02-26 19:38:50
夕庵さん こんばんは。

いつも、早々に「水曜サロン」へ投稿頂きありがとうございます。

本作品の歌評、解説等は3月5日付け、「水曜サロン (その170)」へ
掲載させて頂きます。

これからもよろしくお願いします。
返信する

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