四季の彩り

季節の移ろい。その四季折々の彩りを、
写真とエッセーでつづって参ります。
お立ち寄り頂ければ嬉しいです。

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その168)

2025年02月19日 06時53分08秒 | 短歌

第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その168) 短歌の投稿を歓迎します!!

 ☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
 ☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。

 ☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致して
     いますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
     第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
     第二部 「ネット短歌」       :返歌専用です。
 
 「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
 詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
 短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
 短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
 皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。


     「咲き初める 白梅」

「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」

【短歌説明】浅間山明鏡止水さんご自身の説明です。
 「光る君へ」は昨年12月15日を持って終了致しました。昨年1年間
 源氏物語贈答歌の返歌をやって来ましたが、まだ「明石の帖」まで
 しか到達していません。旬を過ぎて行くテーマに、続けるかどうか
 悩みましたが最後の帖まで続けようと思いました。
「23.松風(まつかぜ)明石の君」
 かねてより造営中であった二条東院が完成し、源氏は西の対に花散里を
 住まわせた。明石の君を東の対にと考える源氏だが、明石の君は身の程を
 思い決心できない。そこで明石の入道は大堰川のほとりに娘を住まわせる
 ための家を用意した。明石の君は、入道と涙ながらに今生の別れをし、
 娘とともに移り住んだ。口実をつくり紫の上の不満をかわした源氏が
 明石の君を訪れる。三年ぶりに再会したふたりだが、源氏は成長した
 我が子の将来を思い描く。二条院に戻った源氏は紫の上に明石の君との
 娘の養育を持ちかける。子どもが好きな紫の上は満更でもない様子だった。
〇契りしに 変はらぬ琴の 調べにて 絶えぬ心の ほどは知りきや 光源氏
註)約束したとおり、音色が変わらない琴の調べのような心変わりしない私の
  気持ちをお分かりいただけましたか
〇変はらじと契りしことを頼みにて 松の響きに音を添えしかな  明石の君
註)変わらないと約束なさったことを信じて 松風の音に泣き声を添えて
  待っていました
(返歌)
☆永久に 離れることは できないと 美しくなった 明石の君を
☆光源氏 心残りの 宴会に 明石の君と 別れを惜しむ
                         浅間山明鏡止水さん
【解説】
 「松風」の帖は、作者の説明にもありますように、明石の君が京都に戻り、
 光源氏と再会し、二人の関係が深まっていく様子、さらに二人の間に
 生まれた、娘「明石の姫君」の成長と、その美しさが都中に知れ渡る様子が
 描かれています。
 また、自然の風景や、貴族社会の風習、人物の心理描写、特に明石の君や
 紫の上の心の揺れ、光源氏への思いが詩情豊かに描かれています。この章は
 源氏物語全体の中でも特に印象的な一章で、紫式部の筆の冴えが特に
 感じられます。
 大堰邸で再開した明石の君は、明石時代よりも美しさに光彩が加わり光源氏に
 とっても離れがたい人になっていたと考えます。
 これらの背景をを踏まえて、作者の返歌を鑑賞させて頂きました。二首の歌は
 いずれも光源氏の立場から明石の君への思いが詠まれています。さらに一歩
 踏み込んで光源氏、明石の君の立場から詠ってみましたが…。
【ご参考】
★再びにまみえし君は艶やかに 離さぬことを永遠に誓いし
★松風の音色寂しく ひびくとも 君と契りし 想い秘めもつ

【詞書】ニュースで福島県の大内宿の雪まつりを見て詠ませて頂きました。
   (参考)https://photonavi-shimogo.jp/pickup/1771
☆吹雪けども 大内宿の雪まつり どか雪の中のライトアップ
【詞書】ホームセンターで寒梅を買った事を詠ませて頂きました。
☆庭の梅ふふむも開花の気配なし 待てずにコメリで寒梅を買う
【詞書】八潮市の事故で詠ませて頂きました。否(いな)は
  何故なかったかという疑問の意味で詠ませて頂きました。
☆八潮市の陥没事故で運転手 事故の直後の救出や否
                         西BOOさん
【解説】
 今回も「大内宿の雪まつり」「寒梅」「八潮市の陥没事故」と最新の
 時事も含めて三首の歌を詠んで頂きました。
 一首目の歌、福島県大内宿の冬の風物詩、第39回大内宿雪まつりは
 令和7年2月8日、9日に開催されました。昨年の4倍近い雪が積もり
 いくつかのイベントの変更を余儀なくされたとのこと。それでも
 約50基の雪灯籠に灯がともされ、雪の中に幻想的な光景が浮かび
 上がりライトアップと相まって詠まれているように、多くの人々の
 感動を誘ったとのことです。「どか雪の中」の祭りの様子が素敵に
 詠まれ、共感を誘います。
 三首目の歌、今、全国の自治体で直面している、インフラの老朽化
 対策と、その財政措置と言う構造的な問題もありますが…。下の句の
 「事故の直後の救出や否」の表現に、静かな告発の想いが込められて
 います。このような冷静な詠みに込められた「怒り」の想いを、
 私達も共感をもって見つめていきたいと思います。

【詞書】「早春」で三首、出詠いたします。
☆日のかけら探し集めて早春の 賀茂川べりに君と語りぬ
☆早春の朝日へ窓を開け放ち 卓に広げる花柄クロス
☆早春の光集めて砂の城 作り上げむと 暮るるまで子ら
                         みっちっちさん
【解説】
 「早春」は喜びの季節とも言われていますが、俳句では「浅き春」等の語も
 よく見かけます。春の訪れとともに散りばめられた光の美しさを三首の歌に
 詠みこんで頂きました。
 一首目の歌は、自然と作者の想いがうまく融合し、シンプルでありながら
 情趣深い情景を表現しています。先ず、上の句の「日のかけら探し集めて」
 という表現がとても詩的です。日の光を「かけら」として捉えることで、
 春の訪れとともに散りばめられた光の美しさを感じさせます。また、下の句の
 「早春の賀茂川べり」というフレーズが、場所の特定と季節を明確に示して
 います。春の訪れを感じさせるこの場所は、心の安らぎや新たな始まりを
 象徴しているように感じられます。さらに、「君と語りぬ」という結句が、
 会話の温かみを暗示し、賀茂川べりでの君との語らいが、歌全体に深い
 想いと、二人の緊密な関係性を醸し出しています。
 二首目の「早春の朝日」と「花柄クロス」の響き合いが素敵です。

【詞書】難しい時事詠に挑戦しました。
☆突然に落とし穴へと車ごと 天地異変に言葉をなくす
☆夜を徹しドローン、カメラの捜索も なす術もなく断念したり
☆キャビンには人の姿確認すも 命のことは黙して語らず
                         夕庵さん
【解説】
 八潮市の陥没事故は今まさに現在進行形ですが、このホットな事象について
 斬新な視点から、時事詠として三首詠んで頂きました。
 三首目の歌は、重い現実を鮮明な映像として描き出しています。キャビンに
 人がいる姿を確認するものの、命の有無については黙して語られない状況に
 悲しみとともに、静かな怒りも滲んでいるかに感じます。
 八潮市の陥没事故の緊迫した状況と、その後の経緯を冷静にみつめ描写して
 います。目の前にあるリアルな状況と、その裏に隠された深い想いや無力感を
 対比させる
ことで、事故の実態の深刻さや、絶望感を改めて浮き彫りにして
 います。
この詠み方は、事故や災害の現実とその背後にある人々の想いを
 巧みに捉えて
おり、印象的な歌になっています。

 なお、上の句は「キャビンには 人を確認するものの」との表現ではいかが
 でしょうか。原作に比べリズム感に欠けますが‥・。
 一首目と、二首目の歌の、緊迫感に満ちた事故の写生が見事です。


     「咲き初める サクラソウ」

【詞書】タクシー数
☆1729
 女神が舞い降りた時
   花も風も数字となる
                         自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
 インドの天才数学者シュリニヴァーサ・ラマヌジャンの伝記映画
 「奇蹟がくれた数式」(2015年イギリス)という映画を、いつもblogを拝見
 している方が紹介していました。
 ラマヌジャンは、高校では全科目で成績が悪く、高等数学の正式な教育は
 受けていなかったが、ある受験用参考書を読んで、数字に興味を持ち、数学に
 没頭したそうです。大学でも成績は悪く中途退学してしまったが、やっと
 就職した港湾事務所の上司の理解も得て独学で数学の研究を続け、その
 研究成果をイギリスの高名な数学者達に送り、ケンブリッジ大学の
 ゴドフリー・ハーディの目に止まり、彼をケンブリッジ大学に招聘したが、
 イギリスでの生活に馴染むことができず、やがて身体的な衰弱を来たして
 病気を患い、インドへ帰国後、32歳の若さで病死したそうです。
 タクシー数とは、ラマヌジャンが入院していた時、見舞に行ったハーディが
 乗って来たタクシーのナンバーで、ハディは、「乗ってきたタクシーの
 ナンバーは1729だった。さして特徴のない数字だったよ」これを聞いた
 ラマヌジャンは、すぐさま「そんなことはありません。とても興味深い
 数字です。それは2通りの2つの立方数の和で表せる最小の数です」
 1729 = 12^3 + 1^3 = 10^3 + 9^3
 このタクシー数の説明を何度も読んだが理解出来ず、世の中には、天才って
 いるんだなあ?と言う事だけ理解出来ました。たぶん電卓を持っていても、
 小生には無理😰。
【解説】
 シュリニヴァーサ・ラマヌジャンは、その短い生涯の間に「分割式」
 「ラマヌジャン素数」をはじめ、独自に3,900近くの方程式等の結果を
 まとめ上げ、数学の分野で数多くの今日につながる重要な業績を残して
 います。これらの業績は彼の直感的な発見を含めて、今でも多くの
 数学者に多大な影響を与えているとのことです。
 詠われている「1729」は、「タクシー数」と呼ばれ、彼の優れた直感的な
 発見の事例となるものです。作者の歌は、数学的な概念と詩的な表現を
 巧みに組み合わせ、深い印象を
与えとてくれます。
 上の句の「女神が舞い降りた時」で、「女神」が登場することで、短歌に
 神秘的な雰囲気が加わり、女神が現れる瞬間には、何か特別なことが
 起こる予兆を感じさせます。さらに、下の句の「花も風も数字となる」
 では、自然と数学が融合する美しいイメージを描き、花と風が数字に
 変わる瞬間を描写することで、歌全体に詩的な情緒をもたらしています。
 今回も作者は、数論における興味深い性質の一つを詩的に表現し、短歌に
 結実させました。この手腕を讃えるとともに、作者の短歌表現における
 挑戦的な試みに拍手を送りたいと思います。

【詞書】2月16日(日曜日)、米メジャーリーグ大谷選手所属のドジャースVS
  今永選手所属のカブスの、日本(東京ドーム)での開幕戦のチケットの
  一般発売が、12時からチケットぴあ、ローソンチケットなどであったとの
  事で、その顛末がニュース番組やらでやっていました。家族で…という方々
  も多く、中には
「お祖父ちゃんお祖母ちゃんにも頼んでます」と、なるべく
  人数を増やして
…なんていう方も…。いやはや、お疲れさまでした。回線が
  繋がったけど
〇〇万人待ちとかべらぼうな人数のキャンセル待ちだったり
  して、テレビ
見ていて「ひゃああ~😅」しかなかったです。皆様本当に
  お疲れさまでした。そして当たった方はどうぞ、日本人選手が5人も
揃い、
  各チームのスター選手が活躍する(であろう)ボールゲームを存分に
楽しんで
  来て下さい。

☆狭き門メジャーリーグの開幕戦
    チケット争奪
      悲喜こもごもなり
【詞書】2月15日に、北朝鮮による拉致被害者である有本恵子さんのお父様の
  有本明弘さんが96歳で亡くなられたそうです。
  16日には、拉致被害者家族の「家族会」と支援団体の「救う会」との合同会議が
  有り、横田めぐみさんのお母様の早紀江さん、めぐみさんの弟さんで
  「家族会」の代表者の拓也さんが出席されていました。「家族会」に所属する
  拉致被害者の親ごさんは、横田早紀江さん唯一人になられたということです。
  昨日17日のニュースで、有本明弘さんの訃報を嘆く横田早紀江さんを見ました。
  (私はめぐみさんと同世代ですが)母は早紀江さんと同じ年齢なのでその
  肉体的な負担などは何となくでも推し量れます。気力も体力も削られて
  ゆく日々で、哀しみを同じくする“同志”を喪ったのはお辛い事だと
  お察しします。16日の合同会議でも、「親世代が存命中に帰国」という文言を
  入れた署名用紙で5月に署名運動をすると決定したそうです。
  どうか、引き離された家族が再び会えて拉致された方々の帰国が実現します
  ように…。…心から有本明弘さんのご冥福をお祈り致します…。
☆我が子との 再会願いて闘いし
     拉致被害者の親また一人逝く…
【詞書】2月17日のとっ…ぷりと日が暮れた7時前あたり。買い物に行った帰りに
  西の空を見ると少なくとも30~40度位(もうちょいあるかも…)の高さに、
  金星がめちゃ
めちゃ明るく光っていました。
  何でも今頃は最大級の光度なんだとか。金星も月のように満ち欠けする
  とかで、かなり今は丸に近いんでしょうか…。(その辺、NHKの土曜日深夜帯の
  アニメ「チ。-地球の運動について-」の中でオグジーという青年が金星を
  見て言った台詞「満ちてろ!」を思い出しました)ここんとこ、金,木,火星が
  見られます。星座に光るお馴染みの一等星達も素敵ですが、地球にとっては
  “太陽系の家族”の惑星さん達をみるのも楽しいものです。
(惑星と月や惑星
  同志の接近もあったりして)。

☆金星が夕暮れの空に明るくて
     胸に留(とど)まるその輝きが
                         ちがやねこさん
【解説】
 今回は、「開幕戦 チケット争奪」「有本明弘さん」「金星の耀き」について、
 作者らしい独特の切り口から味わいに満ちた歌を詠んで頂きました。
 一首目の歌、米メジャーリーグの開幕戦が日本(東京ドーム)で行われますが、
 そのチケットの一般発売が2月16日正午から始まりました。詠まれているように
 「チケット争奪」戦が始まり、「狭き門」にアクセスが集中しました。
 この熱狂にも似た争奪戦の状況を冷静に表現し「悲喜こもごもなり」の結句に
 収斂させた手並みは見事と考えます。ただ、このチケットが何十倍もの値段で
 転売されている事実と、今の日本の現状を憂えるものです。
 二首目の歌、「拉致被害者の親」として我が子を取り戻す運動に、自らの
 半生をかけて取り組んできた有本明弘さん。その悲願の達成をみることなく
 身罷りました。その無念さは「家族会」の方々はもとより、支援された方、
 さらには私達共通の想いとも感じます。
 拉致被害者の親ごさんは、横田早紀江さん唯一人になられた今、「親世代が
 存命中」に、拉致された家族の帰国を勝ち取る取べく、取組みを強め、早める
 行動を政府にも促していくことが必須と考えます。
 改めて、有本明弘さんのご冥福をお祈り申し上げます。
 三首目の歌、詠まれていますように、2月15日に金星は-4.9等級という非常に
 明るい光度に達し、夕方の西の空で「宵の明星」として輝いていますね。
 金星は地球の内側を公転する「内惑星」であり、作者の詞書にもありますように
 地球との位置関係によって太陽の光が当たっている面の見え方が変わります。
 そのため、地球から見ると金星は月のように満ち欠けを繰り返しますが、
 2月中旬の最大光度の頃の金星は、4分の3程度欠けた三日月のような形をして
 居るとのことです。作者のように、明るさを増した金星を眺めながら
 「胸に留(とど)まるその輝きが」と詠ってみるのもロマンチックですね。

☆移り香の気配まとうか蝋梅の 梢の果てに スノームーン浮く
                         ポエット・M
【解説】
 今月は2月12日に満月を迎えました。2月の満月は「スノームーン」とも
 呼ばれます。先月から咲き始めた蝋梅も咲き満ちて、いよいよ散り時を
 迎えていますが、未だ咲き初める枝もあり、残り香とも感じる微かな
 芳香を漂わせています。その蝋梅の梢の果てに、2月の満月が浮かび
 煌々と輝いていましたが、その光景を詠んでみました。
 ただ、雪のないこの地では「スノームーン」の名称にちょっぴり違和感も
 感じます。しかし、未だ豪雪に悩まされている皆さんにとって、この
 満月の冷たい輝きはどのように移ったでしょうか…。


     「咲き満ちる 蝋梅」

「一握の砂」石川啄木 鑑賞(5)

 「一握の砂」から、三首づつ短歌を抄出し紹介させて頂きます。
  抒情短歌の原点を味わいつつ、学んで参りたいと思います。
  なお、私の師でありました野村泰三、冷水茂太両氏の師、土岐善麿
  (土岐哀果)は、石川啄木の遺稿刊行に尽力するなど、啄木の才を
  認め、お互いにリスペクトするなかでした。
  三行分かち書きのスタイルは、土岐哀果のローマ字歌集『NAKIWARAI』
  をヒントにしたとされています。

    ふるさとの父の咳する度に斯(か)く
      咳の出づるや
        病めばはかなし

    わが泣くを少女等きかば
      病犬の
        月に吠ゆるに似たりといふらむ

    何処やらむかすかに虫のなくごとき
      こころ細さを
        今日もおぼゆる

【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】

 ―今回も感嘆、感激、感動の渦の中に・・・ ―
 fumiel-shimaさんからのコメントです
 冗長なコメントで申し訳ありませんが・・・
 「水曜サロン」の皆さんの詠まれた短歌に接し、短歌の詠めない私が
 その感想などを軽々しく口にするのはおこがましいと思いながらも
 思わず『あっ』と気づくことや『共感』、『自分では言い表せない言葉』、
 『心振るえるような・・また心揺さぶられるような思い』などが時には
 ひたひたとさざ波が岸辺を打つように静かに、また時には大きなうねりと
 なって私の胸に打ち寄せるのです。
 これらの大小さまざまな感動は「何が?」「どうして?」「どこから?」
 などといつも考えさせられます。
 そして皆さんが詠われた歌の言葉や文字の表記が視覚で伝えるもの、
 その音の響きから感じ取れるものなどを思うと私自身もいつしか
 その場にいるような感覚になるのです。

 そして・・皆さんの歌とポエットMさんの解説でいつも日本語の美しさを
 あらためて知る思いになります。
 一つの言葉にいくつもの表記や言い方があり、それが短歌のわからない
 私にも少しは理解出来て、その光景や情景が頭の中に描かれ、瞼に浮かんで
 くると本当に幸せな気持ちになるのです。
 今回も「絵合」という言葉から発想がその情景と内に秘めたる心情の
 ようなものへ飛んでその気持ちまでもを感じさせられたような気が
 しましたし、ポエットMさんの「流謫」という普段はあまり使われない
 ような言葉もこの情景にはぴったりだと感じました。

 ポエットMさんの解説にもありました「日暮れまで」の「まで」の
 持つ意味や伝統の色でもある薄紅(うすくれない)という言葉と
 そのかなを「くれなゐ」と表記されたことにも感動を覚えました。
 さらに「寒空」と「凍空」の使い分けや「密やかな匂い零して」の
 「ひそやか」や「こぼして」を漢字表記にすることによる緻密で
 繊細な感性には本当に学ぶべきものが多いと感じ入りました。

 今回も皆さんにそれぞれジグソーパズルのピースを順序良く、
 しかるべきところに綺麗にピッタリと納める技を見せて頂いたような
 驚きと幸せ感に浸ることが出来ました。

 fumiel-shimaさん への返答コメント。
 このコメントは本ブログの字数制限のため、次週に掲載させて頂きます。

【運営にあたって】
 (1)投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
  なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
 (2)おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
  なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
  場合もありますのでご容赦願います。 詞書は一首200文字以内にまとめて
  頂きたくご協力願います。
 (3)口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
  仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
 (4)投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。 皆様から感想等頂ければ
   幸いです。
 (5)作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
 (6)掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
 (7)掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
                    了


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短歌投稿 (knsw0805)
2025-02-19 07:15:13
25年2月19日分短歌を午前2時8分に「水曜サロン167」に投稿いたしました。よろしくお願いします。
返信する
ポエット・Mさんへ (西BOO)
2025-02-19 07:15:13
おはようございます。
早速、二首出詠させて頂きたいと思います。

妻が発熱したことを詠みました。
インフルとコロナの両方陽性に 君三週目ようやく完治す

輪島塗のカメラをオークションで見つけて詠みました。
輪島塗ミノルタカメラがヤフオクに 欲に眩むももう置き場無し

よろしくお願い致します。
返信する
Unknown (みっちっち)
2025-02-19 07:17:56
おはようございます
まだ浅き春の様子を三首詠みました。

⭐️夕照の丘に登れば くれなゐの雲流れゆく春の瀬戸内

⭐️春光る須磨浦ながめ はるかなるおのころ島のいにしへ想ふ

⭐️手鏡のうすき埃のそと拭けど 朝の我が顔ぼうとして春

よろしくお願いいたします。
返信する
今週の詠草です。 ( 夕庵)
2025-02-19 10:22:23
おはようございます。

昨今の世相を詠んでみました。

☆静かなり 寒の戻りの公園の つららに透ける人影もなし

(の)の重なりが気になります。
リズム的に如何でしょうか?

☆スーパーの値引きタイムを狙ってる 手慣れたカートのサラリーマンも

☆スーパーへ週三回の買い物も食品のみに 生きねばならぬ

前作の添削ありがとうございました。

よろしくお願いいたします。
返信する
Kenさんへ (ポエット・M)
2025-02-19 12:20:40
Kenさん こんにちは。

いつも、早々に「水曜サロン」へ投稿頂きありがとうございます。

本作品の歌評、解説等は2月26日付け、「水曜サロン (その169)」へ
掲載させて頂きます。

ところで、クッキーさんのその後のご様子はいかがでしょうか。
お見舞い申し上げます。

これからもよろしくお願いします。
返信する
西BOOさんへ (ポエット・M)
2025-02-19 12:22:42
西BOOさん こんにちは。

いつも、早々に「水曜サロン」へ投稿頂きありがとうございます。

本作品の歌評、解説等は2月26日付け、「水曜サロン (その169)」へ
掲載させて頂きます。

これからもよろしくお願いします。
返信する
みっちっちさんへ (ポエット・M)
2025-02-19 12:24:46
みっちっちさん こんにちは。

いつも、早々に「水曜サロン」へ投稿頂きありがとうございます。

本作品の歌評、解説等は2月26日付け、「水曜サロン (その169)」へ
掲載させて頂きます。
これからもよろしくお願いします。
返信する
夕庵さんへ (ポエット・M)
2025-02-19 12:28:53
夕庵さん こんにちは。

いつも、早々に「水曜サロン」へ投稿頂きありがとうございます。

本作品の歌評、解説等は2月26日付け、「水曜サロン (その169)」へ
掲載させて頂きます。

なお、お尋ねの件ですが、「の」の重なりはリズムを整える上で大切な表現と考えます。
この歌の場合も成功していると考えます。本件は解説等でさらに触れさせて頂きますね。

これからもよろしくお願いします。
返信する
ポエット・Mさんへ (西BOO)
2025-02-19 14:18:25
こんにちは。
追加で一首、詠ませて頂きたいと思います。

第二寒波の到来を詠ませて頂きました。
雨水とて第二寒波が到来す 能登に大雪 心が痛む

よろしくお願い致します。
返信する
ポエット・Mさんへの返歌です ( 夕庵)
2025-02-19 19:23:51
こんばんは。

☆移り香の気配まとうか蝋梅の 梢のはてに スノームーン浮く     ポエット・Mさん

★香木の残り香ほのと漂わせ 姿よき女(ひと)楚々と行きすぐ    夕庵

よろしくお願いいたします。
返信する

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