緊急事態宣言前の3月に観た映画ですが、私的備忘録もかねてお付き合いください。
『三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実』
10代のころ三島由紀夫はすげえっ!と思い、文庫本を読みまくりました。そのころ、三島が東大卒だったとかゲイだったとかボディビルダーだったとか、そこらへんにも大いに影響を受けています。以前も書いたように『 Mishima: A Life In Four Chapters』も、当時ビデオで観ました。私は性嗜好的にはまったくノンケですが、あの頃、「漢」に憧れていました。その視線の先に三島由紀夫がいたのです。パチパチ!
映画の感想は、以下に書きますので。反転させて読んでください。
『盾の会』の方の話が聞けたのが、ありがたかった。私もそのころ生きていれば、かなり傾倒したろうなと思うのです(※)。もっとも映像自体はネットでも見られるそうですが。
学生運動って、申し訳ないけど、暴力的なおままごとにしか見えません。かつて全共闘だった方たちが、バツの悪そうに語るコメントが痛かったです。
唯一饒舌だった、芥正彦氏ですが、言っていることは、老害としか思えませんでした。私の高校の先輩であることが恥ずかしかった。「(私は失敗したとみなされるんだろう?)君の世界ではね」って(^^;)
じゃあ、あなたの世界ってどこですか?
日本に暮らしながら、この国は暑いとか寒いとか文句言っているのと何が違うんだと。
三島由紀夫の
「俺は日本人であることを超えられなくていいんだよ」
の覚悟の方がかっこよく聞こえました。私たちは配られたカードで勝負するしかないのだから。
でもまあ、ああいうことが許される時代でもあったんだなと。今だったら、余計なことをいうとすぐに個人情報が晒されちゃったりするんで。
※以前、「増田さんは、お坊さんだから戦争賛成なんでしょう?だって人がたくさん死ねば儲かるじゃないですか」と言われてびっくりしました。世の中って、こんな短絡的な人もいるんだなと。
人間は人生で一度しか死にません(除く007ジェームズ・ボンド)。戦争があったって無くたって、死ぬのは一回です。
僧侶は葬儀に接する機会が多いので、むしろ一般の方より人が死ぬことの悲しさを知っていると思います。
誰だって早かれ遅かれ死ぬのだから、せめて本人も周囲も納得して死んでほしいと思ってます。戦争賛成なんて僧侶、いるわけないのですが。
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