曲がりくねった山岳道路にさしかかると、木々が生えるのを拒むような赤い岩肌が迫り来ます。車はこのコースの最大の難所のティシュカ峠に向かいます。
狭い谷筋を挟んで山肌に人家が張り付いているのが見えるあたりは、まだ高度がさほどではありません。
ひとたび市街地を外れると人と自然との厳しい戦いの場に飛び込むことになるのですが、旅人にはのんびりとした田舎の風景としか写りません。
車窓からオアシスとカスバの世界が通り過ぎてゆくのを名残惜しく眺めました。
砂漠とオアシスの南部から雪をいただくオート・アトラス山脈を越えて肥沃の大地の北部モロッコへ向けて出発しました。これからたどる道は南北を結ぶ幹線道路です。
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