教育史研究と邦楽作曲の生活

一人の教育学者(日本教育史専門)が日々の動向と思索をつづる、個人的 な表現の場

入学から卒業まで世話をした初めての学生たち

2011年03月19日 23時55分55秒 | Weblog

 先週、また大雪が降りました。写真はそのときのもの。もう4月になろうというのに、勘弁してほしいものです。大量に積もりましたが、さすがに雪が止んだら、すぐに溶けてしまいました。

 さて、先日、勤務校で卒業式がありました。初めて入学から卒業まで面倒を見た学生たちの卒業式でした。100人以上の幼稚園教諭免許取得者、および10人以上の中学校・栄養教諭免許取得者について、最初から最後まで世話しました。これでようやく初めて、「先生の先生」をやれた公言できるような気がします。
 式当日は涙が出てどうにもならないかな、と思っていましたが、そんなことはなかったようです。このところ、今年度の諸々の始末と来年度の準備とに忙しく、教え子たちとの思い出を振り返るどころではありませんでした。また、式当日の仕事に緊張しすぎて、頭が真っ白に飛んでしまったこともあると思います(笑)。泣きはしませんでしたが、彼ら彼女らを卒業・免許取得させられて、本当によかったと思っています。
 担任の学生30数名から、手作りのアルバムをプレゼントしてもらいました。本当にありがとう。君たちは本当に印象深いクラスでした。君たちは、いろんな意味で(良い意味もたくさん入っていますよ笑)、今まで出会ったことのなかったタイプの人々ばかりでした。31年生きてきて、いろんな人生を見てきたつもりでしたが、自分の見てきた世界はまだまだ狭かったのだということを思い知ることができました。

 教育は被教育者の理解から始まります。そのため、教師は、人間・人生に関する広い視野を必要とします。このたび卒業・免許取得した皆さんと出会ったおかげで、私の視野は今まで以上に広がりました。皆さんのおかげで、教師として、人間として、一回りも二回りも成長させてもらったのです。私は今後も「先生の先生」でありたいと思っていますが、今後、より優れた教育をすることができるようになるだろうと確信しています。そして、皆さんにも、保育者・教師として必要な資質を身につける機会を少しでも与えることができていたなら、これに勝る幸せはありません。
 保育者・教師の道に終わりはありません。学校卒業と資格取得はスタート地点にすぎません。保育者・教師は、実践現場で本当の力を獲得していくので、保育者・教師になっていくのは実はこれからなのです。私も教師の一人です。皆さんと一緒に、教師としての力をさらにつけていくことができれば、幸いです。

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