あと少しで実習期間が終わるというところで、そう簡単に終わってくれないのが実習期間というもの。あちこちでいろんなことが動いておりまして、引きずり回されるのを切り抜けるのに必死です。実習終わったら終わったで、補講やら行事やらが動き出すので息をつく間もないようです。研究関係(自分の研究に直接関係ないものも)も容赦なく〆切が近づいて…うぬぬ…
私の人生の方針は、やらねばならぬことはやる、やると決めたらやりきる。やってやるんだ。やらされるんじゃなくて、自分からやってやるんだ。
さて、気がついたら今週末になってた(冗談ではなくホントに)、中国四国教育学会第64回大会での発表。大会は、11月10日(土)・11日(日)、山口大学で開催されます。11日はお仕事なので、10日のみ参加します。発表は10日、午前中。
題目は「明治20年代半ばの大日本教育会による夏季講習会の開催」です。最近の日本教員史研究の動向を知っている人であれば、私が何をやろうとしているのかようやくわかる題目。知らない人には何が面白いの?と思われかねない題目。「教育史」には違いないのですが、テーマの趣旨としては「教師教育」の領域に位置するのですが、まぁ日本教員史研究者以外わからんよね…とほほ。 こんな題目になったのは事情があるのですが(自分のくだらないミス(苦笑))、それはそれとして。
実際どういうテーマなのかわかるように言い換えると、「大日本教育会夏季講習会の開始―明治20年代半ばの教員改良策」というテーマです。
大日本教育会は、明治24(1891)年以降、毎年夏季講習会(明治26・7年くらいから夏「期」講習会)を開催していました。その後、大正昭和期までずっと開催し続けます。日本教員史研究では、この10年くらいで、師範学校以外における教員養成の研究、すなわち検定制度にもとづく傍系の教員養成に注目した研究が進んでいるんですが、その重要な一つに教育会の教員講習会に関する研究があるのです。大日本教育会の夏季講習会は、当時の代表的な中央教育会が毎年定期的にやっていた重要事業ですが、実際どういうねらいでどんなレベルでどんな人々に講習していたのかわかっていません。
このテーマは、私も重要だと思いつつ、やり始めたら大変なことになるなと思って、手をつけていませんでした。とはいえ、「教員改良」というキーワードを持ち出した以上、直接に教員を改良した事業と思われる夏季講習会を研究しないわけにはいかなくなりました。まぁ、地方教育会の教員講習に関する研究が進んできたからこそ、私もこのテーマ面白そうと思ったわけなので、今だからやれる研究なんでしょう。
こんなわけで最初から腰が引けていましたが、実際に調べてみたら、予想以上に面白いのなんの。講義録は公開原則禁止になっていたようなので見つかってませんけども(今回の対象外の時期ですが、谷本富の講義録は出版されていることは確認済み)、それ以外のアプローチから調べてみても面白い。とくに、私がこれまで研究してきた教育研究活動・教員改良運動の流れからみてとても重要なことがわかり、嬉しい発見でした。
大日本教育会は、夏季講習会をやり始めることで、教員をどのような方向に導きたかったのか。そんな講習会には、実際にどんな教員が集まって、どんな講習を受けたのか。そんなことがわかる発表になると思います。
夏の間にためておいたおかげで、やばいスケジュールの中でも、発表は準備完了できそうです。夏以降、手をつけていないので、明日明後日、時間をねじ開けて準備を仕上げなければ…
つーか、無事学会へ行けるかが心配です(笑)。
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